maneo関連のソーシャルレンディング会社の口座が一斉に変更、その影響は?

国内で営業を最も早く開始し、募集金額の実績も大きなソーシャルレンディング会社のmaneoマーケット。maneoは第二種金融商品取引業者であり、その登録を行っていないソーシャルレンディング会社に対し、投資家からの資金の募集を代行するプラットフォームを提供しています。

そういった第二種金融商品取引業登録をしておらず、maneoのシステムを利用している会社は通称maneoファミリーと呼ばれています。2019年6月上旬にmaneoファミリー各社から投資家に対し、資金管理用の口座を一括して変更する旨の通達が届きました。

管理口座の変更にはどういった背景があるのか、解説していきます。

目次

  1. maneoファミリー各社の口座がGMOあおぞらネット銀行などに変更
    1-1.従来は各社が別の口座を利用していた
    1-2.変更は金融庁の要請によるもの
  2. 変更により投資家に対する影響はあるのか
    2-1.手数料は安くなるケースが目立つ
    2-2.maneoの倒産時にどれほどの資産が守られるかは不明
  3. 極力デポジット口座に資金を入れておかないようにする
  4. まとめ

1.maneoファミリー各社の口座がGMOあおぞらネット銀行などに変更

maneoは LCレンディングやさくらソーシャルレンディングなどのmaneoファミリー各社に対し、資金管理用のデポジット口座を変更する旨の通達を6月13日に出しました。

1-1.従来は各社別の口座を利用していた

従来のmaneoファミリー各社では、利用していたデポジット口座の銀行はバラバラでした。三井住友銀行やみずほ銀行などを利用する会社があるなど、特に統一されていなかったのです。しかし、今回の通達により、グリーンインフラレンディング以外はGMOあおぞらネット銀行に統一されました。

maneoマーケットの名義で投資家に通達が行われたことにより、maneoファミリー全社が一斉に変更を行ったわけではありません。それでも、殆どのmaneoファミリーの新たなデポジット口座はGMOあおぞらネット銀行になっています。

例えばプレリートファンドでは以下のようになっています。

【移管前】
銀行名:三井住友銀行
支店名:新橋支店
所在地:東京都港区西新橋1-3-1
預金種類:普通預金
口座番号:2392554
口座名義:プレリートファンド株式会社 投資家資金口

【移管後】
銀行名:GMOあおぞらネット銀行
支店名:法人営業部
所在地:東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー4F
預金種類:普通預金
口座番号:1117655
口座名義:maneoマーケット株式会社
プレリートファンド投資家資金口

6月27日以降、プレリートファンド株式会社への出資金の預託および償還金・分配金の受入れは、上記記載の【移管後】の管理用銀行口座にて行われます。

1-2.変更は関係各所の要請によるもの

この資金管理元の銀行が変更になった背景として、maneoからは以下のような発表が行われています。先程のプレリートファンドのリリースから引用します。

皆様が預託する資金の本来的な位置づけは(再)投資を行うための一時的な保管であることから、第二種金融商品取引業者のmaneoマーケット社が管理することが適切であるとの関係各所の見解に基づき対応をするものです。

この内容から、第二種金融商品取引業者ではない会社が投資家の資金を管理することに対し、maneoに指導を行う立場にある組織が要請を行ったものと見られます。maneoは第二種金融商品取引業者であり、金融庁財務局が内部監査などを行う権利を有しています。

一方で、第二種金融商品取引業者ではない、さくらソーシャルレンディング・LCレンディング、その他、現在は募集を行っていませんが、クラウドリース・グリーンインフラレンディングといったソーシャルレンディング会社は、金融庁財務局が事業の実態を直接チェックできません。

資金が適切に管理されているのか、金融庁がチェックできない体制であることから、maneoに対し要請したものとの見方ができます。ただし、maneo側ではどこから要請があったのか、明らかにしていません。

2.変更により投資家に対する影響はあるのか

では、今回の資金の預け先の変更により、投資家にはどのような影響があるのでしょうか。

2-1.手数料は安くなるケースが目立つ

GMOあおぞらネット銀行はインターネット銀行であり、手数料はいわゆるメガバンクなどと比較して安くなる傾向があります。

例えば過去のmaneoファミリー各社では、入金手数料は各銀行により違っていました。出金額が3万円以上の場合、利用する銀行によっては手数料が756円もかかってしまうケースが見られました。しかし、今回からGMOあおぞらネット銀行に口座を持っていれば、出金手数料は無料になります。入金手数料も回数に制限はありますが、無料になります。

GMOあおぞらネット銀行に口座を持っていない場合でも、出金手数料は最大で324円になっています。インターネットバンクがmaneoファミリーの主な利用銀行になった結果、手数料を削減できるメリットが投資家に生まれています。

2-2.maneoの倒産時にどれほどの資産が守られるかは不明

一方で、maneoが資金を一括して管理することになった結果、maneoが倒産した場合の影響の大きさについて懸念する投資家の方も中にはいるかもしれません。特にmaneoは昨年7月に行政処分を受けており、現在は複数の投資家から訴訟を起こされています。訴訟問題が今後の経営上の問題に発展しないとは言い切れません。

まだ順調に資金の募集を続けていますが、今後の営業活動に支障をきたす可能性も十分にあります。その点についてmaneoに電話で確認してみたところ、下記の回答がありました。

『資金管理は分別した口座で行われているため、maneoが倒産しても債権の支払いなどに使われることは原則的には無い』

『倒産後の資産についてはあくまでも破産管財人の裁量下に置かれるため、分別して管理されている投資金が破産管財人によってどのように扱われるのか、断言できない状態でもある』

3.極力デポジット口座に資金を入れておかないようにする

maneoの倒産に伴うリスクを避けるため、投資家はデポジット口座に資金を預けておく時間を極力短くする必要があります。maneoやmaneoファミリーの投資にかかる手順は次のとおりです。

投資案件の募集が予告された後、投資家は投資金をデポジット口座にあらかじめ入金し、資金内で投資する流れになっています。また、毎月の分配金はデポジット口座に支払われ、元本が一括して返済される場合、分配金と一緒に振り込まれます。

償還(または一括しての返済)後はすみやかに出金を行い、デポジット口座に資金を預ける時間を極力短くするなどしてリスクに備えましょう。

まとめ

maneoによるmaneoファミリーの資金管理用口座の変更は、行政からの要請があったと思われます。

一方、ソーシャルレンディング大手の一社であるSBIソーシャルレンディングはデポジット口座を設けていません。投資家は投資金額が確定した後に投資用口座に直接入金します。また、出金に関しても、分配金・元本ともに投資家の個人口座に直接振り込まれるようになっています。

このように投資家の安全に関する取組みを行っているソーシャルレンディング会社のほうが今後良い評価を受ける可能性は高いですし、maneoもそういった管理体制の強化を投資家から望まれるところでしょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチーム

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HEDGE GUIDE 編集部 ソーシャルレンディングチームは、ソーシャルレンディングや金融知識が豊富なメンバーがソーシャルレンディングの基礎知識から投資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融メディア「HEDGE GUIDE」