PayPay証券では必要証拠金1万円からCFD取引を行うことができます。取り扱う商品は、レバレッジ10倍までの「10倍CFD」と、レバレッジ5倍までの「日本株CFD」です。CFD取引では、「売り」から始めることができるので、株式相場の下降局面でも利益を狙えるほか、24時間取引可能なので、日中仕事のある方でも投資機会を逃さないのが特徴です。
この記事では、PayPay証券のCFD取引の特徴、メリット・デメリット、評判、始め方について詳しくご紹介します。CFD取引に関心のある方、少額でレバレッジを効かせた取引を行いたい方は、参考にしてみてください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
- PayPay証券のCFD取引の特徴
1-1.10倍CFD
1-2.日本株CFD
1-3.主要ネット証券との比較 - PayPay証券のCFD取引のメリット
2-1.レバレッジを最大10倍かけられる
2-2.相場の下落局面でも利益を狙える
2-3.銘柄を選びやすい
2-4.配当相当額を受け取れる - PayPay証券のCFD取引のデメリット
3-1.証拠金以上の損失が発生するリスク
3-2.追証が発生するリスク
3-3.ロスカット適用によるリスク
3-4.調整額の支払いリスク - PayPay証券のCFD取引の評判
- PayPay証券でCFD取引を始める手順
- まとめ
1 PayPay証券のCFD取引の特徴
CFD取引は「差金決済取引」とも呼ばれる金融取引です。差金決済とは、売買の際に発生する差額のみを決済する取引方法で、全額を決済する現物株などの取引とは仕組みが異なります。差金決済では株という現物資産の移動は伴わず、CFD銘柄を売買し、決済の時点で差額だけを受け取るのが特徴です。
また、CFD取引は証拠金取引なのでレバレッジをかけて取引することが可能です。最初に証拠金と呼ばれるお金を証券会社に預け入れることで、証拠金の何倍もの金額が取引できるため、少しの元手で大きなリターンを狙えるのが特徴です。
さらに、CFD取引では先に売って後から買い戻す「空売り」も可能です。これにより価格の下落局面でも利益を出せる仕組みとなっています。
1-1 10倍CFD
PayPay証券で扱っているCFDサービスは、「10倍CFD」「日本株CFD」の2種類です。「10倍CFD」では、「日本225」「米国500」という2つの銘柄を取引することができます。
「日本225」「米国500」は、共にシカゴ・マーカンタイル取引所に上場している「日経225先物」と「E-miniS&P500」という株価指数先物の市場価格に連動する銘柄です。
「10倍CFD」の取引に必要となる最低証拠金は1万円です。最大10倍までのレバレッジをかけられるので、証拠金1万円の場合、10万円ぶんの取引が可能となります。専用のアプリをダウンロードすることで手軽に取引できるのが特徴です。
1-2 日本株CFD
「日本株CFD」では、東京証券取引所に上場している日本株に連動する銘柄の取引が可能で、全38銘柄から選択して投資することができます。
「日本株CFD」の取引に必要となる最低証拠金も1万円です。最大5倍までのレバレッジをかけられるので、証拠金1万円の場合、5万円ぶんの取引が可能となります。「10倍CFD」と同様、専用アプリをダウンロードすることで手軽に取引できます。
1-3 主要ネット証券との比較
CFD取引は、以下のように「取引所CFD」と「店頭CFD」の2種類に分かれます。
取引所CFD
証券会社を通じて公的な取引所に上場しているCFD銘柄を取引する方法です。日本では東京金融取引所が運営する「クリック株365」が代表的で、「日経225」「NYダウ(米国)」「DAX(ドイツ)」「FTSE100(イギリス)」という4つの国の主要株価指数に連動したCFD銘柄が取引されています。
取引の手数料は証券会社によって異なり、預け入れた証拠金は証券会社の破綻時でも最大1千万円まで補償される仕組みです。
店頭CFD
証券会社などと直接CFD銘柄を売買する相対取引の方法です。取扱銘柄は証券会社によって異なり、株価指数や個別株式に連動した銘柄など豊富な商品が用意されています。
取引にかかる手数料は無料の場合もありますが、スプレッド(買値と売値の差額)が実質的な手数料となります。また、金融取引所に証拠金を預託するという仕組みがないため、証券会社が破綻しても証拠金は戻ってきません。
取引所CFDと店頭CFDのどちらを扱っているかは、証券会社によって異なります。下表は、PayPay証券のCFD取引の特徴を主要ネット証券と比較したものです(※商品CFDは除きます)。
証券会社 | 種類 | レバレッジ | 取扱銘柄 |
---|---|---|---|
SBI証券 | 取引所CFD | 最大数十倍(相場状況により異なる) | くりっく株365の株価指数連動4銘柄 |
楽天証券 | 店頭CFD | 最大10倍 | 日本や米国、ドイツ、イギリスなどの主要株価指数先物に連動する7銘柄 |
auカブコム証券 | 取引所CFD | 最大数十倍(相場状況により異なる) | くりっく株365の株価指数連動4銘柄 |
GMOクリック証券 | 株価指数先物連動(店頭CFD) 外国株式連動(店頭CFD) |
最大10倍 最大5倍 |
日本や米国、ドイツ、イギリス、インド、香港などの主要株価指数先物に連動する10銘柄 米国株と香港株併せて80銘柄 |
PayPay証券 | 10倍CFD(店頭CFD) 日本株CFD(店頭CFD) |
最大10倍 最大5倍 |
「日本225」と「米国500」の2銘柄 日本株38銘柄 |
主要証券会社でも取引所CFDを扱っているところではくりっく株365の4銘柄のみの取扱いです。また、取引所CFDのレバレッジは最大で数十倍となっていますが、取引に必要な証拠金は相場状況によって異なります。
店頭CFDは証券会社によって取扱銘柄が異なる点が特徴です。株価指数先物に連動する銘柄を比較すると楽天証券7銘柄、GMOクリック証券10銘柄となっていますが、この中で日本株CFDを扱っているのはPayPay証券のみです(2021年3月31日時点)。
2 PayPay証券のCFD取引のメリット
ここからはPayPay証券のCFD取引のメリットについて確認してみましょう。
2-1 レバレッジを最大10倍かけられる
CFD取引はレバレッジをかけることで大きなリターンを狙えます。PayPay証券の「10倍CFD」では最大10倍、「日本株CFD」では最大5倍までレバレッジをかけることができるため、少ない資金で大きな金額の取引ができます。
2-2 相場の下落局面でも利益を狙える
CFD取引では「売り」から取引を始められるのも特徴です。現物取引では「売り」から入ることはできませんが、CFD取引では「売り」から取引を行うことで、下落局面でもリターンを積極的に目指すことができます。
2-3 銘柄を選びやすい
PayPay証券は、株価指数先物連動のCFD銘柄が2種類、日本株連動の銘柄が38種類となります。この中には日経225やS&P500などのメジャーな株価指数、馴染みの深い日本株などもセレクトされているため、初めてCFD取引をする方にも分かりやすく、選びやすいのも特徴です。
2-4 配当相当額を受け取れる
日本株CFDでは実際に株式を取引するわけではありませんが、配当金や分配金に相当する権利調整額を受け取ることができます。これは、「買い」から取引を始めた場合に限られるもので、売買益だけでなく配当相当のインカムゲインも得られるのもメリットの一つです。
3 PayPay証券のCFD取引のデメリット
CFD取引はデメリットやリスクも伴います。PayPay証券でCFD取引を行う際の注意点は以下の通りです。
3-1 証拠金以上の損失が発生するリスク
CFD取引はレバレッジを効かせられる取引のため、預け入れた証拠金以上のリターンを期待できるぶん、損失も大きくなる可能性があります。原資産となる株価指数や株式等の変動によっては、証拠金を超える損失が発生することもあります。
3-2 追証が発生するリスク
預け入れた証拠金以上の損失が発生した場合、その不足分をPayPay証券に支払わなければなりません。これを追証(おいしょう)と言います。なお、期限までに追加の証拠金を支払わなかった場合、未決済分の銘柄の反対売買が行われることになります。
3-3 ロスカット適用によるリスク
PayPay証券のCFD取引では、預けた証拠金が取引金額に対して一定割合を下回ると強制的に取引終了となります。これはロスカットと言われ、時価評価に対する必要証拠金を計算した証拠金維持率が80%を切る場合に強制執行されます。
ロスカットは本来、証拠金以上の損失を防ぐためのシステムですが、相場状況によってはその執行までに時間を要する場合もあり、損失が証拠金以上となる可能性があります。そのため、CFD取引では余裕を持った証拠金額の預け入れも必要となります。
3-4 調整額の支払いリスク
PayPay証券のCFD取引では、取引終了時点で建玉(保有している銘柄の未決済分)がある場合、調整額の支払いにより損失が発生することもあります。日本株CFDでは金利調整額、権利調整額、10倍CFDでは価格調整額の発生で支払いとなる場合には損失となる可能性もあります。
4 PayPay証券のCFD取引の評判
PayPay証券のCFD取引を実際に利用している方からは、次のような意見や口コミが寄せられています。
- 「証拠金1万円からCFD取引を始められる」
- 「先物取引より取引単位や必要証拠金が少ないのでより初心者向き」
- 「相場が下落するタイミングでも売却益を目指せる」
- 「個別の日本株に連動したCFDを取引できる」
- 「株価指数先物に連動した銘柄が少ない」
※上記は全て個人の感想となります。サービスに関してご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。
PayPay証券のCFD取引は、少ない証拠金でレバレッジをかけて日経平均や日本株に投資できる点が高く評価されています。一方、PayPay証券の株価指数先物に連動した銘柄は2種類と限定されているほか、金や原油を原資産とする商品CFD等も取り扱っていません。そのため、より幅広いCFD銘柄の中から選びたい方には向かない場合もあります。
5 PayPay証券でCFD取引を始める手順
PayPay証券のCFD口座開設は全てスマホで完結することができます。まずは、証券口座の開設が必要になり、その後にCFD口座の開設申込が可能です。
5-1 証券口座の開設
証券口座の開設申込はPayPay証券の日本株アプリや10倍CFDアプリ、PCWEBサイトから手続き可能です。申込画面で住所や氏名などの必要事項を記入し、マイナンバーおよび本人確認書類の提示が必要になります。
本人確認書類に使用できる書類は以下の通りで、顔写真がないものは2種類必要です。
- 個人番号カード
- 運転免許証
- 健康保険証
- 住民票の写し
- 在留カード等
5-2 CFD口座の開設
証券口座を開設した後、10倍CFDアプリか日本株CFDアプリからCFD取引口座開設画面に投資目的や投資経験などの情報を入力します。なお、10倍CFDと日本株CFDはいずれかで口座開設の申し込みを行うと両方のCFDが取引可能です。
CFD口座の開設には要件が定められており、その全ての要件を満たす必要があります。一部の主要な要件は以下の通りです。
- 年齢75歳未満の成人であること(未成年は開設不可)
- 日本国内に居住していること
- 十分な証券知識があること
- 株式の投資経験があること
- 3万円以上の金融資産があること
上記の要件を全て満たして無事に審査に通過すると口座開設の手続きは完了です。
まとめ
PayPay証券のCFD取引は、証拠金1万円から最大10倍の取引を行えます。取り扱う商品は10倍CFDが2種類、日本株CFDが38種と選びやすく、24時間取引可能です。少額資金でもレバレッジを効かせた運用によりハイリターンを目指せるのが大きな特徴となっています。
一方、CFD取引は預け入れた証拠金以上の損失が発生する可能性もあるので、注意も必要です。特に初心者の場合は低いレバレッジから始めるなど、リスク対策を図りながら取引を行うことが大切です。
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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