5期以上連続増配の日本株銘柄は?10社の株価や業績の推移・展望を比較【2022年1月】

株主還元に積極的な日本企業が増える中、長期的な資産形成を狙うため、連続増配銘柄に注目している方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、5期以上にわたり連続して増配を行う日本株10銘柄について、株価や業績動向などを詳しくご紹介します。配当金重視の方や、長期的な成長を見込める日本株に関心のある方は、参考にしてみてください。

※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・銘柄への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

※また、本記事は2022年1月26日時点の情報をもとに執筆されています。最新の情報については、ご自身でもよくお調べの上、ご利用ください。

目次

  1. 連続増配銘柄の特徴
  2. 5期以上連続増配の日本株10選
    2-1.花王
    2-2.ユニ・チャーム
    2-3.三菱HCキャピタル
    2-4.SPK
    2-5.トランコム
    2-6.パン・パシフィック・インターナショナル
    2-7.沖縄セルラー
    2-8.サンドラッグ
    2-9.ニトリ
    2-10.東京センチュリー
  3. 連続増配株の選び方
    3-1.配当性向を調べる
    3-2.増配率をチェックする
    3-3.業績の推移を確認する
  4. まとめ

1 連続増配銘柄の特徴

連続増配銘柄とは、配当金を継続的に増やしている企業を指します。配当金は、基本的に企業が得た利益から支払われるため、連続増配銘柄は業績も好調である場合が多くなります。連続して増配を行っていれば、長期的に業績を伸ばし続けていることを示すため、結果として優良経営体質の良好な企業への投資に繋がります。

また、不況に強いのも連続増配株の特徴です。連続増配年数が長いほど、様々な景気の変動を経験してつつもおり、さらに増配を維持したことになります。特に、連続増配年数が15年以上の銘柄は、リーマンショックのような大不況を経験しているにも関かかわらず、減配を行わなかったことを示します。

このような銘柄は、例えば、生活必需品や一般消費財などの景気に左右されにくい事業を展開していることから、需要の冷え込みが少なく、健全な財務体質を維持しているのも特徴です。

2 5期以上連続増配の日本株10選

5期以上にわたり連続増配を行っている日本株を確認していきましょう(※株価はいずれも1月25日時点の終値です)。

2-1 花王(4452)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
5,955円 31年 2.42% 144円

花王は、一般消費者向けに化粧品や洗剤などの販売を行う企業で、トイレタリー業界で国内首位です。連続増配年数は31年と日本株で最も長い連続増配期間を維持しています。年間配当額は増配を開始してから19.7倍に成長していることに加え、今期予想を達成することで、20倍に増加する見込みです。

直近の株価は、相場の下降トレンドが続いていることから下落しており、6,000円未満で推移しています。株価が続落している理由としては、上期のトイレタリーにおける特需の反動や原材料価格が上昇したことで、直近で発表した21年12月期の第3四半期営業利益の進捗率が62%にとどまったこと等が挙げられます。

今後の目標としては、高収益のグローバル消費財企業になることを掲げているため、売上高や営業利益率のさらなる改善によって、株主への還元がより強化されることが期待できます。

2-2 ユニ・チャーム(8113)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
4,836円 19年 0.74% 36円

ユニ・チャームは、生理用品や紙おむつで国内首位の衛生用品を製造・販売する企業です。連続増配年数は19年であり、2003年3月期に増配を開始してから年間配当額は14.5倍に成長しています。また、2021年12月期の年間配当額は36円を予想しており、予想配当が達成されることで、年間配当額は16.2倍に増加する見込みです。

株価は横ばいで、4,500円〜5,000円の株価レンジで推移しています。一方、業績は好調で、直近に発表した21年12月期の第3四半期累計決算は、前年同期比と比較し、売上高、営業利益ともに過去最高を更新しています。

2030年の中長期目標として売上高1.4兆円を設定しており、今後も売上が拡大していくことで、連続増配も続くことが予想されます。

2-3 三菱HCキャピタル(8593)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
594円 22年 4.38% 26円

三菱HCキャピタルは、21年4月に三菱UFJリースと日立キャピタルの統合によって誕生したリース会社です。事業セグメントは主に7つの部門からなり、カスタマービジネスから航空、ヘルスケアまで様々な事業を展開しています。

連続増配年数は22年で、増配を開始してから年間配当額は31.8倍に拡大しています。また、22年3月期の連続増配が達成されると、年間配当額は32倍に増加する見込みです。

直近の株価は横ばいで、600円前後で推移しています。一方、業績は好調で、22年3月期の第二四半期累計決算の売上高は前年同期比83.3%増と大幅な拡大基調にあります。

今後は、M&Aを加速させることおよび、経営統合による海上コンテナのリースや航空機リースが好調であることから、業績展望にも期待が持てます。

2-4 SPK(7466)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
1,300円 23年 3.08% 40円

SPKは、自動車補修部品や車検部品を取り扱う専門商社です。23年にわたり連続して増配を継続しており、増配を開始してから年間配当額は4.9倍に成長しています。毎年1円〜2円ずつ配当金を増額していますが、22年3月期の1株配当は3円増を見込んでいます。

直近の株価は1,300円〜1,400円のレンジで推移しており、横ばいの状況が続いています。一方、業績は好調で、22年3月期の第2四半期累計決算は前年同期比39.8%増に拡大し、通期の業績予想は過去最高を見込んでいます。

今後もモビリティビジネスのグローバル総合商社を目指していることから、成長を続けながらも売上高と営業利益のさらなる拡大を期待できます。

2-5 トランコム(9058)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
8,200円 20年 1.51% 124円

トランコムは、物流センターの一括受託や空車情報と貨物情報のマッチング業務などを行う企業です。連続配当年数は20年に及び、増配を開始してから年間配当額は11.5倍に成長しています。22年3月期予想は9円の増配予定であるため、連続増配を達成することで年間配当額は12倍に増加する見込みです。

直近の株価は横ばいで、8,000円〜9,000円のレンジで推移しています。一方、業績は堅調に推移しており、22年3月期における第2四半期累計決算は連結経常利益において前年同期比9.4%の増加となっています。また、22年3月期通期の業績予想では売上高、営業利益ともに過去最高を見込んでいます。

今後は、5か年を対象とした中期経営計画に沿って、日当たり車両運航手配件数を増やすことで、さらなる売上高の拡大を期待できます。

2-6 パン・パシフィック・インターナショナル(7532)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
1,537円 18年 1.07% 16.50円

パン・パシフィック・インターナショナルは、総合ディスカウントストアとして有名な「ドン・キホーテ」を運営する会社です。連続増配年数は18年で、2004年6月に増配を開始してから年間配当額は53.3倍に拡大しています。

直近の株価について、22年6月期の第1四半期の開示内容が良くなかったため、下落が続いており、1,600円を下回る水準で推移しています。また、第1四半期の進捗率が5年平均を下回って推移しているため、22年6月期通期の業績予想が達成できるかどうかにも注目したい銘柄です。

2-7 沖縄セルラー(9436)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
5,070円 19年 3.23% 164円

沖縄セルラーは、沖縄県で携帯シェア5割を超えるKDDI傘下の通信会社です。連続増配年数は19年と長く、2003年3月期に増配を開始してから年間配当額は36.8倍に増えています。なお、22年3月期の1株配当は164円と前期比2円の増配見込みです。

株価は堅調であり、5,000円を超える高値圏で推移しています。業績は好調であり、光回線や電力小売りの契約者が増えたことで、営業利益は高い水準にあります。21年秋頃より、量販店のイベントを再開したことで、携帯の契約者を増やしているため、好調な業績は維持される見通しです。

2-8 サンドラッグ(9989)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
2,923円 19年 2.39% 70円

サンドラッグは、首都圏を中心に全国展開している大手ドラッグストアです。西日本ではディスカウントストアを展開しており、ローコスト経営に強みを持ちます。連続増配年数は19年であり、年平均で5.2%の増配を行っています。

株価について、2020年12月1日に年初来高値を付けてから下落が続いており、直近は3,000円を下回る価格で推移しています。業績は思わしくなく、天候不順や感染症予防対策などによって進捗率も低調です。

今後は店舗の出店を強化することで、売上および営業利益は過去最高を見込んでいます。

2-9 ニトリ(9843)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
16,835円 17年 0.83% 140円

ニトリは、家具やインテリアの製造販売を行う小売チェーンの最大手です。連続増配年数は17年と長く、増配を開始してから年間配当額は39.6倍に成長しています。22年2月期では、1株あたり17円の増配を計画しており、配当利回りは0.6%増える見込みです。

株価は軟調な展開が続いており、直近は20,000円を割り込んで推移しています。一方、業績推移としては、島忠を買収したことで売上高と営業利益が加算されたことに加え、物流費を削減することで過去最高益を更新中です。

今後はPB商品の開発を加速させることで、店舗を増やすことを予定しており、さらなる増益を見込んでいます。

2-10 東京センチュリー(8439)

株価 連続増配年数 予想配当利回り 予想1株配当
5,590円 17年 2.56% 143円

東京センチュリーは、伊藤忠商事系の大手リース会社です。情報機器に強みを持っているほか、再生可能エネルギーや海外事業など事業投資を加速させています。連続増配年数は17年であり、2005年3月期に増配を開始してから、年間配当額は9.2倍まで増えています。

株価は横ばいを継続しており、6,000円前後で推移しています。また、22年3月期の第2四半期累計の連結経常利益は前年同期比28%の増益を発表しており、最高純益を更新中です。

今後はNTTとの事業連携を強化していく方針で、さらなる企業価値の向上を期待できます。

3 連続増配株の選び方

連続増配株は、以下のポイントを基準に選ぶことが大切です。

3-1 配当性向を調べる

企業は、株主還元の目安として得られた利益のうち、どれくらいの割合を配当金として還元するのかについて配当性向と呼ばれる数値で示しています。

配当性向は、「配当金支払総額÷当期純利益×100」または「1株あたり配当金÷1株あたり利益×100」で求めることができるので、例えば、今期の当期純利益が1,000万円で配当金支払総額が100万円の場合、配当性向は10%となります。配当性向が高いほど、利益から配当金に回される金額が増えることなります。

このため、連続増配株を選ぶ場合、配当性向が今後上がっていくかがポイントになります。日本株の配当性向の平均は30%〜40%なので、連続増配をすでに行いつつも、配当性向が0%〜30%と低い水準、もしくは業績成長が伴うのであれば、配当性向が50%までの銘柄を選ぶのがポイントです。

3-2 増配率をチェックする

増配率とは、前年の配当金と比較し、どれくらいの増配が行われたかを示す数値です。例えば、前年の1株あたり配当が100円で、今期の1株あたり配当が110円に増配されていた場合、増配率は、(110円−100円)/100円=10%となります。

増配率は高ければ高いほど、株主還元が十分に行われていることを示します。一方、極端に低い場合、増配を行っていたとしても、配当の増額はそこまで期待できません。

そのため、連続増配株を選ぶときは、増配率の高い銘柄を基準に判断することも大切です。

3-3 業績の推移を確認する

業績が悪化すると減配が行われ、連続増配が止まる可能性があるため、業績の推移についても確認する必要があります。業績推移を判断する際は、以下の財務指標等が参考になります。

  1. 売上高
  2. 営業利益
  3. 増収回数
  4. 増益回数
  5. 連続増配年数

このほか、企業自体の事業内容や市場が今後拡大していくなど、長期的な目線で市場を見ることも重要です。

4 まとめ

5期以上にわたり連続して増配する日本株に投資することで、長期的な資産形成を行いやすくなります。連続増配株を選ぶ際は、配当性向、増配率、業績の推移などをしっかりと確認し、今後の成長を見込める企業を判断することが大切です。

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