“Code is Law”を遵守する「イーサリアムクラシック」
イーサリアムクラシックは、イーサリアムを利用したDApps「THE DAO」でのハッキング被害に対応したイーサリアム財団に反対して誕生したブロックチェーンで、イーサリアムが拡張性や民主性を重視しているのに対して、本来有していたイーサリアムブロックチェーンの概念を維持・運営していくことを目的としたものです。イーサリアムと同様のスマートコントラクト機能を有している一方で、耐ハッキング性を高めるために拡張性を制限しているなど、イーサリアムとの対抗路線が特徴的です。
イーサリアムクラシックの概要
基本情報 | 仮想通貨名 | イーサリアムクラシック(Ethereum Classic) |
ティッカーシンボル | ETC | |
発行開始年月 | 2015年7月30日 | |
主な利用用途 | 送金 / 決済 / スマートコントラクト | |
発行状況 | 発行主体 | プログラムによる自動発行 |
発行方法 | 初期発行分、分散型台帳データ管理に必要となる計算および価値記録を行う記録者への対価として発行 | |
上限発行量 | 未定 | |
発行可能数の変更 | 不可 | |
発行予定・発行条件 | 14.4秒につき1ブロックを生成し、1ブロックあたり5.21745ETCを発行 | |
価値移転記録 | コンセンサスアルゴリズム | Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク) |
投資のリスク | 価値移転ネットワークの脆弱性 | 多数の記録者が結託し、既存の記録者が有する処理能力よりも高い能力で記録台帳を改ざんすることで、発行プログラムを改変することができる。 |
保有情報暗号化技術の脆弱性 | 第三者に秘密鍵を知られた場合には、利用者になりすまして送付指示を行うことができる。 | |
発行者の破たんによる価値喪失の可能性 | なし | |
価値移転記録者の破たんによる価値喪失 | − | |
移転の記録が遅延する可能性 | − | |
プログラムの不具合によるリスクなど | ブロックチェーン上にデプロイされたコントラクトコードに脆弱性があった場合に不正に資産が盗み取られるリスクがある。 | |
過去発生したプログラムの不具合の発生状況 | イーサリアム上のアプリケーション「The DAO」のプログラム(スマートコントラクト)の脆弱性を攻撃されて、集まったファンド資金3分の1以上を盗み取られた事例がある。この事件を機にイーサリアムクラシックが誕生。 | |
価格に影響を与えた事件の履歴 | – |
※2020年2月時点の情報となります。
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イーサリアムクラシックの5つの特徴
- イーサリアムのオリジナルブロックチェーンを引き継ぐ
- 安全性を維持するために拡張性を制限
- イーサリアムが達成できなかった本来の非中央集権を目指す
- コンセンサスアルゴリズムはPoWを維持する
- ホワイトリストに登録されている
イーサリアムのオリジナルブロックチェーンを引き継ぐ
イーサリアムクラシックはイーサリアムと同様、スマートコントラクト機能をもつ非中央集権のプラットフォームです。イーサリアムの派生プロジェクトとして誕生した、仮想通貨でベンチャー企業に投資を行うDApps「THE DAO」で起きたハッキング事件でのイーサリアム財団の中央集権的な介入を機に誕生したイーサリアムクラシックは、イーサリアムのオリジナルブロックチェーンに連なるブロックチェーンで、中央集権的な変更のない本来のイーサリアムであることを目指した仮想通貨です。
安全性を維持するために拡張性を制限
イーサリアムクラシックはTHE DAOを機に誕生したという経緯から、ハードフォークをするとしてもプロトコルレベルでの脆弱性やバグが見つかった時、もしくは機能的なアップグレードを行う必要がある時のみに限ると強く主張しており、耐ハッキング性を向上させるためにイーサリアムよりも拡張性を制限していることが特徴です。
イーサリアムが達成できなかった本来の非中央集権を目指す
イーサリアムクラシックでは分散型のガバナンスを継続することをビジョンとして掲げており、中央集権的なリーダーシップをもって開発を進める姿勢への対抗路線をウェブサイト内でも強く主張しています。特にイーサリアム本来の「ブロックチェーンを今後開発することはない」と繰り返し主張するイーサリアム財団や開発者に対して強く反対する姿勢を表していることが特徴的です。
コンセンサスアルゴリズムはPoWを維持する
イーサリアムではコンセンサスアルゴリズムにPoSの導入を予定する一方で、イーサリアムクラシックではより良いアルゴリズムが見つからない限りはPoWを維持していくとしています。PoWはビットコインなど様々なブロックチェーンで利用されているコンセンサスアルゴリズムで、仮想通貨の概念である”Code is Law”という考えを遵守していることが特徴です。
イーサリアムクラシックの購入方法
イーサリアムクラシックが購入できるおすすめの仮想通貨取引所は以下をご覧ください。
マネックスグループ傘下の企業が運営「Coincheck」
「Coincheck」は、マネックスグループ株式会社の子会社であるコインチェック株式会社が運営する仮想通貨取引所です。Coincheckは、国内でも最多の仮想通貨を取り扱っており、NEM(XEM)やモナコイン、Lisk、Factomなど他取引所では取り扱いが少ない仮想通貨を購入することができます。また、販売所での取引やチャット、レンディングサービスなどをスマホアプリで利用できることも特徴です。Coincheckが提供するレンディングサービスは、国内で唯一アルトコインの貸出が可能なため、アルトコインを長期で保有する投資家であれば必見の取引所のひとつです。
金融系サービスを手掛けてきたDMMグループが運営する「DMM Bitcoin」
「DMM Bitcoin」は、株式会社DMM.comのグループ会社である株式会社DMM Bitcoinが運営する仮想通貨取引所です。DMM.comはグループ会社で10年近く金融サービスを提供した実績もあるため、DMM Bitcoinにおいてもグループ会社の金融ノウハウを活かした運営が行われていることが特徴です。また、DMM Bitcoinは国内取引所の中でもアルトコイン証拠金取引の対応通貨が多く、他社とは一線を画したサービスが提供されています。不明点や疑問点についても、問い合わせフォームの対応のほか、LINEでの対応も行っているので初心者でも安心して利用できる仮想通貨取引所です。
日・米・ヨーロッパの3地域でサービスを提供する「bitFlyer」
「bitFlyer」は株式会社bitFlyerが運営する仮想通貨取引所です。bitFlyerは、国内の主要メガバンクやベンチャーキャピタルから出資を受けており、現在では仮想通貨交換業を行うにあたってライセンスが取得となる米国、ヨーロッパでもサービス展開をしています。仮想通貨取引においては、現物取引以外に証拠金取引や先物取引といったサービスを提供しており、ハッキング被害に対して最大500万円の補償を受けることができることも特徴です。また、bitFlyerでは自社のオリジナルブロックチェーン「miyabi」の提供も行っており、ブロックチェーン企業として知られている企業です。
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