スマホ証券5社の株式手数料や最低投資額・評判を比較、利用の注意点も

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スマートフォン1台で取引を完結できるスマホ証券は、直感的な操作で投資を始められることから、若者や投資初心者の方に使いやすい証券会社となっています。ただし、スマホ証券の取引手数料や最低投資金額などはそれぞれ異なるため、自分に合うサービスを選ぶ際は、各特徴をしっかり把握した上で検討することが大切です。

この記事では、スマホ証券5社の特徴や手数料、最低投資金額や評判について詳しく解説しています。投資初心者の方や、スマホ証券を検討している方は、参考にしてみてください。

目次

  1. スマホ証券の特徴
  2. スマホ証券5社の特徴、手数料、最低投資額、評判等を徹底比較
    2-1.STREAM(ストリーム)
    2-2.LINE証券
    2-3.SBIネオモバイル証券
    2-4.PayPay証券
    2-5.大和コネクト証券
  3. スマホ証券の注意点
    3-1.取扱銘柄数が限定される
    3-2.NISA口座に対応していない
    3-3.営業員によるサポートがない
  4. まとめ

1 スマホ証券の特徴

日本の株取引は単元株制度によって100株単位で購入することが決められており、証券会社を通じて投資を始めるためには、基本的に数十万円以上のまとまった資金が必要になります。例えば、株価1,000円の銘柄を購入する場合、通常の証券会社では10万円の資金が必要です。

一方、スマートフォンでの取引に特化したスマホ証券では、多くの場合、1株単位で購入できるので、少額投資が可能です。上記の例なら1,000円あれば銘柄を1つ購入できるほか、株数指定以外に1,000円や2,000円など金額を指定して株式を買える場合もあるため、投資初心者の方でも始めやすい仕組みになっています。

また、スマホ証券は、口座開設から取引、入出金までの面倒な手続きをスマホ上で完結できるなど、通常の証券会社と比べて使いやすい点も大きな強みです。

2 スマホ証券5社の特徴、手数料、最低投資額、評判を徹底比較

スマホ証券として代表的な5社(STREAM、LINE証券、SBIネオモバイル証券、PayPay証券、大和コネクト証券)の特徴や手数料、最低投資額、評判などについて見ていきましょう。

2-1 STREAM(ストリーム)

STREAM(ストリーム)は、株式会社スマートプラスが提供するスマホ証券です。株取引にかかる手数料が完全無料なほか、SMART取引を利用できたり、オンラインコミュニティに参加できたりするのが特徴です。

SMART取引とは、取引注文を取引所経由だけではなく、立会外の注文も出すことによって、東証よりも有利な価格で約定を狙える方法で、利用者にメリットのある仕組みです。また、ユーザー同士が交流できるオンラインコミュニティのサービスも充実しているので、他の投資家との交流を図ることも可能です。

STREAM(ストリーム)について、利用者からは次のような意見や感想が寄せられています。

  • 取引手数料が無料なので気に入っている
  • オンラインの入出金が24時間無料なのがうれしい
  • 独自のSNSで銘柄の情報集めや基礎知識を勉強している

※個人の感想です。サービスのご利用に当たっては、ご自分でも情報収集された上で最終的にご判断ください。

STREAMの利用者からは、取引手数料が無料であることや、独自の株コミュニティが投資の学習に役に立つと好評です。

2-2 LINE証券

LINE証券はLINE Financial株式会社と野村ホールディングス株式会社が共同で設立したスマホ証券です。取扱銘柄は約1,000銘柄と豊富で、リアルタイムで約定する銘柄数としてはスマホ証券の中で最多級です。

また、LINE証券では定期的にキャンペーンを実施しています。中でも対象銘柄を割引価格で買えるタイムセールなら市場価格と比べて安く購入できるほか、貯めたLINEポイントを1ポイント1円として投資を行えるため、普段からLINEポイントを利用している方に向いたサービスとなっています。

LINE証券について、利用者からは次のような意見や感想が寄せられています。

  • 株のタイムセールで銘柄を安く購入できた
  • 画面操作がわかりやすかった
  • LINE Payの支払いポイントがもらえるのが助かる

LINE証券の利用者からは、使いやすさを意識して画面設計されていることで操作がしやすいこと、また定期的に実施されるタイムセールで対象銘柄が安く買える点が評判です。

2-3 SBIネオモバイル証券

SBIネオモバイル証券は大手ネット証券のSBI証券と、Tカード事業を手掛けるCCCマーケティングが共同で出資して誕生したスマホ証券です。Tポイントを1ポイント1円分として投資を始められるのが特徴で、普段の買い物などで貯めたポイントで投資できるため、リスクを抑えた投資が可能です。

また、サービス利用月の翌月第一営業日には、期間固定Tポイントと呼ばれるSBIネオモバイル証券内のみ利用可能な「ネオモバ限定Tポイント」を毎月200ポイントもらえます。取引が50万円までなら毎月200円の手数料がかかりますが、同時にTポイントが200ポイントもらえるため、実質的に手数料無料で投資を始められます。

SBIネオモバイル証券について、利用者からは次のような意見や感想が寄せられています。

  • Tポイントで株を買えるのがうれしい
  • Tポイントが付与されるので、取引が少なければ実質無料で利用できるのがいい
  • ポイント投資に対応しており、少額から始めたい人に向いている

SBIネオモバイル証券では、Tポイントを活用して売買したり、SBIネオモバイル証券内で使えるTポイントが付与されたりすることから、コストを抑えて取引ができる点が高く評価されています。

2-4 PayPay証券

PayPay証券は、2021年2月1日よりOne Tap BUYから社名変更されたスマホ証券です。取扱銘柄はETFを合わせて日本株164銘柄、米国株172銘柄となっており、外国株取引の環境も充実しています。

PayPay証券では1,000円単位で取引を始められるので、初心者の方にもわかりやすいほか、PayPayボーナス運用も可能です。PayPayボーナスとは、PayPayアプリを使って決済した時にもらえるポイントのことで、貯まったPayPayボーナスは擬似運用という形で投資に回すことができ、利益を上げることでPayPayボーナスが増えていく仕組みとなっています。

PayPay証券について、利用者からは次のような意見や感想が寄せられています。

  • 1,000円で1株未満の株を買えるのが大きい
  • 米国株を日本円のまま買えるのがわかりやすい
  • ロボ貯を使えば自動的に買い付けができるので便利

PayPay証券は1,000円からの金額指定で株式を購入することになるため、銘柄によっては1株から購入するより少ない資金で済む場合もあります。また、米国株を米ドルに両替することなく購入できるため、米国株を始めたい初心者にわかりやすいのも特徴です。

2-5 大和コネクト証券

大和コネクト証券は、大和証券グループが手掛けるスマホ証券です。取扱銘柄数は約340銘柄で、IPOや信用取引にも対応しているのが特徴です。

また、大和コネクト証券では「Stock Point for CONNECT」と呼ばれるサービスを活用することで1ポイントからポイント運用が可能です。貯まったポイントは実際の株式に交換できるほか、取引手数料が無料になるクーポンが毎月10枚プレゼントされます。そのため、クーポンを活用することでコストを抑えた取引が可能です。

大和コネクト証券について、利用者からは次のような意見や感想が寄せられています。

  • 手数料無料クーポンがお得
  • StockPoint for CONNECTを使うことで、ポイントを有効活用できる
  • ポイント運用を現金化できるのが良い

大和コネクト証券では、毎月10枚まで無料クーポンが付与されるほか、Pontaポイントなどのポイントで運用を行えるため、現金を使いたくない利用者の間で評判となっています。

上記スマホ証券5社における約定金額ごとの現物株式取引手数料(税込)を比較すると、以下の通りです。

項目 〜5万円 〜10万円 〜50万円 〜100万円
STREAM 0円 0円 0円 0円
LINE証券 単元株:55円 単元株:99円 単元株:275円 単元株:535円
SBIネオモバイル証券 月額220円 月額220円 月額220円 月額1,100円
PayPay証券 場中:〜250円時間外:〜500円 場中:〜500円
時間外:〜1,000円
場中:〜2,500円時間外:〜5,000円 場中:〜5,000円時間外:〜10,000円
大和コネクト証券 単元株:17円
単元未満株:〜250円
単元株:33円
単元未満株:〜500円
単元株:165円
単元未満株:〜2,500円
単元株:330円
単元未満株:〜5,000円

手数料体系はスマホ証券各社によって大きく異なります。単元株取引の場合、STREAMの手数料は完全無料と最安です。SBIネオモバイル証券の手数料は月間の約定代金合計額に応じて決まる仕組みとなっており、50万円までは税込220円(50万円超〜300万円以下は1,100円)です。

また、LINE証券では約定代金に応じて5万円の場合55円、約定代金50万円の場合275円となります。PayPay証券では、0.5%(時間外なら1.0%)のスプレッドがかかる仕組みとなっており、約定代金5万円の場合250円、約定代金50万円の場合500円と割高になるため、少額取引向きです。大和コネクト証券では約定代金に対して0.033%の手数料なので、約定代金5万円の場合17円、約定代金50万円の場合165円となっており、手数料無料のSTREAMを除けば最安クラスです。

このようにスプレッド制が設けられた手数料は、通常の約定金額に応じて決まる手数料より割高です。約定代金が大きくなるほどスプレッドによる取引コストも高くなるため、注意しましょう。

次に、スマホ証券5社の最低投資額を比較すると以下の通りです。最低投資額は銘柄によっても異なりますが、STREAMでは国内株の単元未満株を扱っていないため、必要資金も高めになります(米国株なら1株から購入可能)。

一方、金額指定で取引を行うPayPay証券を除くと、いずれのスマホ証券でも単元未満株取引を取り扱っているので、数百円程度あれば有名企業の銘柄等を購入可能です。

証券会社 最低投資単位 最低投資金額
STREAM 100株 数万円〜
LINE証券 1株〜 数百円程度
SBIネオモバイル証券 1株〜 数百円程度
PayPay証券 1,000円単位 1,000円
大和コネクト証券 1株〜 数百円程度

3 スマホ証券の注意点

スマホ証券を利用する際は、以下のポイントにも注意しましょう。

3-1 取扱銘柄数が限定される

スマホ証券は使いやすさや見やすさなどに強みがある一方、取扱銘柄は厳選されています。大手ネット証券のように証券取引所に上場している全銘柄を取引できるわけではないため、投資したい銘柄を取り扱っているのかについて、事前によく確認することが大切です。

3-2 NISA口座に対応していない

NISA(少額投資非課税制度)口座とは、運用で得た配当金や譲渡益が非課税になる口座です。ただし、スマホ証券の中にはNISA口座に対応していないサービスもあるので事前に確認しましょう。上記のスマホ証券の中でNISA口座に対応しているサービスは以下の通りです。

証券会社 NISA口座
STREAM ×
LINE証券 ×
(※つみたてNISAのみ対応)
SBIネオモバイル証券 ×
PayPay証券 ×
大和コネクト証券

3-3 営業員によるサポートがない

スマホ証券はスマートフォンによるインターネットの取引で完結するため、営業員から直接サポートを受けられません。そのため、営業員と相談しながら決めたい方やインターネット操作に不慣れな方にとっては、利用しにくいなどのデメリットも考えられます。スマホ操作に慣れていない方や相談しながら投資を決めたい方はよく検討しましょう。

まとめ

スマホ証券は、株取引がスマートフォンで完結できるという点で共通しているものの、サービス内容、取引手数料、最低投資金額などはそれぞれ異なります。また、NISA口座を活用して非課税で長期運用を検討している方にとっても、スマホ証券によっては対応しない場合もあるので、事前によく確認してから利用するようにしましょう。

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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

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