ミニ株・単元未満株のメリット・デメリットは?購入できる証券会社も5社紹介

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少額の資金でも株式投資ができる「単元未満株」や「ミニ株」を扱うサービスが増えています。単元株という定められた売買単位未満で株を購入することができるので、まとまった資金を必要としないのが特徴ですが、証券会社によって「ワン株」「S株」などサービス名がそれぞれ異なるため、馴染みのない方もいるでしょう。

そこでこの記事では、ミニ株と単元未満株の基本や特徴、ミニ株・単元未満株を購入できる投資サービス、ミニ株・単元未満株を始める方法をご紹介します。証券会社選びで悩んでいる方、少額で株式投資を行えるサービスを知りたい方は、参考にしてみてください。

※記事内の情報は2021年7月末時点のものです。最新情報は各社のウェブサイトでご確認ください。

目次

  1. ミニ株・単元未満株とは
  2. ミニ株・単元未満株のメリット
    2-1.少額で投資ができる
    2-2.分散投資をしやすい
    2-3.配当が貰える
  3. ミニ株・単元未満株のデメリット
    3-1.短期間で大きな利益は期待できない
    3-2.取引できる証券会社や銘柄が限定されている
    3-3.リアルタイムの取引ができない
  4. ミニ株・単元未満株を購入できる株式投資サービス
    4-1.ワン株(マネックス証券)
    4-2.S株(SBI証券)
    4-3.日興FROGGY(フロッギー)
  5. ミニ株・単元未満株の始め方
  6. まとめ

1 ミニ株・単元未満株とは

証券取引所で売買される株取引では、1口100株と最低単位が決まっており、これを単元株といいます。一方、一般的な売買の最低単位である単元株より細かい単位で株の取引を行う方法が、ミニ株または単元未満株と呼ばれています。

ミニ株は「株式ミニ投資」とも呼ばれ、単元株数の10分の1、すなわち1口10株から購入できます。ミニ株よりさらに細かい単位で100株の単元株を取引をする場合は、1株からの売買となります。

2 ミニ株・単元未満株のメリット

ミニ株と単元未満株のメリットは、以下の通りです。

2-1 少額で投資ができる

ミニ株や単元未満株の取引では、投資資金を少なく抑えることができます。通常100株のところ1株から買うことができるため、家計や生活費への負担も少なく済みます。中には500円程度のワンコインで買えるサービスもあるなど、通常の株式投資と比べても気軽に始められます。

2-2 分散投資をしやすい

ミニ株や単元未満株では、一つの銘柄に充てる資金が少なく済むため、複数の銘柄を購入すれば少ない元手でも分散投資効果を得られます。ある銘柄が下落しても別の銘柄で価格が上がれば、全体的な下落リスクを抑えることができます。

2-3 配当が貰える

配当金とは、企業の業績に応じて株主に交付される利益の分配金のことです。ミニ株や単元未満株では、単元ごとに購入する通常の株式投資と同じように、保有株数に対応した配当が貰えます。

ただし、単元未満株には議決権はありません。また、優待などは単元未満株では受けられないケースもありますので、注意が必要です。

3 ミニ株・単元未満株のデメリット

ミニ株・単元未満株のデメリットは以下の通りです。

3-1 短期間で大きな利益は期待できない

投資資金の少ないミニ株・単元未満株は、短期的に大きな利益を狙う手法には向きません。購入した株を中・長期的に保有して、リスクを抑えながら育てていく積立投資などがおすすめです。

3-2 取引できる証券会社や銘柄が限定されている

ミニ株や単元未満株は、すべての証券会社で取引できるわけではありません。いずれも単元株の10分の1から100分の1で購入することはできますが、証券会社によってサービス内容は異なるため、口座を開設する前によく内容を確認しておく必要があります。

また、銘柄によってはミニ株や単元未満株の対象外となっている場合があります。こちらも併せて証券会社のサイトで確認しておく必要があるでしょう。

3-3 リアルタイムの取引ができない

ミニ株・単元未満株は、リアルタイムの取引ができません。証券会社によって異なりますが、売買できるのは基本的に前場または後場の始値でのタイミング(例えば、○時~×時の注文は翌日の前場始値での購入もしくは売却)となります。そのため、約定するまでに若干のタイムラグが生じる点に留意しておきましょう。

4 ミニ株・単元未満株を購入できる株式投資サービス

ミニ株・単元未満株を購入できる人気の株式投資サービスをご紹介します。

4-1 ワン株(マネックス証券)

マネックス証券では、単元未満株の取引サービスとして「ワン株」を提供しています。ワン株の対象銘柄は、東証(マザーズ、JASDAQ含む)、名証(セントレックス含む)、福証、札証上場株式となっており、通常の株取引と同様に豊富な銘柄の中から選べるのが特徴です。

ただし、福証・札証の銘柄は売却のみが可能で、単位株数が1株の銘柄、および上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)、外国株などは対象外となっています。

売買単位は1株から注文可能で、当日の0:00~11:30までの注文は原則当日後場の始値、また、17:00~24:00までの注文は翌日後場の始値で約定します。配当金や株式分割の割当、株主優待などは投資家の株式保有数に応じて分配されます。

手数料は約定ごとにかかり、コールセンター経由は約定代金の1.1%(税込)ですが、インターネット取引では買付時は無料、売却時は0.55%(税込)となっています。

マネックス証券のワン株手数料

マネックス証券のワン株手数料

4-2 S株(SBI証券)

SBI証券では、単元未満株の取引サービスとして「S株」を提供しています。対象銘柄は、東証(マザーズ、JASDAQ含む)、名証(セントレックス含む)、福証、札証上場株式ですが、名証・福証・札証の銘柄は売却のみが注文可能となっています。

1株から購入することができ、注文は24時間365日受け付けてくれますが、市場への発注は1日に2回、前場または後場の始値で約定します。また、配当金や株式分割の割当は、ユーザーの株式保有数に応じて分配されます。

手数料は約定ごとにかかり、約定代金の0.55%(税込)で最低手数料が55円(税込)となっています。

SBI証券のS株手数料

4-3 日興FROGGY(フロッギー)

日興フロッギーはSMBC日興証券が提供する投資サービスで、様々な企業紹介の記事やマーケット情報を読みながら、気に入った企業があればそのまま株を買うことができます。

日興フロッギーで購入できる銘柄は、東証上場の約3,700銘柄(2019年12月時点)の株式、上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(REIT)です。100円から株を購入できるのが特徴で、100円以上100円単位で指定する仕組みとなっています。

また、日興フロッギーでは、通信会社大手ドコモの共通ポイントであるdポイントを株式の購入資金に充てることができます。dポイントが貯まっていれば、現金を一切使わずに株式投資を行えるのも大きな特徴です。

dポイントで株を買うには、日興フロッギーのマイページでdアカウントの情報を入力して連携をとる必要があり、100ポイントから株を購入することができます(1pt=円)。

売買手数料は概算注文金額で決まりますが、購入手数料は概算注文金額100万円まで無料となっています。

日興フロッギーの売買手数料

概算注文金額 100万円以下 100万円超
購入手数料 0% 1%
売却手数料 0.5% 1%

2021年7月よりスマートフォンでの口座開設に、スマホでかんたん顔認証(eKYC)が導入され、最短即日で口座開設が可能(ダイレクトコースのみ)となっています。

5 ミニ株・単元未満株の始め方

ミニ株や単元未満株は、すべての証券会社で取り扱われているわけではないので、まずはミニ株・単元未満株を扱っている証券会社を調べる必要があります。証券会社によって、「ミニ株」「株式ミニ投資」「ワン株」「S株」などサービス名称は異なるので、内容はよく確認しましょう。

次に、証券会社で口座を開設します。ほとんどの証券会社では、ネットを通じて口座開設の手続きができるのでおすすめです。口座開設には、本人の個人情報(氏名・住所・連絡先・出金先金融機関口座・投資経験など)を入力するほか、マイナンバーなどの本人確認書類を提出する必要があります。マイナンバーの提出もネット経由で画像ファイルをアップロードすれば済むので、手間はかかりません。

個人情報の入力とマイナンバーの提出が終われば、証券会社で審査が行われ、結果通知が送られてきます。証券会社からの結果通知には、ID・パスワードが記載されているので、それを使ってマイページにログインします。口座に必要資金を入金すれば、ミニ株・単元未満株の取引を始めることができます。

まとめ

ミニ株や単元未満株の投資では1株単位から取引ができるので、まとまった資金を必要としないのが大きな特徴です。少額ずつ複数銘柄に投資すれば、分散投資効果を得ることもできるので、リスクを抑えた中・長期的な投資スタイルにも向いています。

なお、証券会社によってミニ株・単元未満株のサービス名や手数料なども異なるので、興味のある方は内容をよく確認した上で、ご自身の投資方針や資産状況に合ったサービスを選びましょう。

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