低位株の主な銘柄は?投資の注意点やメリット、探し方・選び方も

低位株投資は基本的に少額から始められるため、投資初心者の方でも始めやすく、銘柄によっては短期間で大きな利益も狙えるという特徴があります。一方、値動きが大きくリスクの高めな銘柄もあるので、低位株を選ぶ際は自己資本比率やPBRなどの財務指標をしっかりと確認するほか、分散投資を心がけることがポイントになります。

この記事では、低位株の主な銘柄と選び方について詳しく解説しています。低位株の特徴を知りたい方、低位株選びで悩んでいる方は、参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※また、本記事は2022年3月9日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. 低位株とは
  2. 低位株の主な銘柄
    2-1.東京電力
    2-2.日産自動車
    2-3.富士石油
    2-4.岡藤日産証券ホールディングス
    2-5.リリカラ
    2-6.栄電子
    2-7.国際紙パルプ商事
    2-8.住石ホールディングス
    2-9.井筒屋
    2-10.ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
  3. 低位株の選び方・注意点
    3-1.自己資本比率が30%以上
    3-2.株価純資産倍率(PBR)が1倍以下
    3-3.営業キャッシュフローがプラス
    3-4.利益を確定するタイミング
    3-5.集中投資をしない
    3-6.株価チャートの方向性
  4. まとめ

1 低位株とは

低位株とは、株価が概ね500円以下の銘柄を指します。そのため、少しの上げ幅でも大きな値上がり率を期待できるのが特徴です。例えば、通常の銘柄が50%の値上がりを見せるにはそれなりの好材料が揃う必要もありますが、株価100円の低位株の場合、50円の値上がりを見せるだけで上昇率は50%になります。

また、低位株の時価総額は小さいことも多く、そうした銘柄はニュースや決算が黒字に転換するなど、ちょっとした好材料で値動きが大きくなります。銘柄によっては短期間で株価の2倍、3倍を狙えることもあり、少額投資で大きなリターンを狙えるのがメリットです。

一方、低位株の中には出来高が少なく、売りたい時に売れないという流動性リスクを抱える銘柄や、業績悪化によって売られ続けた結果、低位株になった銘柄、そして大手企業でありながら発行株式数が非常に多いがゆえに低位株となっている銘柄も存在します。

このように、低位株は銘柄によって大きく異なるものの、中には大きなリスクを持つ銘柄もあるため、よく調査を行い投資判断することがポイントです。

2 低位株の主な銘柄

低位株の主な銘柄としては、以下のようなものがあります(※株価等の情報は2022年3月8日時点のものです)。内容を詳しく確認していきましょう。

2-1 東京電力

銘柄コード 9501
業種 電気・ガス
株価 357円
時価総額 5,737億円

東京電力(9501)は、電力事業を行う会社です。時価総額は5,737億円と大きいものの、株価は300円台の低位株となっています。直近の業績は悪化の傾向があり、2022年1月に開示された22年3月期の通期連結業績予想では営業利益および経常利益が前年同期比で減少しています。燃料価格が高騰したことにより、電気の調達費用が値上がりしたことが主な理由です。

2-2 日産自動車

銘柄コード 7201
業種 輸送用機器
株価 438.8円
時価総額 1兆8,521億円

日産自動車(7201)は、仏ルノーの傘下にある日本を代表する自動車メーカーの一つです。時価総額は1兆8,521億円と大型株に分類される銘柄ですが、株価は500円を下回る低位株になります。直近の業績は堅調に推移しており、2022年2月に発表した第3四半期決算では、営業利益および経常利益、最終利益ともに黒字転換しています。

一方、株価に関しては2月から下落が続いており、冴えない値動きとなっているため、今後の動向にも注目したい銘柄です。

2-3 富士石油

銘柄コード 5017
業種 石油・石炭
株価 308円
時価総額 241億円

富士石油(5017)は、石油精製を専業とする会社です。直近の業績は好調で、ドバイ原油の価格高騰によって、2022年3月期の通期業績予想について営業利益は36億円から58億円、経常利益は25億円から51億円に上方修正しています。

2-4 岡藤日産証券ホールディングス

銘柄コード 8705
業種 証券・商品
株価 155円
時価総額 90.3億円

岡藤日産証券ホールディングス(8705)は、指数先物や為替や商品などの証拠金取引を軸とする商品先物取引大手の会社です。2022年3月期の第3四半期の連結経常利益は1.5億円の赤字に転落しており、業績は思わしくありません。

しかし、最近の金や原油などの資源価格の高騰などにより、証拠金取引が活発になるとの思惑から買いが入っています。

2-5 リリカラ

銘柄コード 9827
業種 卸売業
株価 311円
時価総額 39.4億円

リリカラ(9827)は、壁紙を中心にカーテンなどの自社開発品を手がけるインテリア卸売の会社です。直近の業績は堅調に推移しており、2021年12月期の経常利益は前期比13倍、今期の経常利益も2.7倍に拡大する見込みになることを発表しています。また、同時に年間配当の大幅増配を打ち出しています。

株価については、2021年12月期の業績予想の修正を発表してから大きく動意付いており、現在は高値圏で推移しています。

2-6 栄電子

銘柄コード 7567
業種 卸売業
株価 422円
時価総額 21.5億円

栄電子(7567)は、半導体製造装置用の電子部品を主力とする独立系の電子部品商社です。時価総額は21.5億円と低めで、株価500円以下の低位株となります。

直近の業績は好調であり、2022年3月期の通期業績予想を前年同期比5.0倍の6億900万円に上方修正しています。これに伴い株価は大幅に上昇し、年初来高値664円を付けています。

2-7 国際紙パルプ商事

銘柄コード 9274
業種 卸売業
株価 318円
時価総額 233億円

国際紙パルプ商事(9274)は、国内外で紙やパルプなどの卸売業を手がける会社です。時価総額は233億円であり、株価は300円台の低位株となっています。業績は堅調に推移しており、直近発表した2022年3月期の連結業績予想では、経常利益が前回発表予想と比べて70%増の上方修正を発表しています。

同時に増配も発表しており、中でも海外事業におけるパッケージ事業およびビジュアルコミュニケーション事業の業績が拡大中です。株価は上方修正を発表後、大幅な上昇を見せましたが、現在は発表前の水準まで戻ってきています。

2-8 住石ホールディングス

銘柄コード 1514
業種 鉱業
株価 163円
時価総額 96.0億円

住石ホールディングス(1514)は、オーストラリアなどから石炭を輸入販売したり、人工ダイヤの採掘などを行ったりする会社です。時価総額は100億円以下であり、株価は100円台の低位株となります。2022年3月期の通期業績予想では営業利益、経常利益ともに大幅な黒字に転換する見通しであることを発表しています。

直近の株価はエネルギー価格の上昇を受けて、短期資金が向かう形で大幅な上昇を見せています。

2-9 井筒屋

銘柄コード 8260
業種 小売業
株価 335円
時価総額 38.5億円

井筒屋(8269)は、北九州を地盤に百貨店を展開している会社です。時価総額は50億円以下と低く、株価300円台の低位株となります。直近の業績は好調であり、2022年2月期の通期業績予想では今期の経常利益を2.3倍に上方修正しています。

一方、最近の値動きは、2021年12月に538円の年初来高値を付けた後、下落基調です。

2-10 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング

銘柄コード 7774
業種 精密機器
株価 467円
時価総額 190億円

ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(7774)は、軟骨や自家培養の表皮を開発している再生医療のベンチャー企業です。時価総額は200億円以下であり、株価は400円台の低位株になります。直近の業績は、営業利益、経常利益ともに赤字が続いていますが、2022年3月期予想では、赤字幅は縮小する見通しです。

2021年1月に帝人株式会社による公開買い付けを発表してから、株価は一時800円台まで上昇したものの、以降は下落トレンドが続いています。

3 低位株の選び方・注意点

低位株の選び方・注意点を確認していきましょう。

3-1 自己資本比率が30%以上

低位株の中には業績悪化によって売られ続けた結果、株価が大幅に下落した銘柄も含まれます。財務状況が思わしくなければ、大きなリスクを取ることになるため、銘柄選びの時点で倒産リスクをできる限り抑えることが大切です。

低位株の財務状況を確認する際に参考になる指標は、自己資本比率です。自己資本比率とは、企業全体の資本に対して、借り入れのない資本がどれくらいの比率かをあらわす財務指標であり、数値が高いほど、返済不要なお金が多いことを示します。

例えば、自己資本1億円(=純資産)、他人資本5,000万円(=負債)の銘柄の場合、自己資本比率は、自己資本÷(自己資本+他人資本)×100=1億円÷(1億円+5,000万円)×100=66.6%となります。

低位株の自己資本比率は30%を超えていることが一つの目安となるため、50%を超えると健全な企業と見なされます。業種によって自己資本比率の平均値は異なるものの、ひとまずは自己資本比率30%を目安の数値として、スクリーニングをかけてみてください。

3-2 株価純資産倍率(PBR)が1倍以下

PBR(株価純資産倍率)とは、現在の株価が企業の資産価値に対して割高かどうかを判断する指標です。PBRが1倍以上なら割高、1倍以下なら割安とみなされます。

例えば、現在の株価300円、1株あたり純資産50円の場合、PBRは、株価÷1株あたり純資産(純資産÷発行済み株式数)=300円÷500円(1億円÷200万株)=1.66倍となります。

なお、PBRが1倍以下の場合、その企業の株価が倒産時の解散価値を下回ることをあらわし、企業が解散することで株主側に利益が出る状態となります。

PBRは、現在価格が解散価値と比べて割安かどうかを判断するのに役立つので、低位株選びでもその株価が割安なのかを確認することができます。

3-3 営業キャッシュフローがプラス

営業キャッシュフローを見ることで、投資先企業の収益力が分かります。営業キャッシュフローがプラスなら順調な経営を行っていることを示し、プラスが大きいほど本業のビジネスも堅調であるとわかります。

一方、マイナスの場合はキャッシュが減少していることから、場合によっては借入が必要になります。低位株に投資する際には、営業キャッシュフローがプラスであるか、またマイナスの場合には以前から連続していないかどうか、マイナス幅が縮小しているかなど、マイナスの背景とともに事業の状態が一時的に落ち込んでいるかも確認しましょう。

3-4 利益を確定するタイミング

時価総額の少ない低位株は、突発的に大きく値上がりしても値上がり後の高値圏で株価を保てないこともあるため、利益を確定するタイミングに注意が必要です。

そのため、長期的な株価の値上がりは追求せず、急騰したら利益を一旦確定させるのが無難です。特にそのような株への投資が初めての場合、着実に利益を積み上げていくことも大切なポイントです。

3-5 集中投資をしない

低位株に投資する時には、一つの銘柄に集中投資をしないことが大切です。上記の通り、低位株には好材料で突発的に値上がりする反面、悪材料が出ると大きく急落しやすい性質を持つ銘柄が多数あります。

最悪の場合、投資先の企業が倒産することもあるため、複数の銘柄に分散投資をしながら動向を見守りましょう。

3-6 株価チャートの方向性

低位株に投資する際は、株価チャートの方向性をあらかじめ確認することが大切です。株価チャートの全体的なトレンドが下方向に向いている場合、投資した後さらに下落する可能性もあるためです。

たとえ投資したい低位株が割安でも、下降トレンドを描いている場合は、慎重な検討が必要です。

まとめ

低位株の主な銘柄には、東京電力や日産自動車などの大型株から、時価総額が100億円を下回る小型株まで様々な種類の銘柄があります。小型の低位株は少額から大きな利益を狙える反面、その分リスクも大きいので、財務指標等でしっかりスクリーニングしてから投資先を選ぶようにしましょう。

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