楽天証券、先物取引の評判は?特徴を主要ネット証券と比較

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先物取引のできる証券会社は取扱商品の数や手数料で選ぶことも可能ですが、ポイントの貯まりやすさや銀行との連携を含めたサービス全体の使いやすさに注目している方も多いのではないでしょうか。中でも楽天証券は先物取引で楽天ポイントが貯まる上、楽天銀行と連携させるとスムーズな資金のやりとりが可能になるのが特徴です。

そこでこの記事では、楽天証券の先物取引の特徴、メリット・デメリット、評判、始める方法について詳しくご紹介します。先物取引に関心のある方、楽天証券の口座開設を検討している方は、ご参考ください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 先物取引の特徴
    1-1.差金決済取引である
    1-2.証拠金取引でもある
    1-3.オプション取引との違い
    1-4.信用取引との違い
  2. 楽天証券の先物取引のメリット
    2-1.取扱商品が豊富
    2-2.手数料が安い
    2-3.楽天ポイントが貯まる
    2-4.楽天銀行との連携が便利
    2-5.取引ツールが使いやすい
    2-6.夜間も取引可能
  3. 楽天証券の先物取引のデメリット
    3-1.元本保証がされていない
    3-2.追証が発生する
    3-3.ハイリスクになりやすい
  4. 楽天証券の先物取引の評判
  5. 楽天証券の先物取引を始める手順
  6. まとめ

1 先物取引とは

先物取引とは、「将来の一定の期日に、特定の価格で商品(原資産)を受け渡しすることを約束する取引」です。基本的に、「ある資産の価格が上昇する前に一定数の購入を決めておき、将来の値上がりに備える」という使い方が本来の先物取引の用途なため、資産価格の上下しやすい商品が主な投資対象となります。

例えば、原油や天然ガスなどのエネルギー、コーヒーや砂糖などの農産物、通貨、株価指数、債券など様々な商品が市場で取引されています。

また、先物取引では、実際の物品が授受される前(=約束した「将来の一定時期」が到来する前)に、反対売買を行えば取引を終了できるという性質があります。

商品先物取引は国内外の商品先物市場で行われており、各資産の正規の市場とは異なります。商品先物取引は、米国ならシカゴ市場(CME)が、国内では大阪取引所がメインの取引市場となっています。

1-1 差金決済取引である

「差金決済」が行われるのも先物取引の大きな特徴です。差金決済とは、購入時点と決済時点での差額、つまり売買を行った結果に生じる差額のみをやりとりする方法です。約束した日までに差金決済を行えば、商品の搬送や授受を行うことなく差額(損益)のみで清算されます。

1-2 証拠金取引でもある

差金決済では、差額がマイナスになる場合もあるため、担保として「証拠金」という現金を取引口座に差し入れる必要があります。先物取引で必要になる証拠金は、実際の取引価格の一部なので、少ない資金で大きなお金を動かすレバレッジ取引が可能です。

1-3 オプション取引との違い

先物取引と似た投資商品に「オプション取引」があります。オプション取引は「一定期間中における売買の行使権利」を扱う取引であり、先物取引と違って現物を扱わないのが大きな違いです。

また、オプション取引では、「プレミアム」と呼ばれる権利料を支払います。オプション取引では、このプレミアム分が利益から引かれますが、損失の発生時には権利を放棄できるため、損失額がプレミアムのみで済むのが特徴です。

1-4 信用取引との違い

信用取引も同じように証拠金を採用していますが、別の取引です。信用取引は、証券会社から株や資金を借りて現物の市場で取引を行うものですが、先物取引は株や資金を借り入れる必要はなく、取引されている市場も異なります。

また、レバレッジ効果も異なります。通常、信用取引の委託保証金率は30%なので、レバレッジは約3.3倍となります。一方、先物取引は、楽天証券が取り扱う「日経225ミニ」の場合、必要証拠金額は15万9,000円となっています。取引時点の日経平均株価が2万9,000円だとすると、2万9,000円×100=290万円の取引を行えるので、レバレッジは18.2倍となります(2021年4月11日時点)。

2 楽天証券の先物取引のメリット

楽天証券で先物取引を行うメリットは以下の通りです。

2-1 取扱商品が豊富

ネット証券の多くが株価指数のみの取り扱いとなっている中、楽天証券の強みは投資対象の豊富さです。国内外の株価指数先物や消費先物から幅広く選択することが可能です。

株価指数先物取引 日経225先物、日経225ミニ先物、マザーズ先物
商品先物取引 金・金ミニ・金スポット、銀、白金・白金ミニ・白金スポット、パラジウム、ゴム、一般大豆、とうもろこし、小豆
海外先物取引
(株価指数先物、エネルギー、金属、農産物)
「E-mini S&P500」など株価指数先物13銘柄
「Light Sweet Crude Oil (WTI)」などNYMEX上場先物4銘柄
COMEX上場の金や銀などの工業品先物7銘柄
CBOT上場のとうもろこしや大豆などの農産物連動先物6銘柄

2-2 手数料が安い

楽天証券の先物取引手数料は、ネット証券他社と比較して低めに設定されています。他社でも取扱いの多い「日経225ミニ」の手数料は40円前後ですが、楽天証券では38.5円(税込)となっています。

また、マザーズ先物の手数料は50円を超える証券会社もありますが、楽天証券は最安水準の41.8円(税込)です。

※手数料はいずれも2021年4月時点

2-3 楽天ポイントが貯まる

楽天証券では、商品ごとに1日の取引手数料合計100円につき1~2%のポイント還元が行われます。そのため、楽天証券で先物取引を行うたびに、楽天ポイントも貯めることができます。

楽天ポイントサービスは国内有数のポイントサービスで、貯まったポイントを楽天市場での買い物に利用したり、楽天証券の取引に利用したり、マイルや電子マネーに交換したりすることが可能です。主要他社のポイントサービスと比較しても利便性が高いため、ポイントを余すことなく効率的に活用できます。

2-4 楽天銀行との連携が便利

楽天証券では、証券口座と銀行口座を連携させる「マネーブリッジ」を利用することができます。マネーブリッジを設定すると、楽天銀行口座の金利が0.1%(一般的な普通預金口座の10~100倍)に上がるほか、取引数に応じて楽天銀行ハッピープログラムを通じ、会員ステージが上がります。

また、マネーブリッジにより、手数料無料で証券口座と銀行口座の間でスムーズな資金のやりとりが可能になります。ほとんどの時間帯で即時の入出金を行ったり、銀行口座から自動入金による買付を行ったりすることが可能です。

2-5 利用しやすい取引ツール

楽天証券で提供されている取引ツールは、様々な商品をひとつで扱える「マーケットスピード」「マーケットスピードⅡ」、スマホアプリの「iSPEED」があります。どれも利用料無料で、様々なチャートをはじめとした分析ツールやスクリーニング機能、自動売買機能などが標準搭載されています。

2-6 夜間も取引可能

先物取引はトレードできる時間が現物取引に比べ長く、ナイトセッションと呼ばれる時間外相場(16:30~翌日5:30)が設けられています。日中の取引時間(8:45〜15:15)と合わせれば、一日のほとんどの時間帯で取引を行うことができるため、日中仕事で忙しいという人も会社帰りなど自分のタイミングで投資を行うことができます(※取引時間は商品によって異なります。上記は指数先物の例です)。

3 楽天証券の先物取引のデメリット

先物取引は少額でも大きな利益を獲得できるメリットがある一方、リスクも大きくなります。そのため、以下のリスクについてもしっかりと確認する必要があります。

3-1 取引期間が定められている

先物取引では、現物株式と違って銘柄ごとに取引期間が定められており、満期月のことを限月(げんげつ)と呼びます。例えば、楽天証券の「日経225ミニ先物」の場合、3月、6月、9月、12月の限月があり、最終的な決済期日(SQ日)が設けられています。そのため、この取引期限内に期待した値動きが生じない場合、自動的に損失が確定することになります。

3-2 証拠金を超える損失が発生する

現物株式では、投資先が倒産した場合、その価値がゼロになることもありますが、それ以上の損失は発生しません。

一方、先物取引にはレバレッジ効果があります。そのため、相場が予想と反対に動いた場合、レバレッジが大きいと証拠金を超える損失が発生する可能性もあります。

3-3 追証が発生する

先物取引ではFXや信用取引などの証拠金取引と同様に、追証(おいしょう)が発生します。追証とは、証券会社に預けている証拠金より資産の含み損が大きくなった場合、追加で入金する必要がある証拠金です。追証が出た場合に入金が行われないと、含み損が出ている資産が強制的に反対売買されます。

4 楽天証券の先物取引の評判

楽天証券の先物取引については、利用者から次のような意見や感想が寄せられています。証券会社を選ぶ際の参考に役立てましょう。

  • 「取引ツールのマーケットスピードが使いやすい」
  • 「手数料が安く、投資できる先物商品も多い」
  • 「取引をしているといつの間にかポイントが貯まる」
  • 「取引で貯まったポイントを運用や投資に回せば複利効果を期待できる」
  • 「投資関係の情報が充実しているので勉強になる」

※いずれも個人の感想です。サービスに関してご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。

楽天証券の先物取引は、取引ツールの使いやすさや、商品の豊富さ、ポイントサービスなどが高く評価されています。

また、先物取引に関する学習情報も多く提供されているため、専門家の解説記事やセミナー動画を参考にしながら、株価指数やコモディティ(農産物や貴金属、エネルギー関連資源など)について学べる点も評判となっています。

5 楽天証券の先物取引を始める手順

楽天証券で先物取引を始めるためには、「楽天証券総合口座」を作成し、その後マイページから「先物・オプション取引口座」の開設手続きを行います。

総合口座を持っていない場合、楽天証券ホームページ内の「口座開設」ボタンから申し込みを行います。すでに楽天会員の人なら、会員情報を利用してスムーズに手続きができます。

口座開設から申し込みページでメールアドレスを登録すると、本登録用のURLが届きますので、個人情報を入力して申込みを行います。最後に本人確認書類をアップロードまたは郵送で送ります。なお、口座開設までは1週間が目安です。

総合口座開設時に必要な本人確認書類は以下の通りです。これらから顔写真があるもの1点、または顔写真がないものは2点必要です。なお、有効期限のないものは、発行から6ヵ月以内のものを提出する必要があります。

  • 運転免許証
  • 住民票の写し
  • 印鑑登録証明書
  • 各種健康保険証
  • パスポート
  • 在留カード
  • 特別永住者証明書
  • 住民基本台帳カード
  • 個人番号カード(表面のみ)

総合口座が開設できたら、マイページにログインし、「マイメニュー」の「お客様情報の設定・変更」から「申込が必要なお取引(信用、先物・オプション、FXなど)」に移動し、先物・オプション取引口座を申し込みます。いくつかの項目に同意し、質問に答えていけば申し込みは完了します。

まとめ

先物取引は少額から大きなリターンを狙える一方、リスクも大きくなるため、特徴をよく把握しておくことが大切です。そして先物取引を扱っている証券会社の中でも、楽天証券は手数料が安く、また便利なツールや情報コンテンツが充実しているのが特徴です。

先物口座の開設を検討する際は、取扱商品や取引ルール、利用者の評判などを併せて確認するようにしましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

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