株のゴールデンクロス・デッドクロスの見方は?銘柄の探し方やツールの使い方も

テクニカル分析の初歩として株式投資初心者でも使いやすいテクニカル手法の一つに「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」があります。理解しやすく、他のインジケーターなどと組み合わせたトレードもしやすい売買サインです。

ゴールデンクロスやデッドクロスに限らず、株取引においては数千もの取引対象があるため、売買サインが出ている銘柄を見つけることは困難でもあります。しかし、株取引に慣れているトレーダーは銘柄抽出を効率よく行っています。

そこで今回は、ゴールデンクロスとデッドクロスの解説とその見方や、対象銘柄の探し方について解説します。

目次

  1. ゴールデンクロス・デッドクロスとは?
    1-1.移動平均線を用いるゴールデンクロスとデッドクロス
    1-2.ゴールデンクロスとデッドクロスの売買サイン
    1-3.ゴールデンクロス・デッドクロスの見方
  2. 対象銘柄の探し方
    2-1.どのように対象銘柄を探すのか?
    2-2.証券会社の取引ツールの「スクリーニング機能」が効果的
    2-3.銘柄を抽出した後は?
  3. まとめ

1.ゴールデンクロス・デッドクロスとは?

まずはゴールデンクロスとデッドクロスについて解説します。

1-1.移動平均線を用いるゴールデンクロスとデッドクロス

ゴールデンクロスとデッドクロスは共に移動平均線を用いたテクニカル分析の手法です。移動平均線とは、特定の期間の値動きを平均化しチャート上に曲線で描かれる線のことを言います。

一般的にはローソク足と移動平均線を一つのチャートに表示させて、現在の価格が平均よりも高いのか低いのかということの確認に使います。

ゴールデンクロスとデッドクロスは、短期と長期の二本の移動平均線の位置関係で判断する売買サインです。

移動平均線の売買サインもテクニカル手法の基本で、一般的なものの一つに「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」の売買サインとグランビルの法則がありますが、まずは、ゴールデンクロスとデッドクロスを理解すると良いでしょう。

次に、ゴールデンクロスとデッドクロスの売買サインについて解説します。

1-2.ゴールデンクロスとデッドクロスの売買サイン

ゴールデンクロスとデッドクロスの売買サインは単純で、以下のように解釈します。

ゴールデンクロス:短期線が長期線を下から上に抜けるとトレンド上昇のサイン
デッドクロス:短期線が長期線を上から下に抜けるとトレンド下降のサイン

基本的な売買手法としては、ゴールデンクロスが出現した後に買いでエントリー、デッドクロスが出現した後に売りでエントリーします。

ただし、ゴールデンクロスやデッドクロスはトレーダーであれば誰もが知っているサインであり、それだけでエントリーをしてしまうのは危険です。

例えば、ゴールデンクロスのサインが発生するということは、これから株価は上昇していくだろう、という意味になりますが、他のインジケーターでも同様に上昇のサインが出ているかなど確認することが大切です。

また、エントリーポイントに関してはサポートラインなどを参考にしながらエントリーすると良いでしょう。

決済に関しては、買いエントリーの場合は次のレジスタンスライン、売りエントリーの場合は、次のサポートラインを目安に決済する方法や、トレンドが強い時には直近で最大のかい離率付近まで行った時に決済するなど、サインを確認した時点でエントリーポイントと決済のポイントを決めておくことが大切です。

このようなトレード手法に慣れてくると、もっと複雑なテクニカル手法も使えるようになるでしょう。

次にゴールデンクロスとデッドクロスの売買サインの見方について解説します。

1-3.ゴールデンクロス・デッドクロスの見方

まずゴールデンクロスの売買サインの見方ですが、短期の移動平均線が中期の移動平均線を下から上に抜けた時点が買いサインの発生となります。

逆にデッドクロスの売買サインは、短期の移動平均線が重機の移動平均線を上から下に出ていた時点となります。

短期の移動平均線に着目し、短期の移動平均線が中期の移動平均線を下から上に抜けるのか、上から下に抜けるのかを確認し、下から上に抜けた場合は上昇を意味し、 上から下に抜けた場合は下降を意味すると覚えるとよいでしょう。

ゴールデンクロスとデッドクロスを使用する上で特に気をつけなければいけない点は、使用する移動平均線の期間の設定です。なぜなら、期間の設定が変わるとゴールデンクロスとデッドクロスの発生するタイミングが大きく異なる場合があるからです。

株式トレードにおいては、日足のチャートで見る場合は短期線が5日、中期線が25日の期間設定がよく使用されます。

基本的にはこの設定で売買サインが出ている銘柄を探しますが、売買サインとチャートの動きにズレを感じるときは期間設定を変えて、ゴールデンクロスとデッドクロスの発生タイミングとチャートの動きが合うような期間を選ぶことでより高い精度のトレードができるようになります。

2.対象銘柄の探し方

最後に実践的な意味で、売買サインの出ている対象銘柄の探し方について解説します。

2-1.どのように対象銘柄を探すのか?

トレードにおいては、取引対象を増やせば増やすほどトレードチャンスの増加につながるため、なるべく多くの銘柄を対象に監視することが理想です。しかし、日本国内に上場している株式だけでも、2021年9月現在で合計3,886社ありますので、その中から銘柄を選ぶのには労力がかかります。

そこで有効活用したい機能が証券会社の取引ツールに装備されている「スクリーニング機能」です。次に証券会社の取引ツールのスクリーニング機能について解説します。

2-2.証券会社の取引ツールの「スクリーニング機能」が効果的

株式取引をする時は証券会社の取引ツールを使うことが一般的ですが、例えば楽天証券の「マーケットスピードII」やSBI証券の取引ツールには株式のスクリーニング機能というものがついています。スクリーニング機能とは、ある条件に当てはまる銘柄を抽出してくれる機能です。

例えば楽天証券のマーケットスピードIIでは、「スーパースクリーナー」という機能でゴールデンクロスとデッドクロスのサインが出た銘柄を抽出してくれます。

ゴールデンクロスの抽出条件は、当日中に株価の短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜けた銘柄です。移動平均線の設定期間は5日から60か月の間でユーザーが設定することが可能です。

また、デッドクロスに関しても同様に当日中のサイン発生銘柄を抽出することが可能です。

スーパースクリーナーにはゴールデンクロス・デッドクロス以外にも「財務」「コンセンサス情報」「銘柄属性」「テクニカル」のカテゴリで、80種類以上の項目設定が可能で、複数のサインに合致した銘柄を抽出することもできます。株式トレーダーに嬉しい機能と言えるでしょう。

2-3.銘柄を抽出した後は?

ゴールデンクロスとデッドクロスに当てはまる銘柄を抽出した後に、すぐに売買サインに沿ったエントリーをするのではなく、レジスタンスライン・サポートラインの確認や他のインジケーターと組み合わせてエントリー判断をするとトレードの精度が上がります。

抽出までは取引ツールに任せて、最終判断は複数の要素を用いてトレーダー自身が行うと良いでしょう。

まとめ

株取引におけるスクリーニング機能の活用は、株式トレーダーが押さえておきたい基本的なポイントです。カスタマイズが可能な楽天証券のマーケットスピードIIなどをうまく活用すれば、効率的なトレードができるようになるでしょう。

ゴールデンクロスとデッドクロスは基本的なテクニカル手法の一つで、多くのトレーダーに用いられていますが、このサインだけでエントリーの判断をするのではなく、複合的な観点から分析して判断しましょう。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12