楽天証券、信用取引の評判は?手数料や始め方、審査基準、キャンペーン情報も

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株式投資では株を「買って」から「売る」のが基本ですが、「売り」から取引を始められるのが「信用取引」の特徴です。中でも楽天証券の信用取引は、手数料が安く、取引数に応じてポイントも貯められるほか、保有している株を証券会社に貸し出すことで金利を得られる貸株サービスも利用できます。

この記事では、楽天証券の信用取引について、メリット・デメリット、評判、始め方を詳しく紹介します。信用取引に関心のある方、楽天証券を検討している方はご参考ください。

※この記事は2021年4月27日時点の情報に基づき執筆しています。最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。

目次

  1. 楽天証券の信用取引の特徴
  2. 楽天証券の信用取引のメリット
    2-1.手数料・貸株料が安い
    2-2.3.3倍のレバレッジで取引できる
    2-3.楽天ポイントを貯められる
    2-4.貸株サービスで金利収入を得られる
    2-5.現金以外の資産を効率的に活用できる
  3. 楽天証券の信用取引のデメリット
    3-1.元本保証ではない
    3-2.追証の発生
    3-3.仕組みが複雑
  4. 楽天証券の信用取引の評判
  5. 楽天証券の信用取引の始め方
    5-1.口座開設に必要なもの
    5-2.口座開設・取引開始までの手順
    5-3.信用取引口座開設時の審査基準について
  6. まとめ

1 楽天証券の信用取引の特徴

「信用取引」とは、現金や株式を担保として証券会社に預け、お金や株券を借りて取引する取引方法です。一定の担保を預けることで、現金や株がなくても取引を行うことが可能で、株価の値下がり局面でも「売り」から取引を始めていれば利益を狙うことができます。また、最高で約3.3倍のレバレッジをかけることができ、資産効率を高められるのも特徴です。

楽天証券の信用取引では、証券会社が諸条件と銘柄を決める「一般信用取引」と、証券取引所により条件が定められている「制度信用取引」を利用できます。

一般信用取引ではデイトレード用の「いちにち信用」、返済期限14日の「短期」、返済期限が無期限の「無期限」のサービスが提供されており、投資家は制度信用取引(期限は6カ月)と合わせて4種類のサービスからニーズに合わせて選ぶことができます。

2 楽天証券の信用取引のメリット

楽天証券で信用取引を行うメリットは次の通りです。

2-1 手数料・貸株料が安い

楽天証券のデイトレード用「いちにち信用」では、取引にかかる売買手数料が無料です。また、その他の信用取引サービスの手数料も最低水準となっています(以下全て税込)。

超割コースの手数料

取引金額 手数料
10万円まで 99円
20万円まで 148円
50万円まで 198円
50万円超 385円

超割コース(大口優遇)の手数料

取引金額 手数料
約定料金に関わらず 無料

いちにち定額コース

取引金額 手数料
100万円まで 無料
200万円まで 2,200円
300万円まで 3,300円
以降、+100万円ごとに 上記+1,100円

信用取引では株の空売り(現物の株を持たない場合に株を借りて売りから信用取引を始めること)を行う場合、反対売買を行うまでは貸株料が発生します。楽天証券の貸株料は、制度信用の売建および一般信用の売建で1.10%、一般信用の売建で3.90%と低めに設定されています(税込)。

2-2 3.3倍のレバレッジで取引できる

信用取引では、担保の約3.3倍の金額まで取引が可能です。例えば、100万円の信用取引をしたい時は30万円の資金で済むため、通常の株取引のように全額を用意する必要がありません。

購入したい株があっても資金が足りない場合などでもレバレッジを効かせて取引できるのが信用取引の特徴です。

2-3 楽天ポイントを貯められる

楽天証券では、取引手数料に応じて楽天証券ポイントや楽天ポイントが貯まります。手数料コースを「超割コース」に設定することで、支払手数料の1~2%をポイントバックして貰えます。

ポイントは「楽天証券ポイント」と「楽天ポイント」から選ぶことができます。楽天ポイントは、楽天市場をはじめとする楽天グループの各種サービスで共通して利用できるなど、用途が広くて使いやすいため、無駄になりにくいのが特徴です。楽天証券ポイントはJALのマイルや楽天ポイントに交換することができます。

また、楽天証券では様々なキャンペーンが実施されており、ポイントの還元率が通常より上がる場合もあります。例えば、大口取引向けの「超割コース 大口優遇」では、ポイント還元率1%が2%になりますが、対象期間中(2021年4月23日〜2021年6月30日)は5%に引き上げられています。

さらに、初めての信用取引で200ポイントを貰えるキャンペーンも実施中です。エントリー不要なので信用取引口座を開設すると、もれなく貰うことができます。

2-4 貸株サービスで金利収入を得られる

楽天証券には、信用取引の代用有価証券として利用している株式を楽天証券に貸し出すことで、貸株金利を受け取ることができる「信用貸株」サービスがあります。保有している株式を担保にするだけでなく、収入源としても利用できるのが特徴です。

貸し出し中の株式は、いつでも好きなときに売却や譲渡が可能で、1%以上の好金利銘柄も豊富に揃っています。また、貸株をしながら株主優待や配当金を受け取ることも可能です。

2-5 株式や投資信託も担保にできる

楽天証券の信用取引では、担保として預け入れた保証金(現金)だけでなく、保有している株式や投資信託も担保にできる「らくらく担保」を利用できます。

らくらく担保は、信用取引のための保証金(証拠金)や代用有価証券を管理するためのサービスで、資産を効率良く利用して大きな金額の取引を行えます。また、長期保有を計画して購入した資産や、元本割れで塩漬けになっている資産も活かすことができます。

このように楽天証券は、株の配当や投信の分配金を得るだけでなく、貸株とすることで貸株金利を得たり、担保にして信用取引で収益を得たりできるので、保有資産の運用効率を高めることが可能です。

3 楽天証券の信用取引のデメリット

信用取引は現物株式の取引と比較してリスクも高くなります。楽天証券の信用取引では以下のポイントに注意が必要です。

3-1 元本保証ではない

多くの金融商品と同じように、信用取引では元本が保証されていないため、値動きの状況によっては元本を割り込むこともあります。

また、楽天証券の信用取引では反対売買の期限が決まっており、制度信用取引は原則6ヶ月、一般信用取引は「短期」14日、「いちにち信用取引」当日となっています。最終返済日を迎えると反対売買が強制執行されるため、含み損を抱えている場合は損失が確定する可能性もあります。

3-2 追証の発生

追証(おいしょう)は、追加保証金(証拠金)を指します。投資している資産価格の変動によって預け入れている保証金が不足した状況になると、特定の日時までに必要額を入金する必要があり、その日時を過ぎた場合には強制的に反対売買が行われます。

楽天証券の場合、担保として株式や投資信託を代用することも可能ですが、担保になっている株式や投資信託の資産価値は日々変動します。市場の状況によっては、担保になっている資産の価値が減少したことで保証金が不足することもあります。

3-3 仕組みが複雑

信用取引は取引銘柄や市場の動きに関する見通しが必要なだけでなく、取引ルールや手数料、資金管理など現物株取引よりも難しい点もデメリットになります。特に初心者にとっては仕組みが複雑でリスクも高いため、証拠金を多めに預け入れて低レバレッジで始めることもポイントです。

楽天証券では工夫された信用取引サービスを提供しているものの、その分覚えることも多く、理解不足のまま取引に臨むことで大きな失敗につながる可能性もあります。

早く取引を行ってみたい気持ちがあっても、まずはしっかりと勉強をし、少額から取引を始めて慣れていくことが大切です。

4 楽天証券の信用取引の評判

楽天証券の信用取引を利用している方から次のような意見や感想が寄せられています。証券会社選びの参考にご活用ください。

  • 株主優待目的の株を貸株にすることで金利が貰える
  • 信用取引の手数料が安い
  • ポイントが貯まり、商品も多いのでメイン証券口座にしている
  • 一般信用取引の銘柄を増やしてほしい
  • メンテナンス時間が多い

※いずれも個人の感想です。サービスに関してご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。

楽天証券の信用取引は手数料や貸株サービスが高く評価されているほか、楽天ポイントが貯まることも評判となっています。一方、一般信用取引の銘柄数を増やしてほしいという要望や、メンテナンス時間が多いため入出金できないことがあるといった意見もあります。

楽天証券は信用取引などの特定商品・サービスを高く評価する声より、取り扱っている商品の種類や全体的なサービスの質、そしてポイントサービスが総合的に評価されています。

5 楽天証券の信用取引の始め方

楽天証券で信用取引を始める方法は以下の通りです。

5-1 口座開設に必要なもの

口座開設では、メールアドレスまたは楽天会員のアカウント、本人確認書類、マイナンバー確認書類が必要です。本人確認書類は、本人の顔写真があるもの1点、顔写真がないものは2点必要です。

5-2 口座開設・取引開始までの手順

楽天証券で信用取引を行うためには、最初に総合証券口座を作成し、その後に信用取引口座を開設する必要があります。

総合証券口座は、楽天証券のWebサイトの「口座開設」のリンクに進み、メールアドレスや楽天会員のアカウント情報を入力すると申し込み先のURLが記載されたメールが届きます。

申し込みページでは個人情報を入力し、本人確認種類をアップロードすると1~2週間ほどで総合証券口座のログイン情報が記載された通知が郵送で届きます。

総合証券口座ができたら、楽天証券の信用取引のページから「信用口座開設」のページに進むか、もしくは総合証券口座のマイページで「申込が必要なお取引」に進みます。登録されている個人情報や基準の確認、電子交付への同意などを経て申し込みを行います。

5-3 信用取引口座開設時の審査基準について

楽天証券では、信用取引口座の開設時のおもな審査基準は次の通りです。

  • 楽天証券の総合取引口座または法人口座を開設している
  • インターネットを利用できる環境がある(仲介業者経由の場合は除く)
  • 自身のメールアドレスを持っている
  • 登録の電話番号に間違いがなく、常時連絡をとることができる
  • 他社を含め、信用取引あるいは一定の現物株式取引の投資経験がある
  • 金融資産が100万円以上ある
  • 年齢が80歳未満である

上記のみならず、資産状況や取引経験も参考にされ、必要に応じて電話確認が行われることもあります。

まとめ

楽天証券は、豊富なサービスや手数料の低さで信用取引の評価も高いネット証券です。楽天ポイントも貯まりやすく、好金利銘柄も充実しているため、貸株を行いたい方にも向いています。

なお、信用取引では期限によって手数料や貸株料が変わってくるほか、リスクやリターンの大きさも変動します。取引機会の拡大や資産の有効活用を期待できる取引手法ですが、ルールや資金管理が難しい面もあるため、初心者の場合はその仕組みをしっかりと理解することが大切です。

楽天証券では取引スタイルに合わせてサービスや手数料のコースを選ぶことができるので、自分の取引頻度や担保の状況、希望する決済期限などはしっかりと検討しましょう。

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