楽天証券、IPO取引の評判は?メリット・注意点や始め方も

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高リターンを狙えるIPO投資では、当選するための証券会社選びが重要なポイントの1つです。中でも楽天証券のIPO取引は、取引手数料が安く、資金力や取引実績の影響しない完全平等による抽選方式を採用しているため、IPO初心者の方にも注目されています。

そこでこの記事では、楽天証券のIPO取引について知りたい方のために、楽天証券のIPO取引の特徴、メリット・デメリット、評判、IPO取引の始め方について詳しく解説するので、参考にしてみてください。

目次

  1. 楽天証券のIPO取引の特徴
    1-1.IPOの取扱数が増加している
    1-2.完全平等の抽選方式
  2. 楽天証券のIPO取引のメリット
    2-1.取引手数料が他の証券会社と比較して低水準
    2-2.当選する機会が平等にある
    2-3.リアルタイム入金・振込手数料無料
    2-4.資金の拘束期間が短い
  3. 楽天証券のIPO取引のデメリット
    3-1.競争率が高くなっている
    3-2.NISA口座でのIPO取引ができない
    3-3.主幹事実績が少ない
  4. 楽天証券のIPO取引の評判
  5. 楽天証券のIPO取引の始め方
    5-1.口座開設
    5-2.IPOの抽選に申し込む
    5-3.購入申込
    5-4.当選・購入
  6. まとめ

1 楽天証券のIPO取引の特徴

楽天証券

楽天証券は、2020年3月に証券総合口座数が400万口座を突破するなど、勢いに乗っている大手ネット証券です。国内外の株式、投資信託、海外ETFなど様々な金融商品を取り扱っており、最近はIPO取引にも力を入れています。

まずは、楽天証券のIPO取引にはどのような特徴があるのかについて、確認していきましょう。

1-1 IPOの取扱数が増加している

楽天証券の2020年1~11月までのIPOの取扱数は27銘柄です。2010~2018年までのIPOの年間取扱数は2~15銘柄でしたが、2019年のIPOの年間取扱数は26銘柄と大幅に増加し、さらに、2020年の年間取扱数は、11月の時点ですでに過去最高だった2019年の26銘柄を上回っています。

また、初値が公募価格を上回った銘柄の割合も他の証券会社と比較して高いのも特徴です。
例えば、2020年11月時点でのIPOの年間取扱数では、楽天証券27銘柄、SBI証券61銘柄となっていますが、初値上昇の割合では、SBI証券67.2%、楽天証券77.8%以上と上回っています。

1-2 完全平等の抽選方式

楽天証券のIPO取引は、コンピューターによる完全平等の抽選方式で行われます。具体的には購入申込者を対象にコンピューターによる乱数を用いた抽選番号が付与される仕組みとなっています。

抽選は、その日の株式取引の市場が閉まった後、日経平均終値の下三桁の数をベースに行われます。当選番号を把握するための計算式も設けられており、楽天証券のサイトにも詳しく掲載されています。抽選結果も購入申込した銘柄の掲載欄の「抽選」のところに出るため、すぐに確認できます。

2 楽天証券のIPO取引のメリット

楽天証券でIPO取引を行うメリットを確認してきましょう。

2-1 取引手数料が他の証券会社と比較して低水準

IPO株を購入する際、取引手数料はかからないのが通常です。これは、楽天証券だけではなく、他の証券会社でも基本的に同様です。

しかし、購入したIPO株が市場に新規公開された後は、最終的には利益を得るために売却することになります。その際、各証券会社が定める取引手数料が発生しますが、中でも楽天証券の取引手数料は他の証券会社と比較して低コストです。

例えば、他の証券会社では、3,000万円の現物取引を行うと1万円以上の取引手数料が発生することもありますが、楽天証券の「超割コース」で3,000万円の現物取引を行った場合、手数料は税込1,013円となります(2020年12月11日時点)。

2-2 当選する機会が平等にある

楽天証券でのIPOの抽選は、コンピューターによる完全平等方式で行なわれます。そのため、IPOの当選は申込者の属性に左右されないのもメリットです。

店舗型の証券会社では、IPOの抽選決定を行う際、取引金額や件数の多い大口顧客に対して優先的に配分されることが多いため、資金力の少ない投資家などは当選しにくい場合があります。

一方、楽天証券でIPO取引をする場合、ほかの申込者と平等な形でIPO抽選の対象となるので、資金力が少なく、証券会社との取引実績がない人でも当選する機会が平等に与えられます。

2-3 リアルタイム入金・振込手数料無料

IPO取引をする場合、購入申込をする際に資金を用意しなければならないのが通常ですが、楽天証券でIPO取引をする場合、購入申込のために用意する資金をリアルタイムで入金できるメリットがあります。

楽天証券の場合、楽天証券と楽天銀行の口座を連結させる「マネーブリッジ」というサービスを利用すると、銀行口座から自動入金できるようになります。自動入金を利用すると、リアルタイムで入金されてその金額が証券口座にすぐに反映されます。

また、この時の振込手数料も無料なので、余計なコスト負担を抑えることができます。

2-4 資金の拘束期間が短い

他の証券会社の中には、IPOの抽選に申し込む場合に入金しなければならない場合もありますが、楽天証券でIPO取引をする場合、購入申込の期間内に入金すれば問題ありません。そのため資金が拘束される期間も短くなるので、他のIPO株を購入しやすくなります。

3 楽天証券のIPO取引のデメリット

楽天証券でIPO取引をする際には、投資環境や資金拘束などの点でデメリットが生じます。詳しく確認してみましょう。

3-1 競争率が高くなっている

楽天証券では口座開設数の増加に伴い、IPOの購入申込をする人も増えています。抽選申込の競争率が高くなれば、そのぶん当選する確率は下がるため、その点がデメリットになります。抽選倍率は各銘柄によって様々ですが、数倍のものから1,000倍を超えるものもあります。

3-2 NISA口座でのIPO取引ができない

楽天証券では、NISA口座内でIPO取引はできません。NISAとは、一定金額範囲内の株式や投資信託などの運用益や売却益が非課税になる制度のことです。

株式の場合、対象商品であれば年間120万円の範囲内で5年間、NISA口座において非課税の恩恵を受けながら運用することができます。しかし、楽天証券ではNISA口座でIPO取引ができないので、IPOで入手した株については上記のような恩恵を受けられません。

3-3 主幹事実績が少ない

楽天証券でIPO取引をする際、主幹事実績の少ない点がデメリットになる場合もあります。主幹事とは、IPO銘柄を取り扱うメインの証券会社のことで、主幹事の証券会社にその大半が配分され、残りを他の各証券会社が分け合う形になります。なお、2020年の楽天証券の主幹事数は0件です(2020年12月11日時点)。

そのため、楽天証券は主幹事実績のある証券会社と比較した場合、当選を狙う上で不利になる可能性もあります。

4 楽天証券のIPO取引の評判

楽天証券では、2019年にIPO取扱銘柄数が急激に伸びて以降、それに比例するような形で購入申込者の数も増えています。実際に楽天証券でIPO取引をしているユーザーからは、以下のような声が寄せられています。投資判断の参考にしましょう。

  • 「IPO抽選が完全平等なので当選チャンスがある」
  • 「リアルタイム入金ができるので、資金の準備がとても便利」
  • 「IPO取扱銘柄数が増えているので、今後に期待が持てる」
  • 「NISA口座で取引できないのが残念」
  • 「他の主要証券会社と比較して主幹事実績の少なさが不安」

※上記はすべて個人の感想です。最新情報などについてはご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。

楽天証券のIPO取引では、完全平等方式でIPO抽選が行われるため、当選チャンスが平等にあるという意見が多く寄せられているのが特徴です。また、自動入金を利用してリアルタイムで資金準備ができる点を評価する声や、今後のIPO取扱銘柄数の増加に期待したいという意見もあります。

一方、NISA口座でIPO取引ができない点についてデメリットに感じるユーザーもいます。通常、株取引で利益を得た場合、利益部分に対して20.315%の税金がかかります。NISA口座ではそれが非課税になりますが、楽天証券のIPO取引はNISA口座に対応していません。

他の証券会社ではNISA口座でのIPO取引が可能な場合もあるので、非課税で運用したい場合は慎重な検討が必要です。

5 楽天証券のIPO取引の始め方

楽天証券のIPO取引は、「口座開設」→「ブックビルディングへの参加」→「購入申込」→「抽選参加」→「当選・購入」という流れで行います。それぞれの過程について、具体的に見ていきましょう。

5-1 口座開設

口座開設の手続きは、楽天証券のサイト上で進めます。サイトの右上にある「口座開設」のボタンを選択してメールアドレスを登録すると、確認メールが送られてきます。確認メールにはURLが記載されているので、そこから口座開設の申込手続きを進めます。

口座開設の申込手続きの際には、「本人確認書類の提出」「本人情報の入力」「ログインIDの受け取り」「初期設定」「マイナンバーの提出」などを行ないます。

5-2 ブックビルディングへの参加

楽天証券に口座を開設するとIPO取引を始めることが可能となります。IPOの購入申込をするには、抽選に参加します。IPO銘柄の仮条件が発表されてから一定期間内に抽選の申込手続きをする必要があり、楽天証券のサイト上にログインして行います。

5-3 購入申込

ブックビルディング期間が満了して募集・売出価格が決定した後、一定期間内に購入申込を行います。購入申込も楽天証券のサイトへログインして行います。購入申込の前には、サイト上に掲載されている目論見書等を閲覧しておくことが大切です。

5-4 当選・購入

購入申込期間の終了日の夕方頃にIPOの抽選が行われます。IPO抽選の結果は、楽天証券のサイト上にログインして確認することが可能です。当選するとIPO購入の権利を獲得でき、その銘柄が市場に公開される日の前日17時過ぎから、当選したIPO株の購入手続きを行えるようになります。

まとめ

楽天証券のIPO取扱数は少なめですが、最近は増加傾向です。また、抽選方式は完全平等なので、はじめての人でも当選のチャンスがあります。株式の売買手数料が安い証券会社としても知られているので、コスト負担を抑えたい方にも向いています。一方、NISA口座での取引ができなかったり、主幹事実績が乏しかったりする面もあります。

IPO取引が可能な証券会社を選ぶ際は、メリット・デメリットのほか、利用者の評判や意見を参考にしながら、慎重に判断することが大切です。

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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

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