「株に興味があるけど、買ったり売ったりするのは難しそう」と感じる人もいるでしょう。しかし実際には手続きとして難しいことはなく、ひととおりのプロセスを体験すれば次回から迷うことは減るでしょう。
今回は株式投資初心者に向けて、証券会社選び、口座開設、実際の売買の注文など、ひととおりの流れを解説します。株式投資への第一歩を踏み出すための参考資料としてください。
目次
- 証券会社を選ぶ
- 口座を開設する
- 入金する
- 銘柄を選ぶ
- 株を購入する
5-1.指値注文
5-2.成行注文 - 株を売却する
- 株を買うときの大切なポイント
7-1.分散投資をする
7-2.売るタイミングについて想定しておく
7-3.投資スタイルを決めておく - 初心者にも使いやすい証券会社
8-1.楽天証券
8-2.SBI証券
8-3.松井証券 - まとめ
1 証券会社を選ぶ
まず、どの証券会社を利用するか決めましょう。初心者の株式売買に適した証券会社を選ぶポイントは、下記のとおりです。
- 売買手数料が安い
- 単元未満株を購入できる
- 銘柄選定ツールが使える
- 情報が充実している
- 株以外の金融サービスも多い
国内株式の売買手数料は、1回の取引ごとに発生する方式、1日の合計約定金額によって決まる方式があります。ご自身の一日の取引回数や約定金額などによって決めましょう。見当がつかない初心者の方は、どちらの方式でも業界では安い水準となっている証券会社が適当です。
少額で投資したいときに便利なのが単元未満株です。国内株式は通常100株単位での売買ですが、単元未満株なら1株から購入できます。
また、株式投資をするなら、銘柄の選定のための分析・スクリーニングのツールも必要です。さまざまな条件から銘柄を検索できますので、ツールの機能で選ぶのも良いでしょう。
他にも、初心者にとって投資情報を集めるのは大変なので、投資家向けの情報が充実している証券会社を利用すると便利です。さまざまなデータやレポートを通して、株式投資の知識を蓄えられます。
株式以外の投資にも興味があるなら、幅広い金融商品を取り揃えている証券会社を選びましょう。いくつもの証券会社に口座を開設すると管理が大変になるので、初心者は1つの口座で管理するほうが便利です。
2 口座を開設する
証券会社を決めたら、口座開設の手続きを進めましょう。インターネット・郵送・来店などの方法を選べます。
インターネットは好きな時間帯に申し込めるので便利です。また郵送よりも開設が早く完了するのもメリットです。口座開設では運転免許証などの身分証明書が必要です。証券会社の指定する資料を用意しておきましょう。
3 入金する
口座開設が完了したら、株を買うための資金を入金します。入金方法は銀行振込、ATM入金、リアルタイム入金などがあります。リアルタイム入金とは、提携金融機関の預金口座から証券口座への金額反映が即時に行われる方法で、すぐ取引したいときに最適です。
入金手数料は証券会社や銀行によって異なるので、お得な方法を選びましょう。たとえばSBI証券や楽天証券などでは、提携している銀行のインターネットバンキングなら、手数料無料でリアルタイム入金ができます。
4 銘柄を選ぶ
株式の銘柄選びの考え方は無数にありますが、初心者の方は以下のようにシンプルに考えてみてはいかがでしょうか。
- 食品・飲料・雑貨品など身近な企業の株
- 自分が好きな商品を扱う企業の株
株式投資の練習として、まず少額から実際に買ってみることが大切です。自分がよく知っている、愛着のある商品・サービスの企業であれば、購入意欲も高まるでしょう。
その後は投資スタイルに応じて、チャート分析や銘柄スクリーニングツールなどを活用していきましょう。
5 株を購入する
取引ツールやアプリにて、実際に株を購入するための注文を出します。代表的な注文方法は、指値注文と成行注文の2種類です。
5-1 指値注文
指値注文とは、価格を指定する注文方法のことです。「A社の株式1,000株を30万円で買う」といった具合に注文します。
この場合、30万円での売り注文が出されて初めて取引が成立します。よって、指値注文は相場の価格とあまりにかい離していると、注文が約定しなくなります。
5-2 成行注文
成行注文は、価格を指定しない注文方法です。価格にこだわらず、いくらでも良いので買いたい・売りたいときに使います。具体的には、買い注文の際には現在市場に出ている売り注文で最も安い価格、売り注文の際には最も高い買い注文の価格で約定させる仕組みとなっています。
すぐに約定しやすいのがメリットですが、注文数が極端に少なかったり、株価が一気に上下したりするなど、相場の状況によっては想定していなかった価格での取引となってしまう可能性があります。
6 株を売却する
株は買って終わりではなく、売ることも重要なプロセスです。売却するタイミングとして、利益を確定する、損切りする、会社の業績が悪化する、の3つが挙げられます。
株価が上昇して目標値に到達したら、売ることで利益を確保します。売らない状態では「含み益」なので、確定したことにはなりません。逆に株価が下がって今後も上がりそうにないと判断したら、損切りのために売却します。損失が大きくならないうちに売ることで、ダメージを少なくするのです。
また会社の業績悪化や不祥事が明らかになったときも売却を検討するタイミングです。この場合は株価の下落スピードが早くなるので要注意です。
売却した後は自身の投資が適切であったか、振り返ることも大切です。改善ポイントを探りながら売買を繰り返すことで、自分の投資手法を徐々に確立できます。
7 株を買うときの大切なポイント
株を購入するときは、以下のポイントを意識しましょう。
7-1 銘柄・時間を分散する
株式投資の大原則として、分散投資をすることが挙げられます。1つの株式に資金をすべて充ててしまうのはリスクが高く、値下がりしたときのダメージが大きいのです。そのため、初心者のうちは資金の許す範囲で複数の銘柄に投資をしましょう。単元未満株を利用すると、少額の資金でも分散投資を実践しやすくなります。また、購入のタイミングを複数回に分けることで購入価格を下げることがあります。購入の際には検討してみましょう。
7-2 売るタイミングについて想定しておく
株価がどのような状態になったら売るのか、あらかじめ想定しておきましょう。たとえば購入時から10%値下がりしたら損切りすると決めて、そのとおりになったら売却します。
損切りができずズルズルと保有を続けてしまい、いわゆる「塩漬け」状態になると、長い間投資資金が動かせなくなり投資効率が悪くなります。塩漬けになる前に損切りを実行しましょう。
優れた投資家は感情に左右されず、自身が決めた売買ルールに従います。少しずつ実践してみましょう。
7-3 投資スタイルを決めておく
株式投資には、デイトレード、スイングトレード、長期保有、スキャルピングなどの取引スタイルがあります。それぞれ株の保有期間がまったく違うため、チャートの見方も判断方法も違います。自分はどの投資スタイルを取るのか、最初に決めておきましょう。
1日以内の超短期間で売買を繰り返すスキャルピングやデイトレードは、ある程度集中して画面を見続けられる人でないと難しいと言えます。とくに日本株の取引時間は9:00~11:30、12:30~15:00と限られているため、普段仕事で忙しい方は、数週間単位で売買するスイングトレードや、数カ月から数年間保有するスタイルが実践しやすいでしょう。
また結果がすぐに出ないからといって、投資スタイルをコロコロ変えるのは良くありません。一貫した投資の練習につながらないからです。
8 初心者にも使いやすい証券会社
初心者の方の場合、そもそもどの証券会社にすればいいかは分かりづらいでしょう。そこで、初心者の株式売買に適した証券会社を3社ご紹介します。
8-1 楽天証券
楽天証券の日本株の手数料は2種類あり、「いちにち定額コース」は一日の約定代金の合計額が100万円以内なら、手数料0円で取引できます。この範囲で投資をするのであれば無料で取引ができるため、初心者の株取引の練習に適しています。単元未満株の購入は出来ませんが、使いやすさで人気の証券会社です。
楽天証券は楽天ポイントが貯まったり使えたりすることもメリットです。楽天カードで積立投資をすることもできるなど、楽天グループのサービスを普段利用している方にも使いやすくなっています。
8-2 SBI証券
SBI証券も手数料が安い証券会社として人気があります。アクティブプランであれば、一日の約定代金の合計額が100万円以内なら、手数料がかかりません。単元未満株(S株)の取引も可能です。
SBI証券はネット証券で口座開設数No.1(主要ネット証券5社との比較、2021年3月22日時点、SBI証券調べ)の実績があり、株式以外の商品ラインナップも豊富です。外国株式、つみたてNISA、iDeCoなどに興味のある人にも向いています。
8-3 松井証券
松井証券も単元未満株に対応しており、少額の株式投資がしやすくなっています。一日の約定代金の合計額が50万円以下なら、売買手数料は無料です。さらに25歳以下なら金額に関係なく無料となっていますので、若年層の方にもメリットがあります。
まとめ
株の買い方・売り方について、口座開設や入出金も含め、一連の流れについて解説しました。一度口座開設と入金を済ませてしまえば、あとは注文を出すだけで、馴れるのはさほど難しくないでしょう。
まずは自分に適した証券会社を比較検討し、口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。
- 外国株(米国株など)が買えるネット証券会社
- IPO投資に強い証券会社、少額からIPOに参加できるサービス
- 25歳以下の現物株式の取引手数料が実質0円の証券会社
- 大手証券会社が提供している株式投資サービス
- 少額で株式投資ができるサービス
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
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