米メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック、ティッカーシンボル:FB)が2月2日に発表した2021年10~12月期決算は、売上高が前年同期比20%増の336億7,100万ドル(約3兆8,700億円、1ドル=115円換算)、純利益は同8%減の102億8,500万ドルだった(*1)。弱い業績予想が示されたほか、ユーザー数が伸び悩んだことが失望され、決算翌日の3日には株価が約26%大幅下落した(*2)。2月15日時点の株価も急落後とほぼ同水準を推移している。
1株当たり利益は3.67ドルとなり、市場予想の3.84ドルを下回った。デイリーアクティブユーザー数(DAU)や月間アクティブユーザー数(MAU)、1ユーザー当たりの平均売上高(ARPU)といった顧客指標も予想を下回っている(*3)。四半期ベースでは初めてDAUが減少した。
1~3月期の売上高は前年同期比3~11%増の270億~290億ドルと、市場予想の301億5,000万ドルを下回った(*3)。フェイスブックによると、米アップル(AAPL)がスマートフォンでプライバシー保護を強化したことや、厳しいマクロ経済環境などの影響を受けているという(1)。インフレやサプライチェーン問題が広告主の予算策定に悪影響を及ぼしていることが、予想を下回る成長につながっていると指摘。
また、主力のニュースフィードのように多くの収益を生み出していない製品に需要がシフトしていることを挙げている。たとえば、多くのユーザーがインスタグラムの「リール」により多くの時間を費やしているという。
10~12月期より決算の開示方法を変更した。フェイスブックやインスタグラムなどの「ファミリー・オブ・アップス」と、仮想空間「メタバース」関連をまとめた「リアリティーラボ」に分けた部門業績を初めて公表。
ファミリー・オブ・アップスの売上高は前年同期比20%増の327億9,400万ドル、営業利益は同7%増の158億8,900万ドルだった。一方、リアリティーラボの売上高は8億7,700万ドルと、前年同期より22%増えたが、営業赤字は前年同期の20億9,900万ドルから33億400万ドルに拡大している。
21年第4四半期決算に関しては、米グーグルの親会社であるアルファベット(GOOGL)やアップル、マイクロソフト(MSFT)といったビッグテックが、市場予想を上回る良好な決算を発表している。メタバース分野に注力するメタが巻き返せるかどうか動向が注目される。
【参照記事】*1 メタ・プラットフォームズ「https://s21.q4cdn.com/399680738/files/doc_financials/2021/q4/FB-12.31.2021-Exhibit-99.1-Final.pdf」
【参照記事】*2 Yahoo!ファイナンス「メタ・プラットフォームズ」
【参照記事】*3 CNBC「Facebook shares plunge more than 20% on weak earnings, big forecast miss」
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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