FUELオンラインファンドは、様々な企業と提携し、投資家に対してバラエティに富んだ案件を提供している特徴的なクラウドファンディングサービスです。
UELオンラインファンドの案件の一つに、サービス付き高齢者向け住宅の運用資金を提供する案件いわゆる「サ高住ファンド」があります。
本記事ではそのサ高住ファンドの特徴や投資家にとってのメリット、また投資前のリスクについてお伝えしていきます。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
- FUELオンラインファンドのサ高住ファンドの特徴
1-1.サービス付き高齢者向け住宅の運用資金を融資するファンド
1-2.運営元は高島屋ソーシャルレンディング
1-3.上場企業の関連会社への融資案件
1-4.貸付金額と同額の譲渡性預金担保(質権)を設定 - FUELオンラインファンドのサ高住ファンドのリスク
2-1.サ高住の運営が想定通りにいかず、貸し倒れが起きるリスク
2-2.融資先の会社の倒産リスク
2-3.建物の建設がスケジュール通りにいかないリスク - FUELオンラインファンド、「サ高住ファンド」の利回りと運用実績
- まとめ
1.FUELオンラインファンドのサ高住ファンドの特徴
FUELオンラインファンドは、FUEL株式会社が提供するクラウドファンディングサービスです。間接的に企業やプロジェクトに投資することで金銭的な利益を狙えるだけでなく、経済活性化の一役を担えるのが、FUELオンラインファンドの大きな特徴です。
以下、FUELオンラインファンドで提供されているサ高住ファンドの特徴や概要について解説します。
1-1.サービス付き高齢者向け住宅の運用資金を融資するファンド
サ高住ファンドとは近年需要が増加しているサービス高齢者向け住宅の取得や運営資金を融資する目的のファンドとなっています。
日本では高齢単身者や夫婦が増加しており、他人の手助けを必要とする局面も増加しています。サ高住とは、このようなニーズに向けた、高齢者の生活のための介護や医療サービスがセットとなっている住宅のことです。
高齢者の増加によりサ高住の需要は増加しているのに対し、設備への投資規模も大きくなりやすいことから、なかなかサービスの供給が増加していません。FUELオンラインファンドのサ高住ファンドは、サ高住を運営する業者に出資し、社会に必要な施設の増加を図る意味もあります。
また、サ高住ファンドの運営期間は3~4ヶ月となっており、長期運用案件ではありません。長期の案件を探している方には向いていませんが、短期運用で市況に応じて柔軟に資金の運用先を変えていきたい人には検討しやすいファンドと言えるでしょう。
1-2.運営元は高島屋ソーシャルレンディング
FUELオンラインファンドでは著名企業を中心に様々な企業と提携して、案件の運営を行っています。
FUELオンラインファンドのサ高住ファンドを運営するのは、株式会社高島屋の子会社の高島屋ソーシャルレンディングで、融資先は日本管理センター株式会社の子会社、株式会社JPMCファイナンスとなっています。運営元、また融資先ともに上場企業の関連会社です。
1-3.上場企業の関連会社への融資案件
サ高住ファンドは、上場企業の関連会社への融資案件です。上場企業に関連する企業への融資ということで、決算情報などから経営状況を把握しやすいメリットがあります。
1-4.貸付金額と同額の譲渡性預金担保(質権)を設定
サ高住ファンドは、貸付時に貸付金額と同額の譲渡性預金担保(質権)を設定しています。そのため資金を回収できない時は、融資先の企業の預金から優先的に債権者である高島屋ソーシャルレンディングに返済が行われます。投資家の資産保全対策として、一定の保証が設定されています。
2.FUELオンラインファンドのサ高住ファンドのリスク
投資を検討する時にはリスクも知っておきたいものです。FUELオンラインファンドのサ高住ファンドにはどういったリスクがあるのかをご説明します。
2-1.サ高住の運営が想定通りにいかず、貸し倒れが起きるリスク
サ高住ファンドには、入居者が見つからず、想定した利益を得られないリスクがあります。想定した利益を得られないと資金の返済が滞り、投資家への分配金に遅れが出たり、元本を返済できない可能性が高まります。
また、貸金の返却のために売却を検討するにしても、空室の多い不動産はなかなか買い手が見つかりにくく、高値での売却も困難となってしまいます。
サ高住の需要は社会的背景により増大していますが、確実に入居者がいる保証はありません。サ高住は普通のアパートやマンションよりも賃料が高く、手軽に利用できるサービスではないという点も懸念点と言えるでしょう。
その他、周辺に競合物件が増えることで空室が発生するリスクも増大します。ソーシャルレンディングは貸付金利を主な収益とした投資方法ですが、出資先の事業に備わったリスクについても間接的な影響を受ける点に注意しましょう。
【関連記事】土地活用、サービス付き高齢者向け住宅のメリット・デメリットは?
2-2.融資先の会社の倒産リスク
ソーシャルレンディングは貸金時に設定した金利収入の一部を投資家に分配する仕組みになっています。融資先の会社が倒産してしまうと、返済が行われず投資家が損失を被る可能性があります。
サ高住ファンドは融資先の会社が上場企業の関連会社であり、中小企業と比較すると倒産のリスクが小さいと言えます。また質権が設定されているため、返済が行われないときには質権を行使して、貸金を回収可能です。
ただし、満額を回収できるという保証はされておらず、元本を棄損してしまう可能性はゼロではありません。余裕資金で投資を検討するなど、個々人でリスクヘッジを行いながら投資を検討することが重要なポイントです。
2-3.建物の建設がスケジュール通りにいかないリスク
サ高住ファンドは物件の建築資金を含んだ資金を融資するファンドで、既に運営されている物件を取得するファンドではないため、建設スケジュールの遅れなどの建築リスクが発生します。
特に2021年時点では海外からの輸入木材での調達遅れや資材の高騰など、スケジュール遅延や建築コストの上昇といったリスクが生まれています。また建築を担当している建設会社が倒産する可能性もゼロではありません。
頻発するリスクではありませんが、新規に建築を行うような不動産ファンドには、このようなリスクもあることも留意しておきましょう。
3.FUELオンラインファンド、「サ高住ファンド」の利回りと運用実績
サ高住は、2021年に第1号から第3号まで募集されており、その募集条件や状況は以下のようになっています。
名称 | 予定利回り | 運用期間 | 募集金額 |
---|---|---|---|
高島屋FPファンド1号(札幌市サ高住) | 3.00% | 約3ヶ月 | 40,000,000円 |
高島屋FPファンド2号(岐阜県サ高住) | 3.00% | 約3ヶ月 | 19,000,000円 |
高島屋FPファンド3号(愛知県サ高住) | 3.00% | 約4ヶ月 | 40,000,000円 |
いずれの案件も短期間・短時間で満額を集めることに成功しており、投資家からの支持を得ていることが伺えます。ただし、過去の実績は将来の収益を約束するものではありません。想定通りの分配金を得られなかったり、元本を棄損してしまうリスクがあることに注意しましょう。
まとめ
FUELオンラインファンドのサ高住ファンドは、近年需要が増加しているサ高住を提供するための案件です。投資家の資産保全対策や返済リスク面に関しても対策が行われており、運用期間も短い特徴があります。
一方、想定した収益を得られずに貸し倒れが起きる可能性がある点や、建築スケジュールに遅れが出てしまうなど、不動産特有のリスクがある点にも注意が必要です。
FUELオンラインファンドでは、このほかにも様々な特徴を持った案件を投資家に提供しています。まずは募集されているファンドの特徴を把握し、慎重に投資対象のファンドを選んでみると良いでしょう。
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