おすすめの高配当株は?配当利回り、業績、今後の動向も分析【2020年10月】

コロナによる働き方の変化や、将来の年金不安などから投資を検討する方も増えています。様々な投資商品がある中、メジャーな投資の一つが企業に投資を行う株式投資です。株式を取得することで投資家は株主優待などのほか、配当金を受け取ることもできます。

この記事では、国内の上場株の中から、配当金の多い高配当株と高配当株選びのポイントについて、配当利回りや業績、今後の動向も含めてご紹介します。

※本記事内の情報は2020年10月時点のものとなります。最新の情報については、ご自身でもよくお調べ下さい。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 高配当株を選ぶ際のポイント
    1-1.配当利回りが3%以上
    1-2.事業が成長している、配当額が増え続けている
    1-3.株主還元に積極的である
    1-4.複数の業界・業種でポートフォリオを組む
  2. 主な高配当株10選
    2-1.ソフトバンク
    2-2.三菱UFJリース
    2-3.三井住友FG
    2-4.オリックス
    2-5.GMOフィナンシャルHD
    2-6.三菱商事
    2-7.アサヒホールディングス
    2-8.ENEOSホールディングス
    2-9.キヤノン
    2-10.沖縄セルラー電話
  3. まとめ

1 高配当株を選ぶ際のポイント

「高配当株」とは、配当金の割合が高い株式のことを言います。まずは高配当株を選ぶ際のポイントや注意点を確認してみましょう。

1-1 配当利回りが3%以上

高配当株の目安となるのが配当利回りです。配当利回りとは、ある時点の株価(基準価格)に対する配当金の割合を示すものです。例えば、1万円の株式を購入し、年間500円の配当金を得られる場合、配当利回りは5%となります。

いくら以上が高配当かの定義が具体的になされているわけではないものの、2020年10月の上場1部企業の有配会社平均利回り1.99%(日本取引所グループ「株式平均利回り」)を上回っていることが一つの目安になります。

利回りが高い株式は、それだけ市場でのニーズも高くなるため株価も落ちにくくなります。配当や株主優待などで株主に積極的に利益を還元している企業の株価は堅調に推移する傾向もあるため、利回りをしっかりとチェックしておきましょう。

1-2 事業が成長している、配当額が増え続けている

本業としての事業が好調なこと、成長が見込めることは大切です。配当は基本的に企業活動によって得た利益や内部留保から、投資をしてくれた株主に還元されるものです。本業が上手くいかなければ、利益や内部留保分の現金もなく、株主に配当を出すことが難しくなり得ます。

高配当株選びでは、配当利回りに注目するだけでなく、企業の本業が好調か、成長性が見込めるかをよく考えて銘柄を選びましょう。

1-3 株主還元に積極的である

高配当株を選ぶ際のポイントとして、株主への還元に積極的かどうかもチェックしましょう。企業は期間中の事業活動によって得た利益を内部に蓄える(内部留保)か、配当として株主に還元するか選ぶことができます。投資家としては配当に多くを回してほしいところですが、内部留保がなければ企業は設備投資や緊急時の現金がなくなるため、ある程度の割合が望ましいと言えます。

株主還元の程度を示す指標としては「配当性向」が用いられています。配当性向とは、「1株あたりの利益(EPS)」に占める「1株あたりの配当金」の割合を示す利益還元率です。株主還元に積極的な企業かどうかは、配当性向で50%前後が目安となります。

ただし、配当性向が100%を超える場合には注意も必要です。この水準になると利益から配当がまかなえず、資産の取り崩しや借金によって配当を出しているケースもあります。企業の財務状況をよく確認して銘柄を選ぶことも大切です。

1-4 複数の業界・業種でポートフォリオを組む

高配当株への投資では、配当が高いからと単一の銘柄に資金を集中させないこともポイントです。配当が高い株式でも、会社の業績悪化や市場環境の変化等で、株価が大きく下がる場合があります。

株価が下がると、株価に対する配当利回りは大きくなりますが、株式の含み損も大きくなってトータルではマイナスになる場合があります。そこで、高配当株を購入する際は複数の業界・業種の銘柄でポートフォリオを作成するのが基本になります。

類似の業界・業種で組むと市場環境の変化による影響も類似したものになるため、株価も同じように上下します。一方、異なる業界や業種でポートフォリオを作成する場合、市場環境の変化に対して異なる動きになりやすいため、資産全体としての値動きが小さくなり、配当による資産の増加を実感しやすくなります。

2 主な高配当株10選

ここでは、高配当株の主な企業を10社ご紹介します。

証券コード 銘柄 業種 株価(※) 配当利回り(※) 配当性向(※) 株主優待の有無
9434 ソフトバンク 情報・通信 1214.5 7.11% 42.8% なし
8593 三菱UFJリース その他金融 476 5.25% 31.5% なし
8316 三井住友FG 銀行業 2974.5 6.42% 65.0% なし
8591 オリックス その他金融 1351 5.69% 32% あり
7177 GMOフィナンシャルHD 証券業 659 7.38% 50.1% あり
8058 三菱商事 卸売業 2483 5.41% 37.9% なし
5857 アサヒHD 非鉄金属 3620 4.32% 52% あり
5020 ENEOS HD 石油・石炭製品 372.5 6.00% なし
7751 キヤノン 電気機器 1636 5.36% 137.1% なし
9436 沖縄セルラー電話 情報・通信 4070 3.77% 40.1% あり

※2020年10月19日時点の終値
※利回り・配当性向は入手可能な最新データよりヘッジガイド編集部にて算出(一部は通期予想を含む)

2-1 ソフトバンク

ソフトバンクは、ソフトバンクグループの主力事業、携帯電話を中心とした情報インフラの提供を主にしている企業です。この銘柄はソフトバンクグループ全体ではなく、通信事業単体となります。

ソフトバンクではスマートフォンやインターネット設備などの提供に加え、今後は5Gなど最新の通信インフラの整備と利用拡大、AIやビッグデータといった先進技術を活用したビジネスを見込んでいます。

ソフトバンクホールディングスでは様々な株主優待がありますが、ソフトバンクでは配当を優先しているため、配当利回りの高さが特徴です。なお、事業単体では堅調な成績を見込めるものの、グループ全体の方針による影響には注意が必要です。

2-2 三菱UFJリース

三菱UFJリースは、三菱UFJフィナンシャルグループのリース事業を担う企業です。三菱UFJリースでは、2021年4月に日立キャピタルを吸収合併することが決まっており、リース業界では総資産トップのオリックスに継ぐ規模となります。

航空機や船舶、不動産、エネルギーなど大型アセットへのリース事業は今後も堅調と見込まれています。リースを通し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を支援するという事業方針が明確で、ESG投資を意識する投資家にも向いています。

2-3 三井住友FG

総合金融大手として知られる三井住友フィナンシャルグループは、高い配当利回りとしっかりした経営基盤が特徴の銘柄です。金融業は長期保有株として購入されることもあり、利回りと配当性向で高い数値となっています。

低金利が続く中、ビジネスの構造転換を進めており、非金利事業や為替取引事業を拡大しています。また、M&Aやベンチャーキャピタル、企業の成長支援なども積極的に展開しており、中堅・中小企業マーケットにおける存在感も高いのが特徴です。キャッシュレス決済や手続きのデジタル化、店舗の刷新なども対応が進んでいます。

銀行株の中でも短期的なキャピタルゲイン(株の売買差益)を狙うには向きませんが、配当で資産を増やしたい方に向いています。

2-4 オリックス

リース・金融大手のオリックスは高配当で知られる銘柄の一つです。リーマンショックの中でも黒字で乗り切るなど、しっかりと利益を狙う事業構造と企業体質が強みとなります。航空機やエネルギー、不動産など様々な事業に携わっており、不況や環境変化に強い企業としても知られます。1975年から40年以上黒字決算を続けており、2019年まで10期連続での増配も見せていました。

低金利が続く中、オリックスではファイナンス分野よりも事業や投資に注力する方針が示されており、ファイナンスやモノの管理ノウハウが活かせる事業再生やベンチャー育成などの分野でも積極的な取り組みが見られます。

2-5 GMOフィナンシャルHD

GMOフィナンシャルHDは、インターネット事業を展開するGMOインターネットグループの金融事業グループです。ネット銀行やネット証券、FX、暗号資産など、オンラインの金融事業にいち早く参入し、高いノウハウで業界を牽引するリーディングカンパニーとして知られています。

証券・FX事業が主力で営業収益も順調に伸びています。一方、暗号資産(ビットコインやイーサリアムなど)事業なども展開しており、香港、ロンドン、バンコクなど海外の金融都市にも進出し、事業はグローバルに広がっています。ITと金融を融合させたフィンテックが世界的に広がりを見せる中、先進的なノウハウを持つGMOフィナンシャルも成長が期待できます。

株主優待はないものの、株主還元に積極的で、高い配当利回りが期待できます。

2-6 三菱商事

世界中の様々なビジネスに関わっている三菱商事は、今後も成長が見込める株として、投資の神様と言われるウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ社が購入したことでも話題です。

2016年以降、投資家への還元を強く意識しており、1株あたり配当金額や配当性向が徐々に高まっています。金属や資源に強く、国内商社の中でもトップの売上を記録し、配当性向や配当利回りも高めです。

2-7 アサヒホールディングス

アサヒホールディングスは貴金属のリサイクルや産業廃棄物の処理を行っている企業です(※大手飲料メーカーのアサヒではないのでご注意ください)。金や銀の精練なども手がけており、このような金属はアクセサリーだけではなく様々な工業製品でも活用されています。

環境保全型の企業であるため、ESG銘柄としても知られており、国内外からも支持されています。成長が見込まれる上、事業の効率化が利益率向上や環境負荷の低減につながり、さらなる投資を呼び込むことも期待されます。

堅調に事業が推移する中、1株あたりの配当金も増えており、高配当株として注目が高まっています。

2-8 ENEOSホールディングス

エネルギー事業を主な事業として行うENEOSホールディングスは、2020年6月より、JXTGホールディングスからENEOSホールディングスに商号が変更されてできた会社です。エネルギー分野の最大手企業のひとつであり、堅実な企業経営が期待できます。

ENEOSホールディングスとしてはまだ最初の決算が終わっていないため、業績や利回りの予想が難しい面がありますが、配当について「現状を下回らない水準」「3カ年の累計で在庫影響を除いた当期利益の50%以上」という方針が示されています。もともとJXTGホールディングスの配当性向が20%強だったことを踏まえると、同程度の水準が期待できます。

10月19日時点では株価に対して配当利回りが高めに出ており、高配当を期待できるものの、配当性向はそれほど高くないため、株価次第になる可能性に注意が必要です。

2-9 キヤノン

カメラやプリンタをはじめ、様々な光学機器、医療機器で知られるキヤノンも高配当株としてよく知られている銘柄です。株主優待よりも配当を優先する姿勢を昔から打ち出しており、利回りは4~5%程度で推移しています。

事業は多角化・グローバル化を基本としており、世界中でM&Aや新規ビジネスを始めています。また、ノウハウとして蓄積されているテクノロジーを活かすだけでなく、世界中の大学や研究機関との協力によって技術力の優位を強化しています。

キヤノンには「共生」の理念があり、その中でも投資家との共生も大事な要素として考えています。高収益な事業構造を作り、継続した高配当を株主に還元することを事業の方針としています。

2-10 沖縄セルラー電話

沖縄でauの携帯電話サービスを販売する沖縄セルラー電話は、地域に根ざした通信サービスを提供しています。沖縄セルラーは19期連続の増配で、中長期の株価も上昇しています。

沖縄セルラーの事業は、基本的に沖縄県を中心としたものではありますが、他通信キャリアと違い、地域に密着した課題の解決やサービス展開によって地域のトップシェアを維持しています。モバイル事業、FTTH事業ともに好調で、県内には普及する余地があることから業績の堅調な推移が期待できます。

沖縄セルラーでは「増収・増益・連続増配」の「三増」が経営目標となっており、配当性向40%超を目指していることから、今後も株主への積極還元が期待できます。

まとめ

配当利回りの高い高配当株は、中長期の株式投資をする場合に向いた銘柄の一つです。高配当株への投資では、利回りだけでなく企業の事業の状況や、配当への考え方についても注目しておくと継続した運用が期待できます。

この記事でご紹介した企業のほかにも、高配当株の銘柄は様々あるので、関心のある方は情報収集を進めてみてください。

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