スーパー・百貨店等で割引になる株主優待の銘柄10選【2021年9月】

小売関連企業の株主優待は、スーパーや百貨店などで使える商品券・割引券を貰えるのが特徴です。ただし、優待内容によっては、商品購入時に割引対象となる代金支払額に限度額があったり、有効期限が設定されていたりする場合もあるので、細かい条件等についてもしっかりと確認しておくことが大切です。

この記事では、スーパー・百貨店等で割引になる株主優待の銘柄とその内容について紹介します。また、株主優待の権利確定日や優待使用時の注意点についても併せて解説するので、スーパー・百貨店等で割引になる優待銘柄について詳しく知りたい方は、参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※この記事は2021年9月9日時点の情報に基づき執筆しています。株価については2021年9月8日の終値を記載しております。また、株主優待の内容は変更になることがありますので、最新情報はご自身にてご確認頂きますようお願い致します。

目次

1. 株主優待の権利確定日とは
2. スーパー・百貨店等で割引になる優待銘柄10選
   2-1．J・フロント・リテイリング（3086）
   2-2．三越伊勢丹ホールディングス（3099）
   2-3．ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス（3222）
   2-4．いなげや（8182）
   2-5．高島屋（8233）
   2-6．近鉄百貨店（8244）
   2-7．丸井グループ（8252）
   2-8．イオン（8267）
   2-9．ヤオコー（8279）
   2-10．ベルク（9974）
3. 株主優待を使用する際の注意点
4. まとめ

1　株主優待の権利確定日とは

権利確定日とは、銘柄保有によって株主の権利を得られる旨が確定する日です。株主権の1つである株主優待を受けるためには、権利確定日時点で株主になっている必要があるので、権利確定日までにその企業の株主名簿に株主として記載されていなければなりません。

しかし、権利確定日に銘柄を購入しても、その日のうちに株主として企業の株主名簿に記載されるわけではないため、株主優待を受けられないことになります。株主として優待を受けるには、権利確定日の2営業日前の日（＝権利付最終日）までに、その企業の銘柄を購入しておく必要があります。

2　スーパー・百貨店等で割引になる株主優待銘柄10選

スーパー・百貨店等で割引を受けられる主な株主優待銘柄は以下の通りです。各銘柄の企業の概要および2021年9月9日時点で受けられる優待内容について見ていきましょう。

※必要投資金額は2021年9月8日時点の各銘柄の終値を参考にしています。

2-1　J・フロント・リテイリング（3086）

J・フロント・リテイリングは、複数の国内百貨店の持株会社です。大丸、松坂屋、パルコなどの百貨店が、その傘下に入っています。

J・フロント・リテイリングの株主優待では、大丸、松坂屋、パルコなどで買い物をする際に購入代金の割引を受けられます。例えば、毎年の2月末日時点でJ・フロント・リテイリングの銘柄100株を保有している場合、「大丸・松坂屋お買い物優待カード」を発行して貰えます。

毎年5月中のカードお届け日から翌年の5月31日までの期間内に、大丸または松坂屋で指定の商品を購入する際にカードを提示することで、その商品の購入代金額を利用限度額の範囲内で10％割引してもらえます。

また、100株以上保有している場合、希望に応じてクレジットカードの「パルコお買い物ご優待カード」を発行して貰えます（※所定の審査あり）。パルコお買い物ご優待カードでは、パルコの各店舗やオンラインストアでクレジット払いによる買い物をした場合、その代金の5％の割引を受けられます。

2-2　三越伊勢丹ホールディングス（3099）

三越伊勢丹ホールディングスは、国内百貨店の「三越」「伊勢丹」を傘下に置く企業です。

三越伊勢丹ホールディングスの株主優待は、毎年3月31日時点（新規株主は毎年9月30日時点も含む）で三越伊勢丹ホールディングスの株主名簿に登録されており、100株以上保有している場合、グループ各店舗で買い物や飲食をする際に利用限度額の範囲内で代金支払額の10％が割引となります。

優待割引対象となる利用限度額は、次の通りです。

毎年3月31日時点で100株保有している場合、利用限度額は年間30万円なので、年間最大3万円の割引を受けられます。

また、三越日本橋本店の三越劇場、伊勢丹新宿本店の理容室・美容室・エステティック、伊勢丹会館のレストラン・喫茶店・美容室、クイーンズ伊勢丹のスーパーマーケットなどを利用する際、株主優待の対象者は、代金支払額100円（税抜）以上で5～10％の割引きを受けられます。

2-3　ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス（3222）

ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス（USMH）は、「マルエツ」「カスミ」「マックスバリュ関東」などのスーパーマーケット経営企業を傘下に置く企業です。

USMHの株主優待では、毎年2月末日および8月末日時点で100株以上保有している場合、「株主様ご優待券」または「ご優待品」のどちらかを受け取ることができます。

株主様ご優待券は、1枚につき100円分の割引を受けられる商品割引券です。マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東の各対象店舗で、商品1,000円分の商品を購入するごとに株主様ご優待券を1枚使用できます。

なお、優待券の贈呈枚数や優待割引額は所有株式数に応じて決まります。例えば、100株保有している場合、半年の基準日ごとにそれぞれ30枚の株主様ご優待券を贈呈して貰えるので、年間最大6,000円の優待割引を受けられます。

一方、優待品では、「新潟産こしひかり」「横須賀海軍カレー」等の5品から希望する商品を1つ選ぶことができます。

2-4　いなげや（8182）

いなげやは、主に東京都、埼玉県内に店舗を構えて営業するスーパーマーケット経営企業で、2004年よりイオンと提携して業務を行っています。

いなげやの株主優待対象になると、年2回、お買物ご優待券の贈呈を受けられます。お買物ご優待券とは、1枚につき100円分の割引を受けられる商品券です。株主優待として贈呈されるお買物ご優待券の枚数は以下の通りです。

お買物ご優待券は、いなげやグループの店舗内において、購入代金額1,000円（税込）以上につき、1,000円ごとに1枚使用できます。そのため、1回の購入代金額が大きくなるにつれて、割引を受けられる金額も多くなります。

ただし、商品券、ギフト券、処方箋調剤など一定商品は割引対象外となっているので、留意しておきましょう。

2-5　高島屋（8233）

高島屋は国内に17店舗、海外に4店舗を構えて営業を行っている大手百貨店で、株主優待制度の対象になると「株主様ご優待カード」を貰うことができます。

株主様ご優待カードは、高島屋各店舗、タカシマヤ通信販売、高島屋オンラインストアで対象商品購入の際、利用限度額の範囲内で代金支払額の10％割引きを受けられます。

上記割引優待の利用限度額の詳細は、以下の通りです。

100～499株を保有している場合、商品購入代金30万円の範囲で割引を受けられます。さらに、500株以上保有した場合は、割引対象の代金支払額に利用限度額はありません。

2-6　近鉄百貨店（8244）

近鉄百貨店は近鉄グループに属する国内百貨店企業で、権利確定日時点で100株以上保有していると、「株主様お買物優待カード」の発行を受けられます。

優待カードを利用すると、近鉄百貨店の各店舗で指定商品を購入する際に代金支払額の10％割引を受けられます（※購入する指定商品がCD・DVD、書籍などの場合、割引額は代金支払額の5％）。

株主様お買物優待カードの有効期間は1枚につき半年間であり、割引対象の利用限度額は一律300万円（税別）と定められています。

また、株主優待対象になると、「株主様ご優待クーポン券」の発行を受けられます。株主様ご優待クーポン券を利用すると、近鉄百貨店のレストラン、文化サロン、駐車場等の利用時に割引を受けられます。

2-7　丸井グループ（8252）

丸井グループは、商業店舗を構えて小売事業を行っているマルイやフィンテック事業者を傘下に置く企業です。

丸井グループの株主優待では、お買物券やWebクーポンを貰えます。お買物券はマルイの各店舗で利用できるもので、Webクーポンはマルイのネット通販で利用可能です。権利確定日時点で100株以上保有していると、年2回、お買物券とWebクーポンをそれぞれ所有株式数に応じて1,000～5,000円分貰えます。

さらに、毎年3月末に100株以上を保有している場合、エポスカードを持っている株主を対象として、年1回、1ポイント1相当のエポスポイントを所有株式数に応じて貰うことができます。

2-8　イオン（8267）

イオンは、総合スーパー事業、スーパーマーケット事業、ディスカウントストア事業などを手がける企業で、株主優待の対象になると優待カードの発行や割引特典・キャッシュバック特典などを受けられます。

イオンの株主優待を受けるには、2月末および8月末時点の権利確定日に100株以上保有していることが条件であり、イオングループの各店舗で買い物をする際、優待カードを利用すると、所有株式数に応じて半年間のお買物代金合計額に3～7％を乗じた額をキャッシュバックして貰えます。

さらに、毎月20日・30日の「お客さま感謝デー」にイオングループの各店舗で優待対象の支払い方法によって買い物をした場合、代金が5％割引になります。

2-9　ヤオコー（8279）

ヤオコーは、埼玉県を中心に事業を展開するスーパーマーケットの運営企業で、株主優待の対象になると所有株式数に応じて「お買物優待券」またはミネラルウォーターをもらえます。

お買物優待券は、ヤオコーの各店舗にて、商品購入代金1,000円以上につき、1,000円ごとに1枚（100円分）利用できます。

2-10　ベルク（9974）

ベルクは、埼玉県鶴ヶ島市に本社を置く食品スーパーマーケット運営企業で、2006年からイオンと業務資本提携をして事業を展開しています。

毎年2月末日時点で100株以上保有している場合に株主優待の対象となり、ベルクの商品券、JCBギフトカード、魚沼産のコシヒカリ米のうち1つを貰うことができます。

3　株主優待を使用する際の注意点

株主優待で貰える商品券や買物券には有効期限が設定されていることもあるので、期限を過ぎる前に使用する必要があります。例えば、丸井グループの株主優待品であるお買物券の有効期限は2021年9月30日までとなっているため、それまでに使用しなければなりません。

また、株主優待を設けている銘柄の多くは、優待を受けるために必要な所有株式数を定めています。必要な所有株式数に満たない場合、その企業の株主優待を受けられないため、優待条件についてしっかりと確認しておくことが大切です。

まとめ

スーパー・百貨店関連企業の株主優待では、商品購入時に5～10％程度の代金支払額の割引を受けられるケースが多いほか、商品券、お米、ミネラルウォーターなど会社独自の優待品を貰える場合もあります。

ただし、銘柄によって権利確定日、株主優待の有効期限、所有株式数などの条件は異なります。事前に確認した上で銘柄を購入しないと、優待対象から外れる可能性もあるので、留意しておきましょう。

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