信用取引手数料が安い証券会社は?4社の手数料と金利を比較

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信用取引は、証券会社から現金や株式を借りて行う投資です。手元資金以上の取引ができるため、大きな利益を狙える一方、取引コストとして金利や貸株料など現物取引にはない手数料が発生するため、コストの安い証券会社を選ぶことが大切になります。

この記事では、信用取引手数料の安い証券会社を詳しくご紹介します。証券会社選びで悩んでいる方、新たに信用取引を始めてみたい方は、参考にしてみてください。

※本記事は、2022年5月29日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. 信用取引の特徴
  2. 信用取引の手数料
  3. 信用取引手数料が安い証券会社4社
    3-1.SBIネオトレード証券
    3-2.SMBC日興証券
    3-3.LINE証券
    3-4.STREAM
  4. まとめ

1 信用取引の特徴

信用取引は、一定以上の担保を預けることで、証券会社から現金などを借りて投資することができる取引方法です。現物取引の投資可能額は自己資金のみですが、信用取引では自己資金の最大3.3倍まで取引することができます。

また、空売りを行えるのも信用取引の特徴です。空売りとは、証券会社に株式を借りて、先に高い価格で株を売却し、安い価格で株を買い戻すことで、その差額利益を得る投資方法です。空売りは、株価下落時でも利益を上げることが可能なほか、現物株の買い持ちポジションに対するリスクヘッジとして活用することもできます。

なお、信用取引には注意点もあります。信用取引の種類は、「制度信用取引」「一般信用取引」の2つがあり、制度信用取引の場合、6カ月後の応答日を期日として、反対売買をする必要があります。他方、一般信用取引の場合、返済期限なく借りることができるものの、金利コストが発生します。

また、預け入れている保証金が基準以下になると、追加で保証金を差し入れる必要があり、これに応じることができない場合、証券会社によっては強制決済されることもあります。

2 信用取引の手数料

信用取引では、取引手数料のほかに「金利」「貸株料」などのコストが発生します。取引手数料は、信用取引の売りや買いで発生する費用のことであり、基本的に取引金額が増えると手数料も上がる仕組みです。取引手数料は証券会社によって異なり、無料の場合もあります。

次に、信用取引の金利とは「信用買い」で発生する費用であり、貸株料とは「信用売り」で発生する費用です。信用買いの場合、現金を証券会社から借りることになるので、金利が発生します。金利は証券会社によって異なりますが、通常、制度信用取引2.8%前後、一般信用取引3.5%前後となっています。

一方、信用売りの場合、空売りするための株を証券会社から借りることになるので、株を借りる際の貸株料が発生します。貸株料も証券会社によって異なり、通常、制度信用取引1.1%前後、一般信用取引1.5%前後となります。

このほか、信用売りが活発に行われ、証券会社の保有する株が不足すると、売り方が支払う「逆日歩」が発生する可能性もあります。投資家に貸し出す株が不足した際、証券会社は機関投資家から株を借り、株の不足分を補います。要するに、逆日歩は投資家の信用売りに応えるため、機関投資家から株を借りる際の品貸料となります。

逆日歩は、株不足を招いている売り方が負担することになり、その費用は入札額によって異なります。一方、制度信用取引で逆日歩が発生している銘柄を信用買いしている投資家は、逆日歩を受け取ることが可能です。

3 信用取引手数料が安い証券会社4社

株式市場に対する個人投資家の参入が増加しているため、証券会社間で取引手数料の引き下げ競争が激化しており、信用取引の取引手数料を完全無料にする証券会社も増えています。以下では、信用取引手数料(1約定制プラン)の安い証券会社をご紹介します。

3-1 SBIネオトレード証券

SBIネオトレード証券(旧ライブスター証券)は、SBIホールディングス傘下のネット証券です。SBIネオトレード証券は、取引手数料が他のネット証券の中でもトップクラスの安さとなっており、2019年12月から信用取引手数料も完全無料となっています。

SBIネオトレード証券の信用取引の基本情報は、以下の通りです。

1約定制プランの取引手数料 金利 貸株料
10万円 20万円 30万円 50万円 制度信用取引 一般信用取引 1.10%(制度)
無料 2.30% 0% 2.75%

※信用取引の金利は、市場金利の動向等によって変わる場合があります。
※信用取引を行う場合、金利や貸株料のほか、管理料等、その他諸経費が必要になります。

SBIネオトレード証券の信用取引では、取引手数料0円なので、頻繁にトレードを行う投資家の取引コストを軽減できるほか、信用取引の金利も業界最低水準となっています。そのため、長期の取引を行う場合にも適した証券会社となっています。

また、SBIネオトレード証券では、PCトレードツール「NEOTRADE R」やスマホアプリ取引ツール「NEOTRADE S」を活用できるので、板注文やチャート発注、取引に欠かせない情報機能を利用可能など、取引環境も充実しています。

さらに、実施中の「信用金利優遇プログラム」を利用すると、買方金利2.30%が1.19%の優遇金利で取引を行えます(2022年5月29日時点)。

3-2 SMBC日興証券

SMBC日興証券は、大手3大証券の一つとして知られており、老舗として豊富な業務経験を有しています。SMBC日興証券では、総合証券ならではの対面取引とオンライン取引の2つのコースを選択することができます。

SMBC日興証券の信用取引の基本情報は、以下の通りです。

1約定制プランの取引手数料 金利 貸株料
10万円 20万円 30万円 50万円 制度信用取引 一般信用取引 5%(制度)
1.40%(一般)
無料 2.50% 0% 3.00% 0%

※上記の取引手数料は「ダイレクトコース」を選択した場合です。

SMBC日興証券の信用取引では、オンライン取引の「ダイレクトコース」を選択する場合、取引手数料が約定代金・回数にかかわらず無料です。また、対面取引の「総合コース」では、支店での取引と比較して、取引手数料が65%割引となっているほか、充実した対面サポートを受けられます。

SMBC日興証券の一般信用売り建て銘柄数は、約2,000銘柄と豊富なので、取引の選択肢が広がるほか、高い機能性を持つ取引ツール「パワートレーダー」を活用することができます。

パワートレーダーは、パワートレーダー内でスピーディーな注文が可能になるほか、複数銘柄を同時に監視することができます。その他にも、チャート機能や信用取引に欠かせない投資情報、株価等の通知機能を利用できます。

3-3 LINE証券

LINE証券は、チャットアプリ「LINE」からアクセスできるスマホ証券です。LINE証券では、スマホで簡単に投資できるように、シンプルな設計となっており、感覚的な操作が可能なので、若年層を中心に利用されている証券会社です。

LINE証券の信用取引の基本情報は、以下の通りです。

1約定制プランの取引手数料 金利 貸株料
10万円 20万円 30万円 50万円 制度信用取引 一般信用取引 1.15%(制度)
無料 2.80% 0.00%

LINE証券の信用取引では、約定代金に関わらず取引手数料が無料なほか、信用新規注文や信用返済注文も0円となっています。また、金利も業界最低水準なので、低コストで信用取引を行えます。そのほか、買い物などで貯まった「LINEポイント」を保証金として利用できる点もLINE証券の大きなメリットです。

LINE証券の情報機能では、LINE証券独自のニュースや業績情報を観覧することができるほか、決算速報の「決算ビジュアルレポート」や「アナリスト評価」などは、LINEで通知されるため、投資判断に役立つ貴重な情報を逃さず把握できます。

LINE証券は、チャットアプリからスタートしたこともあり、投資初心者でも直感的に操作しやすいため、他の取引ツールと異なり数回のタップで発注できるなど、スマホで手軽に信用取引したい方に適しています。

3-4 STREAM

「STREAM」とは、フィンテック事業を展開する「Finatextホールディングス」の子会社「スマートプラス」が運営するスマホ特化型の証券会社です。STREAMには、STREAMの口座開設者だけが参加できる専用SNSがあり、投資家同士で情報交換できるのも特徴です。

「STREAM」の信用取引の基本情報は、以下の通りです。

1約定制プランの取引手数料 金利 貸株料
10万円 20万円 30万円 50万円 制度信用取引 一般信用取引 1.15%(制度)
無料 3.49% 0.00% 3.44%

STREAMは、取引金額や取引回数に関係なく、現物取引および信用取引の取引手数料が無料なので、頻繁に取引を行う方にも向いています。また、STREAMユーザーは専用SNSを活用できるほか、SNSのコミュニティに貢献するとポイントを得ることができます。

STREAMでポイントを貯めると、制度信用取引の金利が最高1.89%、一般信用取引の金利が1.84%となる金利優遇を受けられます。

まとめ

信用取引手数料無料の証券会社が増える中、金利や貸株料、信用取引を行う上で必要になる機能やサービス等は証券会社によって大きく異なるため、投資目的や取引スタイルに合ったサービスを選ぶことが重要です。

また、信用取引は、レバレッジにより大きな取引ができる反面、リスクも大きくなるので、保証金を多めに入れるなどの対策を行った上で始めることも大切です。

信用取引手数料が安い証券会社に興味がある方は、各証券会社の取引手数料・金利等を比較した上で検討してみてください。

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