野村證券、株取引の評判は?メリット・デメリットと他社比較

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国内最大手の証券会社である野村證券では、個人の方でも店頭やインターネットで株取引ができます。大手ならではの強みを生かしてサポート体制が充実しているなどのメリットも多いのですが、インターネット専業の証券会社と比べると手数料が高いなどのデメリットもあります。

そこで、この記事では野村證券の株取引における評判、メリット・デメリット、株取引を始める手順について詳しく解説します。新規で証券口座の開設などを検討されている方は、参考にしてみてください。

目次

  1. 野村證券の株取引の特徴
  2. 野村證券で株取引をするメリット
    2-1.好みの取引形態を選べる
    2-2.サポート体制が充実している
    2-3.IPOに強く、資金の拘束なし
  3. 野村證券で株取引をするデメリット
    3-1.ネット証券に比べて手数料が割高
    3-2.店舗の営業時間が限られている
  4. 野村證券の株取引の評判
  5. 野村證券で株取引を始める手順
    5-1.「野村ネット&コール口座」
    5-2.「本・支店口座」
  6. まとめ

1 野村證券の株取引の特徴

野村證券は国内最大手の店舗型証券会社です。店舗型の証券会社とは、支店や営業所などを構えて営業する「対面式」とも呼ばれる証券会社のことで、実店舗を持たずにインターネット取引を主戦場とするネット専業の証券会社とは営業形態などが根本的に異なります。

そのような中、野村證券は店舗型とネット専業を併せた国内証券会社の中でも時価総額や営業利益でトップを走る存在(2021年1月時点)となっており、多くの法人や個人の顧客に対して株式や投資信託、債券、FXなどの幅広い金融サービスを提供しています。

野村證券の株取引は、ネットや電話などを利用して主に自分で株取引を行う「野村ネット&コール口座」か、店舗で相談しながら取引ができる「本・支店口座」の2種類から選べるのが特徴です。

店舗型の証券会社は、店舗で相談しながら株取引をするスタイルという印象も強い一方、インターネットや電話のみで取引をすることもできます。しかし、これらの取引は全て手数料体系が異なるため、この点は事前に理解しておくことも重要です。

以下は2021年1月時点における、オンライン専用支店である「野村ネット&コール口座」と店頭の「本・支店口座」の現物株式の取引にかかる手数料(税込)です。

野村ネット&コール口座の取引手数料

1注文の約定代金 オンライン取引の手数料
10万円まで 152円
30万円まで 330円
50万円まで 524円
100万円まで 1,048円
200万円まで 2,095円
300万円まで 3,143円
500万円まで 5,238円
1000万円まで 10,476円
2000万円まで 20,952円
3000万円まで 31,429円
5000万円まで 41,905円
5000万円超 78,571円
1注文の約定代金 電話取引の手数料
20万円まで 1,991円
30万円まで 2,619円
40万円まで 3,562円
50万円まで 4,505円
700万円まで 5,867円
100万円まで 7,648円
150万円まで 10,267円
200万円まで 13,095円
250万円まで 16,029円
300万円まで 18,333円
500万円まで 25,143円
1000万円まで 44,000円
2000万円まで 73,333円
3000万円まで 115,238円
5000万円まで 157,143円
5000万円超 209,524円

本店および支店口座の取引手数料

1注文の約定代金 電話取引の手数料
20万円まで 2,860円
50万円まで 1.4300%
70万円まで 1.1000%+1,650円
100万円まで 0.9460%+2,728円
300万円まで 0.8800%+3,388円
500万円まで 0.8470%+4,378円
1000万円まで 0.7040%+11,528円
3000万円まで 0.5720%+24,728円
5000万円まで 0.2640%+117,128円
5000万円超 0.1100%+194,128円

パソコンやスマートフォンで取引を完結するオンラインサービスの手数料が最も安く、顧客への個別の応対が必要となる電話や店頭取引よりも割安に設定されています。

一方、電話や店頭の取引では手数料も割高ですが、証券外務員の資格などを持つプロの方の意見を聞きながら取引できるというメリットがあります。

口座開設をする場合、これらの取引方法による手数料やサービスの違いなどを理解して、口座開設後の取引見込にも応じた取引形態を選択することが重要になります。

2 野村證券で株取引をするメリット

野村證券の株取引では取引形態を選べるほか、充実のサポート体制やIPOに強いというメリットがあります。これらのメリットについて詳しく確認してみましょう。

2-1 好みの取引形態を選べる

野村證券の株取引ではネットや電話主体の取引と店舗での取引を選択できる点がメリットです。例えば、手数料を重視する場合、インターネットで手数料を抑えながら取引ができるネット取引を選択できる一方、退職金などの大きな金額を運用する投資初心者の方の場合、基礎的な投資の知識を学びながら株式投資ができる店舗での取引を選択できます。

特に、店舗での取引においては担当者がつくことが大きなメリットとなり、現在の金融商品に精通した営業マンから市況に応じた最新情報などを提供してもらえるのが特徴です。

なお、営業担当者がつくかどうかは口座資産や取引の規模などが影響することもあるので、店舗取引用の口座を開設した場合でも営業担当者が必ずつくわけではないので注意も必要です。

2-2 サポート体制が充実している

野村證券の株取引では、電話やメールでのサポート体制が充実していることもメリットの一つです。例えば、「野村ネット&コール口座」ではオンラインサービスの操作説明などをコールセンターで確認できる上、証券外務員の資格を持つオペレーターに市況や簡単な商品説明なども電話で確認して取引をすることができます。

ネット専業の証券会社でも操作説明などのコールセンターを設けていますが、いざという時に市況や簡単な商品説明なども電話で確認しながら取引できる点は、電話取引を導入している野村證券の強みです。

野村證券のサポート体制については、ITサポートサービスなどを格付けするHDI-Japanが、2020年7月の調査でWEBサポートおよび問合せ窓口の両部門で最高評価の3つ星を付与している上、5つ星認証プログラムの基準もクリアしています。

このほか、投資情報に関する無料セミナーや無料の投資情報提供サービスなども充実しており、クオリティの高い最新情報を得ながら取引できる環境が整っている点も、野村證券で株取引をするメリットです。

店舗で株取引を行う「本・支店口座」でも困ったことがあった場合、担当者や支店窓口に問い合わせることができるため、他社と比べても比較的手厚いサポート体制の下で株取引を行えます。

2-3 IPOに強く、資金の拘束なし

野村證券はIPOにも強いのがメリットです。IPOの実績件数自体は過去3年間の平均が35件前後となっており、業界トップのSBI証券(80件超)と比べてもあまり多くないものの、IPO案件の半分ほどで主幹事を務めており、幹事会社よりも多くのIPO株を取り扱える点が強みです。

これにより、担当者がついている「本・支店口座」では店頭配分によってIPO株の割り当てをしてもらえる機会も増えます。

また、割り当ての10%以上はオンラインでの完全平等抽選で配分される仕組みのため、オンライン支店の「野村ネット&コール口座」でもIPOの抽選に参加することでIPO株の割り当てをもらえるチャンスがあります。

さらに、他の証券会社ではIPOの抽選に申し込む際、当選した株式を購入できるだけの口座資金が必要になる場合もありますが、野村證券ではIPOの抽選に申し込む段階では口座資金が不要です。

このように資金の拘束なしで多くのIPO抽選に参加できる点も野村證券のメリットの一つです。

3 野村證券で株取引をするデメリット

次は、野村證券の株取引における注意点やリスクについて確認してみましょう。

3-1 ネット証券に比べて手数料が割高

野村證券の株取引はネット専業の証券会社と比べて取引手数料が割高です。以下は、ネット専業証券会社大手であるSBI証券と楽天証券の国内株式現物取引の一約定あたりにかかる手数料(2023年10月時点)と比べた表です。

野村證券 SBI証券・楽天証券
5万円 152円 0円
10万円 152円 0円
20万円 330円 0円
50万円 524円 0円
100万円 1,048円 0円
150万円 2,095円 0円
3,000万円 31,429円 0円

※SBI証券:ゼロ革命の対象者のみ
※楽天証券:ゼロコースのみ

取引手数料が無料となるSBI証券・楽天証券に対し、野村證券の手数料は取引金額に比例して高めの水準です。株取引や配当金などで利益が出ても取引にかかるコストによって利益が圧迫されると負担になるので、留意しておくことが大切です。

3-2 店舗の営業時間が限られている

窓口取引では様々なことを対面で確認しながら投資判断を行うことができます。しかし、各店舗の営業時間はほとんどが平日の日中に限られているため、日中仕事をしている方などは店舗の営業時間中に窓口へ行くのが難しい点もデメリットの一つです。

例えば、京王新宿店では平日10時〜19時、土10時〜18時の営業となっていますが、その他のほとんどの店舗では平日9時〜15時30分の営業時間となっています。

三重県の津支店では第3土曜日のみ事前予約制で9時〜15時30分まで営業していますが、その他の店舗については新型コロナウィルスの影響もあり、令和3年1月24時点で土日や夜間営業をしている店舗などもありません。

4 野村證券の株取引の評判

実際に野村證券の株取引を利用した投資家からは以下のような評判や口コミが寄せられています。証券会社選びの参考としてご活用ください。

  • 「最大手の証券会社ならではのサービス力がある」
  • 「サポート体制も充実しているから初心者にも良い」
  • 「資金拘束なしでIPOを申し込めるのは大きなメリット」
  • 「ネット証券と比べて手数料が高い」
  • 「店舗の口座を開設してもメリットが感じられない」

※上記はすべて個人の感想です。最新情報などについてはご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断ください。

野村證券で多かったのはサポート体制に関する良い口コミです。電話やメールでのサポートが丁寧で的確との口コミも多く、歴史のある大手企業ならではのサービス感があると高評価です。

また、野村證券では資金拘束なしでIPOに参加できる点も評価されており、オンライン取引を主とする個人投資家からもIPO取引をするなら野村證券は外すことのできない証券会社との意見もあります。

一方、手数料に関して、特にオンライン取引を主戦場とする個人投資家にとっては「手数料が高い」という意見も寄せられています。他には、店舗口座を開設しても店舗に行く時間がとれずにあまり意味がないという口コミや、店舗で口座を開設したものの営業担当者もつかず何のメリットも感じられないという「本・支店口座」に関する意見もあります。

このように、野村證券は取引形態を選べる上、オンライン支店でもいざという時に電話で問い合わせができるなどの点が高評価となっている証券会社です。また、IPO取引についても多くの投資家が高く評価しているので、手数料の高さなどのデメリットと天秤にかけながら口座開設の判断を行うことが重要になります。

5 野村證券で株取引を始める手順

野村證券では、インターネットや電話で取引する「野村ネット&コール口座」と、店舗で相談しながら取引ができる「本・支店口座」の2種類の口座を選択することができます。

それぞれの口座開設の方法や手順を詳しく見ていきましょう。

5-1 「野村ネット&コール口座」

「野村ネット&コール口座」はネットや郵送で口座開設が可能です。ネットで口座開設をする場合、URLを選択すると以下の申込画面が表示されます。

口座開設では、パソコンやスマートフォンで必要書類などのアップロードをして手続きを行う方法と、マイナンバーカードをICカードリーダーライタで読み取って手続きを行う方法が選択可能です。郵送で手続きをする場合、「郵送でお手続き」を選択すると以下の画面が表示されます。

「申込書を取り寄せる」を選択すると、氏名や住所などを入力する画面が出てくるので、画面の指示に従って入力を進め、郵送で手続きするための書類を請求することができます。

5-2 「本・支店口座」

「本・支店口座」は野村ネット&コール口座同様、ネットでも口座開設可能です。また、各支店のページから来店予約をすることで日時を決めて、支店へ訪問することも可能です。

ほかにも、投資初心者用として「はじめてのお客様専用ダイヤル」が設けられているので、口座開設などで不明点や疑問点がある場合、電話で問い合わせをするとより確実に口座を開設の手続きを行うことができます。

まとめ

野村證券の株取引はオンラインや電話、店舗などの様々な取引形態を選べるのが特徴で、サポート体制が充実していることやIPOに強い点などがメリットです。手数料などのデメリットも考慮しながら総合的に口座開設の可否を判断することが大切です。

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