FXにおける移動平均線の種類と乖離率の利用法は?代表的な種類を紹介

FXにおいて、どのようなトレードをしたら良いか分からないという方も多いのではないでしょうか。今回は、テクニカル分析の基本中の基本の一つである、移動平均線の種類と乖離率を利用したトレード方法について解説します。

目次

  1. 移動平均線の基本事項は?
    1-1.単純移動平均線(SMA)
    1-2.加重移動平均線(WMA)
    1-3.指数平滑移動平均線(EMA)
  2. 移動平均線の基本的な売買サインは?
  3. 移動平均線と乖離率を使ったトレード方法は?
    3-1.2移動平均乖離率とは?
    3-2.移動平均乖離率をトレードに利用する方法は?
  4. 移動平均乖離率を表示して取引ができるFX会社は?
  5. まとめ

1.移動平均線の基本事項は?

まず移動平均線の基本を理解する為に移動平均線の種類や特徴、基本的な売買サインについて解説します。

移動平均線とは設定した期間の平均値を表す曲線で、一般的に期間の違う2本から3本の移動平均線を用いてテクニカル分析に用いられます。移動平均線は細かく分けると11種類ありますが、まずは主要な3種類の移動平均線の種類と特徴を紹介します。

代表的な移動平均線は以下の3種類です。

  1. 単純移動平均線(SMA)
  2. 加重移動平均線(WMA)
  3. 指数平滑移動平均線(EMA)

それぞれの移動平均線の計算方法と特徴について解説します。

1-1.単純移動平均線(SMA)

単純移動平均線はローソク足の一定期間を対象として平均値を算出しその数値を一つの線で表示しています。例えば5日間移動平均線というのは5日間の価格の算術平均を描いた線ということになります。

この単純移動平均線が最も基本的なもので、他の種類の移動平均線はここから派生していると考えてください。

基本的な移動平均線の日数は、下記の表のように利用されることが多いです。

期間 日数
日足 5日、25日、75日、100日、200日
週足 9週、13週、26週、52週
月足 6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月、60ヶ月

単純移動平均線の計算式は、下記のようになっています。

  • 単純移動平均(n)=(nの価格の合計)÷n日
    ※ n:対象期間

対象期間の価格を合計して、対象期間の数字で除算する単純なものです。

1-2.加重移動平均線(WMA)

加重移動平均線は直近の値動きに対して計算の比重を高める計算方法で単純移動平均線と比較すると直近の値動きに比重を置いた移動平均線です。直近の値動きに比重を置いている為、特徴として単純移動平均線に比べより反応が敏感になります。

そのためトレンドの出始めで早めに反応が出る一方で騙しも多くなりやすくなります。

加重移動平均線の計算式は、下記のようになっています。

  • 加重移動平均(n)=n×価格(0)+(n-1)×価格(1)・・・+価格(n-1)/1+2+・・・+n
    ※n:対象期間 価格(0):直近日の終値

このように過去の価格を減らしていくことで直近の価格を重視します。

1-3.指数平滑移動平均線(EMA)

指数平滑移動平均線は加重平均と同様に直近の値動きに比重を置いて計算します。単純移動平均線と比較して指数平滑移動平均線は累積加重平均線であるため直近の値動きに敏感に反応します。

指数平滑移動平均線の計算式は、下記のようになっています。

期間 日数
初日の計算 単純移動平均の値を採用
2日目以降の計算 EMA(n)=EMA(n-1)+α×{レート(0)-EMA(n-1)}

筆者は指数平滑移動平均線を愛用しており、最も正確にチャートが止まる位置がわかりやすいと感じています。

移動平均線の基本的な売買サインは?

移動平均線を利用した基本的な売買サインで最も一般的なものはゴールデンクロスとデッドクロスというトレンドの転換を把握するためのサインです。

ゴールデンクロスとデッドクロスの売買サインをシンプルに解説します。

ゴールデンクロス 短期線が長期線を下から上に抜けるとトレンド上昇のサイン
デッドクロス 短期線が長期線を上から下に抜けるとトレンド下降のサイン

基本的な売買手法は、ゴールデンクロス・デッドクロスが出現した後に短期戦が向かう方向にエントリーします。他にもグランビルの法則という移動平均線とローソク足(価格)の位置関係から売買サインを得る手法もあります。

3.移動平均線と乖離率を使ったトレード方法は?

ゴールデンクロスとデッドクロスはベーシックな売買サインですが、発生頻度が多くないというデメリットがあります。

ゴールデンクロス・デットクロスが形成されるより先にトレードが可能な移動平均線と乖離率を使ったトレード手法について解説します。

3-1.移動平均乖離率とは

移動平均乖離率とは現在のレートが移動平均線からどれだけ離れているか(乖離しているか)を割合で示した数値です。

現在の価格が移動平均線と同じであれば乖離率は0%となり、移動平均線よりも上であれば上方乖離で乖離率はプラス、下であれば下方乖離で乖離率はマイナスとなります。

移動平均乖離率の計算方法は下記のようになっています。

  • 乖離率=(当日の終値-移動平均値)÷ 移動平均値 × 100

なぜ移動平均乖離率が重要になるかと言うと、相場はどれだけ大きく上下に振れていても平均に集約されると言う特性があるからです。移動平均線とローソク足が永遠に乖離しているチャートはありません。

3-2.移動平均乖離率をトレードに利用する方法は?

移動平均乖離率をトレードに利用する方法について解説をします。

ゴールデンクロスとデッドクロスはトレンド転換のサインとして、その後順張りのトレードをする手法ですが、移動平均乖離率を使ったトレードは相場の天井や底を判断し、そこから逆張りをするトレード手法になります。

価格が移動平均線から大きく上方乖離して乖離率がプラスになった時は売りサイン逆に移動平均線から大きく下方乖離して乖離率がマイナスになった時は買いのサインとするのが移動平均乖離率を使ったトレード手法です。

また、この移動平均乖離率はエントリーの逆に考えることで決済の目安としても使うこともできます。

株式取引などでは一般的には5%以上乖離すると買われすぎ売られすぎと判断しそこから逆張りすることが多いですが、FXの場合はそこまでの大きな動きにはなることは少ないため、トレード対象のチャートの過去の平均乖離率を検証して、どの程度の乖離率で推移しているかの測定することが大切です。

注意点としては算出する期間を長くすればするほど信頼性は高くなりますが決済までの時間もかかるという点です。また、マイナスのスワップポイントが発生するポジションは特にその点に注意してください。
ユーロドルの日足のチャートに20日間の移動平均乖離率を表示
上の図はユーロドルの日足のチャートに20日間の移動平均乖離率を表示したものですが、レジスタンスライン・サポートラインの考え方でポイントとなる価格を抽出します。

この例であれば上方乖離は最大4.17%、次に3.05%、1.93%がポイントとなっています。下方乖離は最大-3.3%で次に-1.55%がポイントとなっています。

このようなデータを基にトレード戦略を組み立てるとすると、上方乖離の売りエントリーは、1.93%以上乖離した場合にエントリーし、利確は乖離率0%の価格、損切は4.5%とし、4.5%迄まで上昇した際の予想価格からエントリー価格を減算して、ロット数を決める事ができます。

下方乖離の買いエントリーも同様に、-1.55%以上乖離した場合にエントリーし、利確は乖離率0%の価格、損切は-3.5%とし、-3.5%迄まで下落した際の予想価格からエントリー価格を減算して、ロット数を決める事ができます。

また、最も大きく狙うのであれば利確を反対側のエントリー条件の価格に置く事もできます。

ただし、移動平均線からの乖離率は移動平均線の価格が変動する為、レンジ相場が続いた後などは、平均が下降しエントリー時の価格と開きが縮まる事もあるという点を忘れないでください。

4.移動平均乖離率を表示して取引ができるFX会社は?

トレイダーズ証券「みんなのFX」
みんなのFXでは移動平均乖離率表示ができます。 また、国内FX会社は移動平均乖離率を簡単に表示できるチャートを提供してくれる会社が多いです。

口座をお持ちでない場合も、実際のツールを使ってこの機会に移動平均乖離率の研究をしてみてはいかがでしょうか。

5.まとめ

移動平均線を用いたテクニカル分析は、ツールを使うことで手間をかけずに利用することができます。まずはゴールデンクロス・デッドクロスを用いた順張りのトレードから始めて、次に乖離率を使ったトレード、そして最後にグランビルの法則を利用してみてはいかがでしょうか

移動平均線を使う手法をベースに他のインジケーターを組み合わせていくと、本格的なトレード手法が確立できるため、気になっている方は参考にしてみてください。

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HEDGE GUIDE 編集部 不動産投資チーム

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