インターネットを通じて支援者を募るクラウドファンティング市場が拡大する中、未公開株式に投資を行うことができるサービスが注目されています。なかでも業界最大手であるファンディーノでは、株式市場に上場されていないスタートアップやベンチャー企業が様々なプロジェクトを提案し、プロを含む投資家からの資金調達に成功しています。
この記事では、ファンディーノの特徴やメリットとデメリット、口座開設の方法について詳しくご紹介します。少額からの株式投資やIPO投資などに興味がある方、ベンチャー投資に興味があるという方は、ぜひご参考ください。
目次
- ファンディーノ(FUNDINNO)とは
1-1.ファンディーノで投資するまでの流れ - ファンディーノで投資する5つのメリット
2-1.成長性の高い未公開株に1万円から投資ができる
2-2.将来的に大きなリターンが期待できる
2-3.取引コストがかからない
2-4.募集企業が厳選されている
2-5.税制上の優遇措置を受けられる - ファンディーノで投資する3つの注意点
3-1.元本保証は無い
3-2.上場株に比べると換金性・流動性に劣る
3-3.投資家登録時の審査が厳しい - ファンディーノで未上場株への投資
4-1.投資家登録を行う
4-2.個人情報を入力する
4-3.本人確認書類を提出する
4-4.アクティベートコードを入力する - まとめ
1 ファンディーノ(FUNDINNO)とは
ファンディーノは、株式会社FUNDINNOが提供する日本初の株式投資型クラウドファンディングサービスです。
サイト名 | ファンディーノ | |
URL | https://fundinno.com/ | |
運営会社名 | 株式会社FUNDINNO | |
本社所在地 | 東京都品川区東五反田5丁目25番18号 | |
設立 | 2015年 | |
代表取締役 | 代表取締役CEO 柴原 祐喜 代表取締役COO 大浦 学 |
|
資本金 | 35億9247万9340円 ※2021年6月15日現在 | |
売上高(手数料収入など) | 2億8,594万円(2020年10月期) | |
従業員数 | 94名 ※2021年10月31日現在 | |
上場有無 | 非上場 | |
サービス開始年月 | 2017年4月 | |
投資金額 | 数万円~(案件により異なる) | |
累計応募金額 | 108億円超(2024年1月時点) | |
累計成約件数 | 350件超(2024年1月時点) |
※2024年1月時点の情報となります。最新情報に関しては上記サイトを御覧ください。
クラウドファンディングは、企業・個人のアイデアや事業計画についてインターネットを通じて広く発信し、そのプランに賛同する人や活動を支援したい人から資金を募るシステムです。
日本初の株式投資型クラウドファンディングサービスとなるファンディーノは、非上場企業の事業構想や事業計画についてインターネットを通じて発信し、その内容を見て投資したいと考える投資家が株式を購入することで、経営支援を行える仕組みとなっています。
1-1 ファンディーノで投資するまでの流れ
ファンディーノでは、事前審査を通過した未上場企業が資金調達のために自社の株式への出資の募集により行い、投資家は投資したい案件を選んで申し込みを行うことができます。
目標額に達した段階でプロジェクトは成約となります。(より詳細には、目標募集額に到達した状態で申込期間が終了した場合、もしくは上限応募額に到達した場合に、その後のキャンセル期間中に目標募集額を下回らなければ成約となります)投資家は成約した時点で出資金を入金し、株主となることができます。
また、投資先企業に関する詳しい情報(商号及び住所、資本金、代表者、資金使途など)なども確認でき、疑問点があれば「質問BOX」機能から直接質問することもできます(※ただし、「投資家登録」をする必要があります)。
2 ファンディーノで投資する5つのメリット
ファンディーノで未上場企業に投資するメリットは以下の通りです。
2-1 成長性の高い未公開株に1万円から投資ができる
これまで未上場のベンチャー株には、ベンチャーキャピタルやプライベート・エクイティ、数億円以上の大きな資産を持つ個人投資家など、限られたプレーヤーにしか投資ができませんでした。
しかし、フィンテックの流れによりオンラインで投資を実行するハードルが下がり、情報の流通度や透明性も上がってきたことで、ファンディーノのような投資プラットフォームを利用することにより、個人でも少額から未上場株に投資することができるようになってきました。
ファンディーノでは、案件ごとに複数の投資コースが設定されています。企業や案件によって最低投資金額は異なりますが、最も投資ハードルが低い金額のケースでは1万円から投資することができます。また、投資家が年間に投資できる上限額は「1社あたり50万円まで」となります。
2-2 将来的に大きなリターンが期待できる
ファンディーノには、将来性のある未上場ベンチャー企業の投資案件が多数掲載されています。これらのベンチャー企業は、将来的に株式を取引所に新規上場した場合には、金融市場から直接資金を調達することが可能となり、また、上場による知名度の向上で社会的な信用力も上がっていきます。
さらに、大手企業がベンチャー企業を買収・合併した場合は、保有している株の価値が大きく上昇することもあります。投資家は、そのような将来性あるベンチャー企業の案件に投資を行うことにより、大きなリターンを狙うことができます。
たとえば、2019年7月には漢方生薬研究所という発行企業において実際にエグジットが成功し、2017年12月のファンディーノでの株式募集から1年5ヶ月で株価1.5倍となった事例がありました。これは年間の利回りで換算すれば、実に『35.3%』というきわめて高いパフォーマンスとなります。
もちろんすべての案件で高いパフォーマンスが実現できるわけではなく、エグジットまでに5年・10年という時間がかかる案件もある点には注意が必要ですが、こうした大きなリターンを狙える投資機会があるということは、成長性の高い未公開株を扱うファンディーノの魅力と言えるでしょう。
2-3 取引コストがかからない
通常、証券会社を通じて上場株式を購入する際には購入手数料がかかりますが、ファンディーノでは取引コストをかけずに株主になることができます。投資家登録手数料や株式購入手数料は無料です。ただし、投資先口座への入金については手数料がかかります。
2-4 募集企業が厳選されている
ベンチャー企業への投資で最も大きなリスクとなるのが、企業の信頼性や存続性などです。ファンディーノで募集される案件は、投資家保護の視点から、事前に厳正な審査が行われています。
審査では、会社の安定性・将来性・革新性・独自性などの要素を決算書および事業計画書から判断し、経営者との面接を行います。また、一連の審査は社内の公認会計士などの有識者を中心に行われ、採用の是非を決める審査会議では、審査員の多数決ではなく全員一致で決めています。
このように、ファンディーノでは厳格な審査に通過した企業だけが募集できる仕組みによって未公開株式購入のリスク低減が図られており、募集を開始する際の審査通過率も5%未満(2019年4月時点)と厳選されています。
2-5 税制上の優遇措置を受けられる
ベンチャー企業への投資については、税制上の優遇措置が受けられる「エンジェル税制」という制度があります。これは、国がベンチャー企業への投資を促進するために設けた制度で、投資先企業がエンジェル税制の対象企業である場合は、投資金額に応じて所得税の優遇措置を受けることができます。
ファンディーノが取り扱う案件の中で、ベンチャー企業に投資した場合には、投資金額に応じて優遇措置を受けられる場合があります。
3 ファンディーノで投資する3つの注意点
ファンディーノの扱う案件に投資する際は、以下のようなリスク・デメリットに注意する必要があります。
3-1 元本保証は無い
投資対象は、ファンディーノの厳正な審査を通過した企業となりますが、社会・経済状況の変動などにより経営が悪化するリスクや倒産するリスクを回避できるものではありません。
企業の経営リスクは、一般的には財務分析を行うことである程度判断できますが、企業の将来を正確に把握するのは簡単ではありません。応援したいプロジェクトを選ぶ際は、投資元本が失われる可能性や倒産リスクがあることを認識しておきましょう。
3-2 上場株に比べると換金性・流動性に劣る
上場株式はその時々の市場価格でその価値が判断され、即座に売買をすることも可能ですが、非上場株式の場合には市場の相場価格はありません。そのため、投資先企業の非上場株式を売却しようとしてもスムーズに売れる保証はありません。
また、非上場株式には譲渡制限が付けられている場合があり、仮に売却できたとしても権利の移転が認められないケースがあります。このほか配当金が得られない場合があることにも注意が必要です。
ただ、このデメリットに関しては運営会社のFUNDINNO社も課題と認識しており、現在、非上場株式の流通取引などができる「株主コミュニティ」の形成も進めている段階です。また、それに伴い、第一種金融商品取引業の取得とベンチャー株の相対取引システムの構築を予定しています。
3-3 投資家登録時の審査が厳しい
ファンディーノでは、未上場企業という一定のリスクがある企業に投資をあっせんすることから、一定の投資経験者を対象に募集を行っています。このため、ファンディーノで投資家になりたい場合でも、登録する際には以下のような厳しい審査が行われます。
- 満20歳以上80歳未満であること
- 1年以上の投資経験があること
- 300万円以上の金融資産を保有していること
- 投資に使う資金が生活費・借入金・使途確定金ではないこと
- 本人が申し込むこと など
このようにファンディーノで投資家登録を行うには、一定の投資経験や金融資産の保有が条件となります。適正な資格がない場合は審査を通過できない可能性もあるため、留意しましょう。
4 ファンディーノで未上場株への投資を始める方法
ファンディーノに投資家登録および口座開設する方法と手順をご紹介します。
4-1 投資家登録を行う
ますはファンディーノの公式サイトから「投資家登録」を行います。なお、登録の前には、利用規約に目を通しておきましょう。
公式サイト上の「新規登録(無料)」から、所定の様式にメールアドレスとパスワードを入力、利用規約に同意し「登録する」をクリックします。その後、登録したメールアドレス宛てに登録用URLが記載されたメールが届きます。
4-2 個人情報を入力する
届いたメールに記載された「登録用URL」をクリックして入力フォームに進みます。各書面を確認して、以下の情報を入力します。
- 収入
- 資産の状況
- 投資の経験
- 投資の目的
- 投資資金の性格
前述した通り、ファンディーノは一定の投資経験者を対象に募集を行っているため、登録要件を満たしているかどうかをよく確認しておきましょう。
4-3 本人確認書類を提出する
続いて、本人確認書類をアップロードします。なお、本人確認書類は以下の中からひとつ用意します。
- 運転免許証(表・裏)
- パスポートの顔写真・住所記載ページ
- 顔写真付き住民基本台帳カード
- 顔写真付きマイナンバーカード(表)
- 在留カード(特別永住者証明書)
- 現住所記載の保険証、住民票(6か月以内)、印鑑登録証明書(6か月以内)のうちいずれか2つ
パソコンから登録をする場合、運転免許証などの本人確認書類はあらかじめ写真を撮っておき、画像ファイルにしておくとスムーズにアップロードできます。個人情報を入力し、本人確認書類をアップロードして口座開設申請を行うと、数日後に審査結果がメールで届きます。
4-4 アクティベートコードを入力する
審査に合格すると、アクティベートコードが本人限定郵便で登録した住所に届きます。ファンディーノの公式サイトから、郵便に記載されているアクティベートコードを入力します。コードの入力後に、投資家登録が完了した旨の連絡がメールで届きます。
投資家登録が完了すると、募集中の案件に投資を申し込むことができるようになります。申込時に入金する必要はなく、投資後に入金するシステムになっています。
5 まとめ
ファンディーノを通じた非上場株式への投資は、一般の上場株式への投資に比べると以下のようなメリットとデメリットがあります。
ファンディーノで投資するメリット
- 成長性の高い未公開株に少額から投資ができる
- 将来的に大きなリターンが期待できる
- 取引コストがかからない
- 募集企業が厳選されている
- 税制上の優遇措置を受けられる
ファンディーノで投資する際の注意点
- 投資先企業の経営悪化や倒産による元本割れ
- 運営企業の倒産リスク
- 非上場株式は換金性・流動性で著しく劣る
ファンディーノの未公開株式は、厳格な審査を通過した将来性の見込めるベンチャー企業が投資対象となっていることから、次世代を担うスタートアップ企業の株主にいち早くなることができるサービスです。
未公開株式投資に興味がわいた方は、この記事を参考にメリット・デメリットを十分に認識した上で検討されてみて下さい。
- 外国株(米国株など)が買えるネット証券会社
- IPO投資に強い証券会社、少額からIPOに参加できるサービス
- 25歳以下の現物株式の取引手数料が実質0円の証券会社
- 貯まったポイントを使って株式投資ができるサービス
- 大手証券会社が提供している株式投資サービス
- 少額で株式投資ができるサービス
HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム
最新記事 by HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム (全て見る)
- 見守り市場に変革を。介護テックベンチャーがFUNDINNOで9/25募集開始 - 2024年9月20日
- 高速硬化性樹脂で日本の強靭化に貢献。日本総代理店がFUNDINNOで資金調達 - 2024年9月13日
- 子どもが安心安全に利用できるSNSアプリで事業拡大。運営ベンチャーがFUNDINNNOで8/31CF開始 - 2024年8月30日
- DMM株の評判は?メリット・デメリットやアカウント登録手順も - 2024年8月30日
- 採用のミスマッチ・入社後ギャップを解消するテックベンチャーがFUNDINNOで3度目のCF - 2024年8月29日