10万円以下で買える配当利回りが高い銘柄10選、投資の注意点も

配当利回りの高い銘柄の中にも、10万円以下で投資できる銘柄は数多くあります。配当所得を期待できる高利回り銘柄は中長期の保有を考える場合に適しているほか、最低購入価格が10万円以下なら分散投資も行いやすく、リスク軽減を図れるため、注目している方もいるのではないでしょうか。

この記事では、10万円以下で買える配当利回りの高い10銘柄について、会社概要や業績動向を踏まえてご紹介します。配当利回りの高い銘柄に投資する際の注意点についても解説するので、高配当利回り銘柄を検討している方は、参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※また、本記事は2022年5月5日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. 配当利回りとは
  2. 10万円以下で買える配当利回りが高い銘柄10選
    2-1.ENEOSホールディングス(5020)
    2-2.日本郵政(6178)
    2-3.松井証券(8628)
    2-4.東北電力(9506)
    2-5.セブン銀行(7182)
    2-6.三井住友建設(1821)
    2-7.ヤマダホールディングス(9831)
    2-8.ダイセル(4202)
    2-9.コニカミノルタ(4902)
    2-10.日本エスコン(8892)
  3. 配当利回りが高い銘柄の注意点
    3-1.減配や無配になるリスクがある
    3-2.株価が大きく下落する可能性もある
    3-3.売却益を狙いにくい
  4. まとめ

1 配当利回りとは

配当利回りとは、株式を保有することで1年間にどれくらいの配当金を受け取れるかをあらわし、投資先を判断するのに役立つ指標です。配当利回りは、「1株あたり年間配当金額÷1株あたりの現在株価×100」で計算できるため、例えば、1株あたりの現在株価3,000円、年間配当金額100円の場合、100円÷3,000円×100=3.3(%)となります。

1年間に受け取れる配当金額を現在の株価で除して求めるので、支払われる配当金が増配するか、もしくは現在株価が下がることで配当利回りは上昇することになります。配当金とは、企業が利益の一部を株主に分配するお金で、企業の株式を保有している株主に対する株主還元策の一つであり、株主は株式を売却することなく収益を得られます。

2 10万円以下で買える配当利回りが高い銘柄10選

配当利回りの高い銘柄でも少額投資が可能なら、限られた資金の中で複数の銘柄に投資をしてリスク分散を図ることができます。日経平均株価の予想配当利回りは2.35%なので、以下では10万円以下で購入できる配当利回り4%以上の銘柄をご紹介します。

2-1 ENEOSホールディングス(5020)

配当利回り(予想) 4.78%
最低投資金額 46,010円
時価総額 1,486,253百万円
1株利益(予想) 152.60円
1株配当(予想) 22.00円

(2022年5月2日時点の情報です。以下同)

ENEOSホールディングス(5020)は、国内シェア5割を占める石油の元売り会社です。石油や石炭に加え、天然ガスの開発に強みを持っており、資源価格の影響を受けやすい銘柄となっています。決算は3月であり、3月と9月にそれぞれ1株あたり11円の配当金を受け取れます。そのため、予想配当利回りは4.78%と高い水準にあります。

原油価格の値上がりに伴って直近の業績も好調で、2022年3月期の通期連結業績予想は大幅な上方修正を発表しています。

2-2 日本郵政(6178)

配当利回り(予想) 5.52%
最低投資金額 90,560円
時価総額 3,412,183百万円
1株利益(予想) 130.50円
1株配当(予想) 50.00円

日本郵政(6178)は、ゆうちょ銀行や日本郵便、かんぽ生命の持株会社です。決算は3月にあり、一括で1株あたり50円の配当金を受け取れます。配当利回りは5.52%と高い水準です。

直近に発表した22年3月期の第3四半期累計では、経常利益が前年同期と比較して9.7%伸びたものの、売上高は前年同期比で2.2%の減少となっています。

2-3 松井証券(8628)

配当利回り(予想) 4.96%
最低投資金額 80,600円
時価総額 208,967百万円
1株利益(予想)
1株配当(予想)

松井証券(8628)は、インターネット証券専業の大手です。信用取引に定評があり、主に個人投資家向けにサービスを提供しています。決算は3月にあり、3月と9月にそれぞれ1株あたり20円の配当金を受け取れます。配当利回りは4.96%と高水準です。

22年3月期の業績は売上高が前年比で1.8%増に伸びており、1株利益は11.2%増加しています。なお、1株配当は40円ですが、23年3月期の業績見通しを開示していないため、今期の年間配当予想は未定となっています。

2-4 東北電力(9506)

配当利回り(予想) 4.81%
最低投資金額 72,700円
時価総額 365,596百万円
1株利益(予想)
1株配当(予想)

東北電力(9506)は、東北6県と新潟県に電力を供給している会社です。また、電力に加えてガスの卸売も行なっています。決算は3月にあり、予想配当利回りは4.81%と高い水準にあります。

直近の業績は苦戦を強いられており、燃料価格が高騰したことで22年3月期の業績予想は一転して最終赤字に転落する見通しです。また、業績悪化に伴い、1株配当についても従来の40円から35円に減配しています。今期の年間配当予想は未定であるため、今後の業績動向にも気をつけたい銘柄です。

2-5 セブン銀行(8410)

配当利回り(予想) 4.51%
最低投資金額 24,400円
時価総額 287,751百万円
1株利益(予想) 16.8円
1株配当(予想) 11.0円

セブン銀行(8410)は、セブンイレブン店舗内に設置されているATMを運営している会社です。提携金融機関からのATM手数料が収益の柱となっており、ATMの台数は2.5万台を超えています。また、ATMの利用件数についても順調に増えています。

決算は3月にあり、3月と9月にそれぞれ1株あたり5.5円の配当金を受け取れます。予想配当利回りは4.51%を超える高い水準です。直近に発表した22年3月期の第3四半期決算は、前年同期と比べて売上高、経常利益ともに減少していますが、5年平均の進捗率を上回っています。

2-6 三井住友建設(1821)

配当利回り(予想) 4.73%
最低投資金額 42,300円
時価総額 68,811百万円
1株利益(予想) -57.6円
1株配当(予想) 20.0円

三井住友建設(1821)は、PC橋や超高層マンションに強みを持つ準大手の建設会社です。年間配当金は各年度で大きく変動しており、22年3月期の予想年間配当は1株あたり20円を見込んでいます。

直近の業績は工事の進捗が遅れていることで、22年3月期の第3四半期決算には大幅な営業赤字を見込んでいます。配当予想の修正は行われていませんが、今後の業績動向にも気をつけたい銘柄です。

2-7 ヤマダホールディングス(9831)

配当利回り(予想) 4.64%
最低投資金額 38,800円
時価総額 375,059百万円
1株利益(予想) 70.6円
1株配当(予想)

ヤマダホールディングス(9831)は、家電を販売している会社です。直近では大塚家具を子会社化するなど、家具事業にも進出しています。

1株あたり年間配当金は少しずつ上がってきており、2021年3月期の配当金実績は1株あたり18円です。2022年3月期の予想1株配当は示されていないものの、連結配当性向で30%以上を目標としています。直近に発表した22年3月期の業績は売上高、営業利益ともに減少していることに加え、進捗率についても過去5年間の平均を下回っています。

2-8 ダイセル(4202)

配当利回り(予想) 4.08%
最低投資金額 78,500円
時価総額 237,810百万円
1株利益(予想) 98.1円
1株配当(予想) 32.00円

ダイセル(4202)は、高機能樹脂やセルロースが主力の化学品メーカーです。決算は3月にあり、3月と9月に1株あたりそれぞれ16円の配当金を見込んでいます。

直近の業績は好調であり、販売価格を是正したことおよび事業構造改革を推進したことで、22年3月期の通期連結業績予想では、上方修正を発表しています。

2-9 コニカミノルタ(4902)

配当利回り(予想) 6.45%
最低投資金額 46,500円
時価総額 233,739百万円
1株利益(予想) -55.7円
1株配当(予想) 30.0円

コニカミノルタ(4902)は、複合機(コピー機)の中堅企業です。液晶TACフィルムで世界3割のシェアを占めることに加え、X線撮影装置なども手掛けています。決算は3月にあり、3月と9月に1株あたりそれぞれ15円の配当予想を出しています。

直近の業績は悪化しており、22年3月期の連結業績予想は大幅な下方修正を発表しています。特に営業利益は赤字に転落する見込みです。

2-10 日本エスコン(8892)

配当利回り(予想) 4.99%
最低投資金額 76,100円
時価総額 75,020百万円
1株利益(予想) 86.9円
1株配当(予想) 38.0円

日本エスコン(8892)は、マンションの分譲販売から商業施設開発まで幅広く手掛ける不動産会社です。年間配当金は年々上がってきており、22年3月期では1株あたり38円で、予想配当利回りは、4.99%となっています。

不動産販売事業が好調であり、22年12月期の業績予想は売上高、営業利益ともに過去最高を見込んでいます。

3 配当利回りが高い銘柄の注意点

配当が予定通り出るかどうかは企業の業績等に大きく左右されるため、高配当利回りの銘柄に投資する際は、以下のポイントに注意することも大切です。

3-1 減配や無配になるリスクがある

株式の配当利回りはあくまで予想なので、減配や無配になるリスクがあります。例えば、「1株配当金が1株利益を上回る状態が続いている」「配当金額が年間を通じて不安定である」などの場合、投資先企業の業績が悪化すると、以前のような配当金額を維持できなくなる可能性があります。

「1株配当金が1株利益を上回る」とは、企業が内部留保として蓄えた剰余金を取り崩して配当を出していることを意味します。このような配当の出し方になっている場合、長期にわたり配当利回りを維持することが難しくなります。

また、現在の配当利回りが高くても、一時的に高いだけである可能性があるため、「年間を通して配当金額が安定していない場合」も、無配や減配になる可能性があります。

そのため、一時的な配当利回りの高さのみで判断するのではなく、同水準の配当金が継続的に支払われているかや、過去に支払われた配当金の推移を確認するなど、長期的な視点でも高配当銘柄に投資すべきかを判断することが大切です。

3-2 株価が大きく下落する可能性もある

高配当銘柄を購入する目的は主に高い配当所得にあるため、企業が減配や無配を発表すると、手放す投資家が増えることで売りが殺到し、株価が大きく下落するケースもあります。

現在の配当利回りが高くても、予測不能な出来事が起これば配当予想が修正される可能性もあることに注意しましょう。

3-3 売却益を狙いにくい

配当金を受け取るためには権利付最終日まで株式を保有する必要があるため、売却益を狙いにくいのも高配当銘柄の特徴です。

権利付最終日の翌営業日に当たる権利落ち日に株式を売却することで、配当金を受け取ることも可能ですが、権利落ち日には株主優待相当額と配当額を合わせた金額に相当する程度が下落する傾向にあります。そのため、短期的に高配当の恩恵を受けつつ、同時に売却益を狙うことはやや難しくなります。

まとめ

10万円以下で購入できる高配当銘柄は、配当所得を期待できる上、分散投資を行いやすい等のメリットがあります。一方、配当金は減配や無配となる可能性もあるほか、場合によっては株価が急落しやすいなどのリスクもあるので、一時的な配当利回りの高さだけでなく、年間を通した配当金の推移や企業の業績・動向にも注目しながら、銘柄選びを行うことが大切です。

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