米国株の取引手数料は安い?主要ネット証券5社で日本株手数料と比較

米国株取引では1株からアメリカの証券取引所に上場されている銘柄に投資できるのが特徴です。しかし、1回あたりの取引にかかるコストは日本株取引に比べて安くない傾向にあるため、米国株取引で利益を上げるには、取引手数料の安い証券会社を選ぶことが重要になります。

この記事では、米国株の取引手数料について、主要なネット証券5社の日本株と米国株の取引手数料を比較します。各証券会社の取引手数料を知りたい方は参考にしてみてください。

※本記事は、2021年11月12日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. 米国株の取引手数料とは
  2. 米国株と日本株の取引手数料をネット証券5社で徹底比較
    2-1.SBI証券
    2-2.楽天証券
    2-3.マネックス証券
    2-4.DMM株
    2-5.PayPay証券
  3. 米国株の取引手数料は安いか?
  4. まとめ

1 米国株の取引手数料とは

米国株の取引手数料には、主に「売買手数料」「為替手数料」「SEC Fee」の3種類があります。

売買手数料とは、1回の約定代金に応じてかかるコストです。米国株取引を扱う国内の証券会社では、通常、約定代金の何パーセントという形で定められています。

為替手数料とは、日本円と米ドルを両替するときにかかるコストです。米ドルの買付時や売却時に一律何銭という形で決められています。

SEC Fee(米国現地証券取引所手数料)とは、米国株の売却時に米ドルベースの約定代金に対して、0.0000051米ドルかかるコストです。

このように、米国株の取引手数料は3種類のコストを合わせたものであり、日本株のように売買手数料のみの支払いではないことに留意が必要です。

2 米国株と日本株の取引手数料をネット証券5社で徹底比較

米国株取引が可能な主要ネット証券5社について、日本株の取引手数料と比較すると以下の通りです。

証券会社名 米国株の取引手数料 日本株の現物取引手数料
SBI証券 約定代金の0.495%(税込)
(0米ドル~22米ドル)
1約定ごとに55円~1,070円
楽天証券 約定代金の0.495%(税込)
(0米ドル~22米ドル)
1約定ごとに55円~1,070円
大口優遇の場合、1約定ごとに0円~936円
マネックス証券 約定代金の0.495%(税込)
(0米ドル~22米ドル)
100万円まで1約定ごとに110円~1,650円
100万円超で約定代金の0.11%~0.165%
DMM株 無料 1約定ごとに55円~880円
PayPay証券 基準価格の0.5%~0.7% 基準価格の0.5%~1.0%

米国株の取引手数料は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券が一律で約定代金の0.495%(税込)に設定しています。一方、日本株の手数料体系はそれぞれ異なります。

また、DMM株の米国株取引手数料は無料ですが、PayPay証券では独自に算出する基準価格から取引手数料を割り出す仕組みとなっています。

では、各証券会社の取引手数料の特徴について、以下詳しく見ていきましょう。

2-1 SBI証券

米国株の取引手数料 約定代金の0.495%(税込)
(0米ドル~22米ドル)
為替手数料 買付:1米ドルあたり25銭
売却:1米ドルあたり25銭
日本株の現物取引手数料 1約定ごとに55円~1,070円
1日の約定代金合計額に応じて300万円までは0円~1,691円
300万円超からは100万円増えるごとに295円

SBI証券における米国株の取引手数料は、約定代金の0.495%(税込)に設定されています。なお、約定代金が2.02米ドル以下の場合、取引手数料はゼロ米ドルとなります。また、約定代金はどれだけ大きくても、取引手数料は22米ドルが上限額です。

為替手数料は、米ドルの買付時および売却時に25銭かかりますが、住信SBIネット銀行の外貨預金口座で両替することで、片道4銭に抑えることも可能です。

一方、SBI証券の日本株取引手数料には、「スタンダードプラン」「アクティブプラン」の2種類が用意されています。

スタンダードプランは、1約定ごとに手数料がかかるプランであり、約定金額ごとに55円〜1,070円かかります。スタンダードプランでは手数料の月間合計金額に対して1.1%相当のポイントが還元され、貯めたポイントはTポイントやPontaポイントに交換可能です。

アクティブプランは、1日の約定代金合計額に応じて手数料がかかるプランです。1日の約定代金の合計額が100万円までゼロ円ですが、200万円まで1,238円、300万円まで1,691円、以降100万円増加ごとに295円ずつ取引手数料が増える仕組みとなっています。

なお、利用者が25歳以下の場合、現物取引手数料はキャッシュバックにより実質0円になるのも特徴です。さらに、NISA口座であれば米国株、日本株を問わず取引手数料は一切かからない仕組みとなっています。

2-2 楽天証券

米国株の取引手数料 約定代金の0.495%(税込)
(0米ドル~22米ドル)
為替手数料 買付:1米ドルあたり25銭
売却:1米ドルあたり25銭
日本株の現物取引手数料 1約定ごとに55円~1,070円
大口優遇で1約定ごとに0円~936円
1日の約定代金合計額に応じて300万円までは0円~3,300円
300万円超からは100万円増えるごとに1,100円

楽天証券における米国株の取引手数料は約定代金の0.495%(税込)ですが、約定代金2.22米ドル以下の場合、取引手数料はかかりません。また、約定代金が4,444.45米ドルを超えた場合、取引手数料は22米ドルが上限となります。なお、為替手数料は米ドルの買付、売却ともに25銭かかります。

一方、日本株の取引手数料には、「超割コース」「いちにち定額コース」の2種類があります。超割コースは1回の取引金額で手数料が決まるコースです。約定代金に応じて55円〜1,070円までかかりますが、信用取引などで一定の条件を満たすと、大口優遇によりさらに安い手数料で取引可能になります。

さらに、超割コースはポイントプログラムも充実しており、米国株または日本株を問わず、手数料の1%(大口優遇は2%)を楽天ポイントとして貯められます。

いちにち定額コースは、1日の取引金額合計から取引手数料が決まるコースです。現物取引と信用取引を合算した約定代金の合計金額に応じて、100万円まで0円、200万円まで2,200円、300万円まで3,300円、それ以降は100万円増えるごとに1,100円の追加手数料が発生する仕組みとなっています。

2-3 マネックス証券

米国株の取引手数料 約定代金の0.495%(税込)
(0米ドル~22米ドル)
為替手数料 買付:1米ドルあたり0銭
売却:1米ドルあたり25銭
日本株の現物取引手数料 1約定ごとに100万円まで110円~1,650円、100万円超で約定代金の0.11%〜0.165%
1日の約定代金合計額が300万円まで550円〜2,750円、300万円超からは300万円増えるごとに2,750円

マネックス証券における米国株の取引手数料は、1回の取引あたり約定代金の0.495%(税込)で、最低0米ドル〜上限22米ドルまでの手数料で取引可能です。なお、マネックス証券では、米ドル買付時にかかる為替手数料は1米ドル当たり0銭なので、他社と比べて両替コストの負担を抑えることができます。

一方、日本株の取引手数料には、「取引毎手数料コース」と「1日定額手数料コース」の2種類があり、月ごとに手数料コースを選択する仕組みとなります。

取引毎手数料コースは、1注文ごとの約定金額に応じて手数料が決まります。100万円までは110円〜1,650円、100万円を超えた金額に対しては、注文方法によって約定金額の0.11%または0.165%がかかります。

1日定額手数料コースは、1日の約定金額の合計に対して手数料を計算するコースです。1日の約定金額が100万円まで550円、300万円まで2,750円、それ以降は300万円増えるごとに2,750円の手数料がかかる仕組みです。

2-4 DMM株

米国株の取引手数料 無料
為替手数料 買付:1米ドルあたり25銭
売却:1米ドルあたり25銭
日本株の現物取引手数料 1約定ごとに55円~880円

DMM株の米国株取引手数料は、約定代金にかかわらず無料です。なお、為替手数料は買付および売却のいずれも1米ドルあたり25銭と他のネット証券と同水準なので、米国株の売買コストをなるべく抑えたい方に適した証券会社となっています。

一方、日本株の取引手数料については、1約定ごとの約定代金に応じて55円〜880円かかります。しかし、取引手数料の1%を現金に交換可能なポイントとして貯められるほか、25歳以下の利用者は現物取引手数料無料です。

ただし、DMM株には外貨建ての口座がありません。外貨による入金(=米ドルを保有すること)はできないため、米国株を売却した後や米国企業から配当金を受け取った際、自動的に米ドルが円に両替される仕組みとなっています。

また、配当金が円に両替されるときにかかる為替手数料は、1米ドルあたり1円と高めの水準です。そのため、米国株を配当金狙いで取引する場合や、米国株の保有を続ける時は、為替スプレッドの支払いにも注意する必要があります。

2-5 PayPay証券

米国株の取引手数料 基準価格の0.5%~0.7%
為替手数料 買付:1米ドルあたり35銭
売却:1米ドルあたり35銭
日本株の現物取引手数料 基準価格の0.5%~1.0%

PayPay証券における米国株の取引手数料は、取引する時間に応じて異なります。日本時間の23時30分〜翌6時まで(夏時間は22時30分〜翌5時まで)でなら基準価格の0.5%、それ以外の時間帯なら基準価格の0.7%を取引手数料に相当する金額として定めています。

基準価格とは、情報配信ベンダーを通じて配信される直近の気配値や市場価格を参考にした上で、PayPay証券による合理的かつ適正な方法で算出された価格のことです。なお、PayPay証券の為替手数料は1米ドル当たり片道35銭です。

一方、日本株の取引手数料についても、基準価格に一定の割合を乗じた金額が取引手数料としてかかります。東京証券取引所の立会時間内なら基準価格に0.5%を乗じた金額、立会時間外である11時30分〜12時30分なら、基準価格に1.0%を乗じた金額が取引手数料としてかかります。

3 米国株の取引手数料は安いか?

証券会社によっては米国株の取引手数料が無料になる場合もあります。しかし、米国株を取り扱うネット証券各社は、通常、1注文ごとに約定代金の0.495%または上限22米ドルを取引手数料として定めています。

例えば、投資資金100万円を米国株と日本株にそれぞれ投資する場合、ネット証券から米国株に投資したときの手数料は、8,849.557米ドル×0.495%=43.8米ドルです(1米ドル=113円の為替レートによる例)。なお、取引手数料の上限は22米ドルであるため、取引手数料は日本円で2,486円になります。

一方、日本株に投資したときの手数料は、1回の約定代金が100万円まで535円、1日の約定代金合計100万円までは0円のケースが多くなっています。1回の注文で米国株と日本株の取引手数料には1,000円以上の差が生じるため、米国株の取引手数料は日本株の取引手数料と比べて割高です。

取引回数が多くなるほど手数料コストは利益を圧迫します。米国株取引を行う際は、このようなコスト負担を考慮した上で、場合によっては取引回数を減らすなどの対策も必要になります。

まとめ

世界的なトップ企業に投資できる米国株取引は、利回りも高く、大きな利益を狙える銘柄もある一方、取引手数料は日本株と比べて安くありません。特に米国株は1株から取引可能なので始めやすい一方、少額取引を繰り返せば手数料負担も重くなるため、注意が必要です。

米国株取引に関心のある方は、日本株取引との違いや取引手数料をしっかりと把握した上で、検討してみてください。

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