中国は人口が世界トップクラスに多く、GDPも日本を抜いて世界2位になるなど急速な経済発展を遂げてきました。今後の経済成長や中国企業の成長が気になっている方や、中国株に投資をするならどの証券会社が良いかと探している方もいるでしょう。
今回は中国株に強みのある証券会社を5つピックアップしました。取引手数料の他に、取扱銘柄数など複数の点で比較しながら解説します。中国株投資にチャレンジしたい方は、証券会社選びの参考にしてください。
※2022年6月8日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。
目次
- 中国株の取引手数料が安い証券会社5選
- 中国株の取引手数料で比較
- 中国株の取扱銘柄数で比較
- 中国株のNISA対応で比較
- 中国株に関する情報サービスで比較
- それぞれの証券会社に向いているユーザー
6-1.マネックス証券
6-2.SBI証券
6-3.楽天証券
6-4.内藤証券
6-5.サクソバンク証券 - まとめ
1 中国株の取引手数料が安い証券会社5選
中国株の取引に強みがある証券会社には、主に以下のようなものがあります。
- マネックス証券
- SBI証券
- 楽天証券
- 内藤証券
- サクソバンク証券
以下、詳しく比較していきます。
2 中国株の取引手数料で比較
まずは取引にかかるコストについて、5社を比較してみましょう。
証券会社名 | 取引手数料(税込) | 最低手数料 | 最大手数料 |
---|---|---|---|
マネックス証券 | 約定金額の0.275%(香港ドル) | 49.5香港ドル | 495香港ドル |
SBI証券 | 約定金額の0.286%(香港ドル) | 51.7香港ドル | 517香港ドル |
楽天証券 | 約定代金の0.55%(日本円) | 550円 | 5,500円 |
内藤証券 | 【香港】 ・約定代金の0.25% ・印紙税など0.1377% ・国内手数料として売買代金の0.44% |
50香港ドル | - |
サクソバンク証券 | 約定金額の0.20% | ・40.0香港ドル(香港) ・40.0オフショア人民元(上海・深セン) |
・450香港ドル(香港) ・350オフショア人民元(上海・深セン) |
※2022年6月調査時点
上記のうち最安なのはサクソバンク証券で、取引手数料は約定代金の0.20%です。2番目に安いのはマネックス証券、3番目に楽天証券と続きます。
ただし最低手数料と最大手数料にも注意が必要です。1香港ドルは2022年6月8日時点でおよそ17円のため、香港ドルベースでの最低手数料は680円、最大手数料は7,650円ほどかかります。この点に関しては、楽天証券のほうが安いと言えます。
内藤証券は中国株の取扱銘柄数が多く、中国株に関する情報も豊富です。しかし手数料を見ると、他の証券会社より高くなっています。
3 中国株の取扱銘柄数で比較
次に、取り扱っている中国株の銘柄数で比較してみましょう。
証券会社名 | 取扱銘柄数 (個別銘柄・ETF等の合計) |
取引可能な市場 |
---|---|---|
マネックス証券 | 2,000超 | 香港市場 |
SBI証券 | 1,319 | 香港証券取引所メインボード、GEM上場のうち同社が選定した銘柄 |
楽天証券 | 1,196 | ・香港市場 ・上海市場A株 |
内藤証券 | 4,600以上 | ・香港市場 ・上海市場A株・B株 ・深セン市場A株・B株 |
サクソバンク証券 | 2,500以上 | ・香港市場 ・上海市場 ・深セン市場 |
※2022年6月8日時点
取扱銘柄数が最も多いのは内藤証券で、香港株はほぼ全銘柄、上海株・深セン株のA株・B株など多彩な銘柄の売買が可能です。次いで多いのはサクソバンク証券で、香港・深セン・上海の2,500銘柄以上をカバーしています。
マネックス証券とSBI証券は香港市場、楽天証券は銘柄数がやや少ないものの香港市場と上海市場A株が対象となっています。
4 中国株のNISA対応で比較
証券会社によってはNISA口座で中国株投資をすることも可能です。新規投資は年間120万円まで、非課税期間は最長5年のため、最大600万円が非課税枠となります。
中国株のNISAへの対応状況については以下のとおりです。
証券会社名 | NISA口座の利用可否 |
---|---|
マネックス証券 | 〇 |
SBI証券 | 〇 |
楽天証券 | 〇 |
内藤証券 | 〇 |
サクソバンク証券 | × |
5社のうちサクソバンク証券以外はすべて、NISA口座で中国株の取引が可能です。なおNISAでは個別銘柄以外に、ETFなどに投資をすることもできます。
5 中国株に関する情報サービスで比較
外国企業に関しては、国内企業よりも情報収集が難しい傾向にあります。よって中国株や中国の経済・市況関連の情報サービスが充実しているかも重要です。
証券会社名 | サービス名 |
---|---|
マネックス証券 | ・銘柄スカウター中国株 ・クローズアップ!中国株 |
SBI証券 | ・中国経済・中国株レポート ・中国株式 One Pager ・IPOスピードキャッチ(米国株・中国株) |
楽天証券 | ・中国株の選び方/中国株ニュース ・BOCI セクターレポート/銘柄レポート ・DZHウイークリーレポート |
内藤証券 | ・ゼロから始める中国株入門 ・ニュース(中国株・業界動向・政策) ・決算・上場スケジュール ・中国株あんしんサポート |
サクソバンク証券 | ・主要アナリストの予想、企業業績情報、ニュースなど |
マネックス証券は銘柄選びをサポートするサービスが利用できます。「銘柄スカウター中国株」は、個別銘柄の情報やニュースに加え、銘柄スクリーニング機能やランキングも搭載しています。「クローズアップ!中国株」は日本では入手が困難な中国株情報をメールで配信するサービスです。
SBI証券の「IPOスピードキャッチ」はIPOを予定している企業の業種、募集・売出価格、上場日などの情報を入手できるサービスです。「中国経済レポート」は中国の経済状況がコンパクトにまとまっており、個別銘柄の情報は「中国株レポート」で入手できます。
楽天証券の「中国株の選び方」は、中国株に関する基本情報がまとまって掲載されています。初心者でもひととおりの知識が得られるようになっており、分かりやすい内容です。「BOCIセクターレポート」など、実際の取引に参考になるレポートも読むことができます。
内藤証券も、数多くの中国株関連の情報を閲覧できます。「ゼロから始める中国株入門」は初心者用にやさしく解説した動画セミナーです。銘柄の探し方や取引ルールなどの基本を一から学べます。各種ニュースもホームページでまとめて見ることが可能です。
サクソバンク証券は取引ツールの「SaxoTraderGo」で情報を閲覧する仕組みです。ニュースや経済指標、市場データなどを取引しながら見ることができます。
6 それぞれの証券会社に向いているユーザー
ここまで比較した結果をもとに、それぞれの証券会社に適しているのはどのような方なのかを解説します。
6-1 マネックス証券
マネックス証券は取引手数料・取扱銘柄数ともに比較的充実しています。また銘柄選びをサポートするサービスが充実しているのも特徴なので、銘柄探しのノウハウを身に付けたい初級者の方に向いています。
マネックス証券は米国株にも強いので、米国投資も検討している方にも適しています。
6-2 SBI証券
SBI証券はマネックス証券の次に取引手数料が安く、取扱銘柄数も1,300以上あります。外国株式の取り扱いも多く、米国・韓国・ロシア・ベトナム・インドネシア・タイ・マレーシアの株式の売買も可能です。
株式以外の金融商品についても取り扱いが充実しているので、さまざまな投資を1つの会社で実践したい方には使いやすいでしょう。
6-3 楽天証券
楽天証券の取扱手数料は日本円ベースのみのため、香港ドルベースより分かりやすいと感じる方もいるでしょう。他社の香港ドルベースの手数料を日本円に換算すると、最低手数料と最大手数料は楽天証券のほうが安く設定されています(執筆時点のレートで計算した場合)。
中国株に関する情報も分かりやすくまとまっています。SBI証券と同じく証券会社としての総合力が高いので、他の投資も行いたい方にも向いています。
6-4 内藤証券
内藤証券の最大の強みは取扱銘柄数の多さで、他社では取り扱っていない銘柄も売買できます。一方で取扱手数料は他の4社と比べてやや高い設定です。
マイナーな銘柄を取引したい、中級・上級の方に向いている証券会社です。
6-5 サクソバンク証券
取引手数料の安さ、取扱銘柄数の多さともに高いレベルです。サクソバンク証券は中国株以外にも米国株やヨーロッパ株などの取り扱いも多いので、外国株式を多く取引したい方に向いています。また、オンライン完結の本人確認を利用すると、最短2営業日で口座開設が可能です。
ただしNISA口座には対応していないので、別の証券会社のNISA口座と併用するのも良いでしょう。
まとめ
中国株の取引手数料が安い5社について、手数料・取扱銘柄数・投資情報サービスの3点で比較しました。それぞれ強みとしているポイントが異なるので、比較検討しながら自分のニーズと合致した証券会社を選びましょう。
- 外国株(米国株など)が買えるネット証券会社
- IPO投資に強い証券会社、少額からIPOに参加できるサービス
- 25歳以下の現物株式の取引手数料が実質0円の証券会社
- 大手証券会社が提供している株式投資サービス
- 少額で株式投資ができるサービス
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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