米国株の買い方や初心者におすすめの証券会社は?投資の注意点も

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米国株は、配当金重視の銘柄が多いほか、1株から購入できるので国内株よりも購入しやすいのが特徴です。米国株を取り扱う証券会社は様々あり、取引手数料や取扱銘柄数などは異なるので、しっかりと比較・検討して購入を決めることが大切です。

この記事では、米国株の買い方や購入できる証券会社について詳しく解説します。米国株取引の基本を学びたい方、これから米国株を始める初心者の方は参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定サービスの推奨や特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※本記事は2022年2月1日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. 米国株の特徴
  2. 米国株の購入方法
    2-1.証券口座の開設
    2-2.投資資金の入金と両替
    2-3.注文を発注する
  3. 米国株の購入で初心者にも適した証券会社
    3-1.マネックス証券
    3-2.SBI証券
    3-3.楽天証券
    3-4.DMM株
  4. 米国株を購入する際の注意点
    4-1.ストップ高とストップ安がない
    4-2.為替レートの影響を受ける
    4-3.取引時間が深夜
    4-4.確定申告をしたほうがいい場合もある
  5. まとめ

1 米国株の特徴

日本株の売買単位は、単元株制度により、通常、100株単位から購入する仕組みとなっています。一方、米国株は1株から購入できるため、少ない投資資金で始められるのが特徴です。例えば、株価1,000円の米国株と日本株をそれぞれ購入する場合、購入するために必要な最低投資資金は、米国株なら株価1,000円×1株=1,000円、日本株なら株価1,000円×100株=100,000円となります。

また、米国株に投資することで、基本的に配当金を年4回受け取れます。日本株に投資した場合、配当金を受け取れる頻度は基本的に年1〜2回であり、投資をしてから実際の配当金を受け取るまでに半年〜1年ほどの時間がかかります。

一方、米国株では四半期ごとに配当金を出す企業が多くあるため、3ヶ月に1回の定期的な配当収入を期待できます。

このように、米国株は株主還元に積極的であるため、全体的に配当利回りの高い銘柄が多くあります。米国を代表する企業の配当利回りは、例えば以下の通りです。

企業名 予想配当利回り
ゴールドマン・サックス(GS) 2.31%
コカ・コーラ(KO) 2.76%
インテル(INTC) 2.91%
IBM(IBM) 4.84%
ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ) 4.84%

日経平均の平均配当利回りは、予想配当利回りで2.20%(2022年1月28日時点)です。一方、上記の通り、米国を代表する企業で日経平均を上回る配当利回りを出している企業は数多くあるため、米国株を長期間にわたり保有することで多くの配当収入を受け取れます。

2 米国株の購入方法

米国株の購入は、以下の手順で進めることができます。

2-1 証券口座の開設

証券会社の取引口座を持っていない場合、最初に口座開設を行う必要があります。米国株を取り扱う証券会社を選び、証券総合取引口座と外国株取引口座の両方を開設していきます。

証券会社の口座開設申し込みフォームから基本情報を入力し、事前に準備した本人確認書類を提出します。提出が完了したら、証券取引口座が開設されるのを待ちます。

証券取引口座が開設されたら、マイページやマイアカウントから外国株取引口座の申請を行い、再び開設を待ちます。

2-2 投資資金の入金と両替

外国株取引口座の開設が終わったら、投資資金を入金します。利用する証券会社によって入金方法は異なりますが、銀行振込を除いて振込手数料は基本的に無料です。

ただし、米国株を買うためには米ドルで買い付けを行う必要があるため、入金した日本円を米ドルに両替する必要があります。各証券会社では日本円を米ドルに両替する手段として、おもに「外貨決済」「円貨決済」の決済方法を利用できます。

外貨決済とは、自身で米ドルを調達する方法であり、日本円を米ドルに替えるタイミングで為替手数料が発生します。

一方、円貨決済は米国株を買い付けるタイミングで、証券会社が日本円を米ドルに両替し、取引を行う方法です。証券会社が指定したレートで両替が行われることから、外貨決済と比べて為替手数料が高いという特徴があります。

そのため、為替手数料の負担をなるべく抑えたいなら外貨決済、手間をかけたくないなら円貨決済がそれぞれ適しています。

2-3 注文を発注する

購入したい米国株の銘柄名を検索したら、「買付」から株数、注文方法、口座区分を選んで注文を行います。また、外貨決済を行っておらず米ドルを保有していない場合、決済方法に円貨決済を選択することで取引できます。

なお、利用する証券会社によっては米国株の取引時間のほか、注文方法や注文可能時間が異なるため、事前に確認しましょう。

3 米国株の購入で初心者にも適した証券会社

投資初心者の方でも米国株を買いやすい証券会社は、以下の通りです。

3-1 マネックス証券

米国株取扱銘柄数 4,585銘柄
米国ETF取扱銘柄数 349銘柄
取引手数料 約定代金の0.45%(税込0.495%)
為替手数料 買付時:0銭 売却時:25銭

マネックス証券は、米国株を取り扱う主要ネット証券の中でもトップクラスの取扱銘柄数です。大型株から中小型株まで銘柄を幅広く取り揃えているため、米国株で積極的に資産運用したい上級者から初心者の方にも適しています。

取引手数料は、約定代金の0.495%(税込)で、最低0米ドル〜最大22米ドルとなります。また、日本円を米ドルに替える時にかかる為替手数料は買付時に0銭、売却時に25銭であるため、買付時にかかるコストも抑えられています。

また、マネックス証券では国内のネット証券で唯一、米国株の時間外取引に対応しています。時間外取引とは立会時間外取引市場のことで、市場の取引時間に加えて立会時間前の「プレマーケット」と立会時間後の「アフターマーケット」に分かれており、時間外取引を取引時間に加えると最大12時間の取引が可能です。

米国株の決算発表は立会時間外で発表されることも多くあるため、時間外取引を活用することで株価が大きく変動するタイミングで取引を行えるメリットがあります。

さらに、マネックス証券では米国株取引に利用できる取引ツールが充実しています。中でも「トレードステーション」は機能が充実しており、チャート分析やチャート発注機能などが実装されているため円滑に取引できます。

3-2 SBI証券

米国株取扱銘柄数 5,000銘柄超
米国ETF取扱銘柄数 88銘柄
取引手数料 約定代金の0.45%
為替手数料 買付時:0.25円 売却時:0.25円

SBI証券は国内でトップクラスの口座開設数が特徴のネット証券です。外国株の投資環境も充実しており、米国を含む合計9ヶ国の外国株に投資を行えます。中でも米国株に力を入れており、2022年7月から米国株の信用取引サービスの提供が開始される予定です。また、取扱銘柄数が増えたことで現在の銘柄数は5,000銘柄を超えています。

取引手数料は約定代金の0.45%ですが、約定代金が2.02米ドル以下の場合、取引手数料が0円となります。また、住信SBIネット銀行を活用すると、SBI証券への外貨入金が手数料無料になるのも特徴です。

このほか、SBI証券では米国貸株サービスを提供しています。貸株サービスとは、今保有している米国株式や米国ETFをSBI証券に貸し出すことで、代わりに金利を受け取れるサービスです。貸株サービスを利用することで、金利と配当金の両方を受け取れるのもメリットです。

米国株に関する投資レポートや速報ニュースも充実しているため、初心者の方でも米国企業に関する最新情報を素早くキャッチアップできます。

3-3 楽天証券

米国株取扱銘柄数 4,679銘柄
米国ETF取扱銘柄数 355銘柄
取引手数料 約定代金の0.45%(税込0.495%)
為替手数料 買付時:0.25円 売却時:0.25円

楽天証券は国内大手ネット証券の一角です。米国株の取扱銘柄数は4,679銘柄と豊富なほか、米国ETFの取扱銘柄数も充実しています。取引手数料は約定代金の0.495%で、約定代金が2.22米ドル以下の場合、取引手数料は無料になり、4,444.45米ドル以上だと取引手数料は一律22米ドルとなります。なお、超割コースなら取引手数料のうち1%がポイントとして返ってきます。

楽天証券は楽天グループに属しているため、取引件数や金額に応じて楽天ポイントが貯められるのがメリットです。貯まったポイントは投資に使用できるほか、楽天市場や楽天トラベルなど楽天グループのサービス全般にも使えるため、普段から楽天ポイントを貯めている初心者の方にも適した証券会社です。

3-4 DMM株

米国株取扱銘柄数 1,262銘柄
米国ETF取扱銘柄数 138銘柄
取引手数料 0円
為替手数料 買付時:0.25円 売却時:0.25円

株式会社DMM.com証券が運営するネット証券です。米国株については取引手数料の安さに特徴があり、約定代金にかかわらず一律0円で取引を行えます。また、DMM株はネット証券で初めて米国株を信用取引の担保にできるようになった証券会社です。保証金率は前営業日の最終価格の60%ですが、信用取引を行う場合、より効率的な運用を行えます。

米国株に関する投資情報も充実しており、米国で有名な投資週刊誌「バロンズ」のダイジェスト版を無料で閲覧できるほか、注目テーマに関する情報が日々更新されるため、初心者の方でも米国株式市場や米国企業の最新動向を追える環境が整っています。

4 米国株を購入する際の注意点

米国株を購入する際には、以下のポイントについて注意することが大切です。

4-1 ストップ高とストップ安がない

米国株にはストップ高やストップ安のような一日あたりの値幅制限がありません。そのため、日本株と比べて1日で株価が大きく変動する場合があります。このように利益拡大のチャンスがある一方、悪材料が出た時には大幅に下落する可能性もあるため、留意しておきましょう。

4-2 為替レートの影響を受ける

米国株は日本円を米ドルに両替した上で購入します。そのため、株価の変動に加えて米ドル円の為替レートの影響を受けます。

例えば、1ドル100円の時に10万円の米国株を購入後、為替レートが変動し1ドル90円になった時点で売却すると、株価の変動がなくても損益は、9万円−10万円=1万円のマイナスとなります。

このように米国株は為替レートの影響を受けるため、米国株を買い付ける時期に加えて、日本円を米ドルに両替するタイミングも大切になります。

4-3 取引時間が深夜

米国株のおもな取引時間は日本時間の深夜です。そのため、米国株をリアルタイムで取引するためには、23時30分〜翌朝6時までの間に取引を行う必要があります(サマータイムは22時30分〜翌朝5時まで)。また、米国株は米国の祝日に応じて市場が閉まるため、日本株とはマーケットの休場日が異なります。

4-4 確定申告をしたほうがいい場合もある

米国株に投資して得られた利益は、米国内と日本国内の両国でそれぞれ課税されます。例えば、米国株の配当益は米国内で10%課税されたのち、日本国内でも20.315%の課税対象となります。

しかし、これでは二重課税になるため、確定申告により外国税額控除を活用することである程度調整することができます。また、確定申告不要な特定口座を利用した米国株取引に対応している証券会社もあるので、申告作業の手間を省くことができます。

このように、米国株は日本株投資と比べて税金の掛かり方も異なるため、確定申告の必要性を含めて慎重に判断しましょう。

まとめ

米国株は、外国株取引口座を開設した後に日本円を米ドルに両替した上で購入することができます。米国株取引に対応した証券会社は複数あるので、取引手数料や取扱銘柄数、投資情報の充実度など、重視したいポイントを明確にした上で、自分の投資スタイルに合った証券口座を選ぶことが大切です。

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