2022年7月の高配当銘柄10選、利回りや株主優待、株価推移を比較

※ このページには広告・PRが含まれています

高配当銘柄は、配当金と売却益の両方を狙えるほか、銘柄によっては株主優待も受け取れるので、注目している方もいるのではないでしょうか。しかし、利回りの高い銘柄には、減配や無配などのリスクもあるため、投資指標を参考に企業業績などをチェックすることも大切です。

この記事では、2022年7月の高配当銘柄および高配当銘柄を選ぶポイントをご紹介します。具体的な利回りや株価推移についても解説しているので、高配当銘柄の購入を検討している方は、参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
※また、本記事は2022年6月29日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. 高配当銘柄とは
  2. 2022年7月の高配当銘柄10選
    2-1.タカショー(7590)
    2-2.積水ハウス(1928)
    2-3.丹青社(9743)
    2-4.シーイーシー(9692)
    2-5.ティーライフ(3172)
    2-6.OSGコーポレーション(6757)
    2-7.コーセーアールイー(3246)
    2-8.アルトナー(2163)
    2-9.イムラ封筒(3955)
    2-10.アイモバイル(6535)
  3. 高配当銘柄を選ぶポイントは?
    3-1.配当利回りが高すぎない
    3-2.配当性向が高すぎない
    3-3.業績が伸びている
    3-4.財務状況が健全
  4. まとめ

1 高配当銘柄とは

高配当銘柄とは、配当利回りが高い銘柄を指します。配当は、企業が株主に対して行う株主還元の1つであり、支払われる配当金が株価に対して多いほど配当利回りは高くなります。最近は、海運や建設、金融のような業種で高配当の銘柄が多く揃う傾向があり、高配当銘柄を保有することで、高い配当収入を期待できるようになります。

そのため、株価の下落局面でも投げ売りが出にくく、株価が下がっている間は配当金を受け取りながら、株価が回復するまで待つという戦略を取れるのも特徴です。

配当利回りの計算は、1株当たりの年間配当金÷1株当たりの価格×100によって算出されます。例えば、1株当たりの価格が1,000円、年間配当金が50円の場合、配当利回りは5.0%となります。

高配当銘柄の利回りは何%以上という明確な基準はありませんが、プライム市場全銘柄の平均配当利回りが2.31%(2022年6月29日時点、参照:日本経済新聞「国内の株式指標・東証(30日)」)なので、以下ではこの数値以上の銘柄をご紹介します。

2 2022年7月の高配当銘柄10選

2022年7月に権利付最終日を迎える銘柄のうち、高配当銘柄は以下の通りです(※最低投資金額等の数値は2022年6月28日終値の数値を参考にしています)。

2-1 タカショー(7590)

3.04%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
75,600円 23.00円 2022/07/15

タカショーは、ガーデニング用品の販売で国内シェアトップの企業です。家庭用とプロ用で展開しており、米欧で販路を拡大しています。最低投資金額75,600円に対して、配当利回りは3.04%の高配当となっています。

また、株主優待では7月に株主限定の特別販売カタログを貰えます。直近の株価推移は、2021年8月に1,180円の年初来高値を付けた後、株価の下落が続いていましたが、2022年3月に590円の安値を付けてから反発し、現在は上昇トレンドに転換してから750円付近にあります。

2-2 積水ハウス(1928)

3.96%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
237,150円 94.00円 2022/07/27

積水ハウスは、プレハブ住宅で最大手の会社であり、ほかにも賃貸やマンション、都市開発など幅広く事業を展開しています。最低投資金額は237,150円であり、会社予想の配当利回りは3.96%と高い水準にあります。

株主優待制度も設けられており、1,000株以上保有すると魚沼産のコシヒカリ5kgを貰えます。直近の株価は、2,100円〜2,500円のレンジを上下に推移しています。

2-3 丹青社(9743)

3.68%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
81,500円 30.00円 2022/07/27

丹青社は、商業施設や博物館向けに展示ディスプレーの企画や施工を行う企業です。イベントの内装を手がけており、現在は医療施設に力を入れています。

最低投資金額は81,500円からであり、会社予想の配当利回りは3.68%と高配当の水準です。株価は、2022年3月に655円の安値を付けたあと、上昇トレンドに転じ、直近は800円を超えたところで推移しています。なお、株主優待はありません。

2-4 シーイーシー(9692)

3.53%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
113,400円 40.00円 2022/07/27

シーイーシーは、独立系ソフト開発の会社です。組み込み系のソフト開発にも強みを持ち、労働生産性や業務改革においてICTを活用することで、顧客に貢献しています。

最低投資金額は113,400円であり、会社予想の配当利回りは3.53%と高水準です。株価は、2018年10月に付けた高値2,835円から下落が続いており、直近は1,000円付近で推移しています。なお、株主優待制度は用意されていません。

2-5 ティーライフ(3172)

3.63%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
143,400円 52.00円 2022/07/27

ティーライフは、自社企画の健康茶や健康食品、化粧品などをネットやカタログにて販売する会社です。時価総額は100億円未満の小型株となっています。

最低投資金額は143,400円であり、配当利回りは3.63%、1株配当は52.00円と高配当の水準です。株主優待は保有株数に応じて、自社商品の買い物に利用できる1,000円〜3,000円の商品券を受け取れます。株価は、2020年3月に安値713円を付けてから上昇に転じたことで、1,500円前後で推移しています。

2-6 OSGコーポレーション(6757)

4.57%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
87,500円 40.00円 2022/07/27

OSGコーポレーションは、家庭用浄水器や整水器の製造および販売をしている会社です。また、高級食パンの専門店を展開するなど幅広い事業を行っています。

最低投資金額は87,500円からであり、配当利回りは4.57%と高い水準にあります。株価は2020年9月に付けた高値2,600円から右肩下がりを続けており、800円台で推移しています。なお、株主優待はありません。

2-7 コーセーアールイー(3246)

4.62%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
65,000円 30.00円 2022/07/27

コーセーアールイーは、福岡市を地盤にマンションの開発や分譲を手がける不動産会社です。投資用のワンルームマンションも手がけており、時価総額は70億円前後と100億円未満の小型株となっています。

最低投資金額は65,000円であり、配当利回りは4.62%と高水準です。また、株主優待制度では、保有継続期間1年以上の方を対象に、保有株数に応じてクオカードが進呈されます。直近の株価は600円前後で推移しており、過去2年間、下値が底堅い展開となっています。

2-8 アルトナー(2163)

4.39%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
86,600円 38.00円 2022/07/27

アルトナーは、機械設計やソフト開発などを主力として、技術者派遣を行っている企業です。時価総額は100億円未満と事業規模は小さく、最低投資金額は86,600円、配当利回りは4.39%と比較的高い水準で配当利回りを維持しています。

直近の株価は800円〜900円のレンジを推移しています。なお、株主優待はありません。

2-9 イムラ封筒(3955)

3.72%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
80,700円 30.00円 2022/07/27

イムラ封筒は、国内シェア2割強を占める封筒大手であり、窓封筒や請求書封筒に強みを持つ会社です。国政選挙が行われるときによく利用される銘柄であり、封筒のほかにはダイレクトメーリング事業なども展開しています。

最低投資金額は80,700円からで、配当利回りは3.72%と高配当の水準にあります。直近の株価は700円〜900円のレンジで推移しています。なお、株主優待制度は設けられていません。

2-10 アイモバイル(6535)

2.31%
最低投資金額 配当利回り 予想1株配当 株主優待 権利付最終日
151,400円 35.00円 2022/07/27

アイモバイルは、国内最大規模のアドネットワークを展開している会社です。インターネットの広告サービスやふるさと納税の事業も展開しており、広告やマーケティングに強みを持ちます。

最低投資金額は151,400円からであり、配当利回りは2.31%です。直近の株価は2021年6月に1,956円の高値を付けてから、1,000円近くまで下落しましたが、再び上昇に転じて1,500円付近で推移しています。なお、株主優待制度は設けられていません。

3 高配当銘柄を選ぶポイントは?

高配当銘柄には、配当金が減る減配や、無配になるなどのリスクもあるため、以下のポイントを参考に絞り込むことが大切です。

3-1 配当利回りが高すぎない

高配当銘柄は配当利回りの高い銘柄を指す一方、配当利回りが高すぎる場合には注意も必要です。中には記念配当の上乗せなど、一時的な要因で配当利回りが上昇している可能性があるほか、業績の変動が大きい銘柄では、直近の配当金がたまたま高額だったケースもあります。

また、一時的な配当金の上乗せに加えて株価が値下がりしたことで、配当利回りが大きく上がっている場合もあります。株価下落の原因には、経営上の理由など何らかの問題を抱えている可能性もあるので、注意が必要です。

高配当銘柄は、目先の配当利回りの高さだけで選ぶのではなく、過去の配当を確認した上で継続的に一定の配当を行っているか確認を行うことが大切です。

3-2 配当性向が高すぎない

配当性向とは、企業の税引後の当期純利益から配当金の支払いにどの程度向けたかを示す投資指標です。例えば、配当性向100%なら、当期純利益の全額を配当金の支払いに充てたことになります。

配当性向の計算は、1株当たり配当金額÷1株当たり利益×100(%)で求めることができ、配当性向が60%以下、財務基盤が大きくない企業であれば50%未満をひとつの目安として、高配当銘柄を選ぶと良いでしょう。

配当性向が低い場合、その分の利益を企業の内部に貯めていると考えられるため、今後の増配の余地があります。

一方、配当性向が高すぎる場合、企業が蓄えている余剰金を取り崩して配当金を支払っている可能性があるため、長期にわたって高い配当金を継続的に出すのは難しいと判断できます。1株当たりの配当金額が、1株当たり利益を上回る状態が続いている場合、慎重な検討が必要です。

3-3 業績が伸びている

高配当の銘柄選びでは、配当利回りだけではなく企業の業績を見ることも大切です。現在の配当利回りが高くても、業績が悪ければ減配や無配となる可能性があります。企業が、業績悪化に伴って減配を行うと、株価は値下がりするため、結果として配当金を上回る損失を出すことになります。

高配当銘柄の業績をチェックするポイントとしては、今期の増収増益に加えて、過去の業績についても利益が継続して出ているかを確認しましょう。

3-4 財務状況が健全

業績のチェックに加えて、財務状況の確認も行いましょう。高配当銘柄の財務状況が健全でない場合、現在の配当金が高額であっても、継続するかどうかは不明です。

企業の財務状況を確認する際に役立つ指標は、自己資本比率と負債比率です。自己資本比率は、総資産に占める純資産の割合を示し、純資産÷総資本(負債+純資産)×100で計算されます。自己資本比率の目安は20〜50%であり、50%を超えていれば財務状況は健全と判断できます。

一方、負債比率とは、自己資本に対して他人から借りた返済義務のあるお金がどれくらいあるのかを示し、負債÷自己資本×100で計算されます。

負債比率の目安は、業種などによって異なりますが、負債比率が100%を下回ると財務状況は中長期的に健全と判断できます。

このように高配当銘柄を選ぶときには、貸借対照表から自己資本比率と負債比率を計算した結果、目安となる数値に当てはまるかを判断してから具体的な銘柄を選ぶことが大切です。

まとめ

高配当銘柄を選ぶ際は、配当利回りだけでなく、過去の配当実績や企業の業績、財務状況までチェックすると、中長期的に高い配当収入を期待できるようになります。

配当利回りは、1株当たりの年間配当金が上がること以外に、株価が下がることでも上昇するため、過去の株価推移についても確認してから購入を決めることが大切です。

The following two tabs change content below.

HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チームは、株式投資に関する知識が豊富なメンバーが株式投資の基礎知識から投資のポイント、他の投資手法との客観的な比較などを初心者向けにわかりやすく解説しています。/未来がもっと楽しみになる金融・投資メディア「HEDGE GUIDE」