ビットコインとイーサリアムの「良い所取り」仮想通貨
Qtum(クアンタム)は、2016年12月に誕生したオープンソースブロックチェーンによる仮想通貨です。代表的なブロックチェーンであるビットコインとイーサリアム双方の長所を盛り込んでおり、またそれぞれが有する課題も解決しています。ビットコインの高いシステム安定性と、ブロックチェーンの事業利用に欠かせないイーサリアムのスマートコントラクト機能を兼ね備えた設計で人気を集めています。
クアンタムの概要
基本情報 | 仮想通貨名 | クアンタム(Qtum) |
ティッカーシンボル | QTUM | |
発行開始年月 | 2016年12月 | |
主な利用用途 | 送金 / 決済 / スマートコントラクト | |
発行状況 | 発行主体 | – (運営主体はQTUM CHAIN FOUNDATION) |
発行方法 | プログラムにより自動発行 | |
上限発行量 | なし | |
発行可能数の変更 | 不可 | |
発行予定・発行条件 | 1億QTUM発行済み、以後毎年1%追加発行 | |
価値移転記録 | コンセンサスアルゴリズム | Oroof of Stake(PoS) |
投資のリスク | 価値移転ネットワークの脆弱性 | 多数の記録者が結託し、既存の記録者が有する処理能力よりも高い能力で記録台帳を改ざんすることで、発行プログラムを改変することができる。 |
保有情報暗号化技術の脆弱性 | 第三者に秘密鍵を知られた場合には、利用者になりすまして送付指示を行うことができる。 | |
発行者の破たんによる価値喪失の可能性 | なし | |
価値移転記録者の破たんによる価値喪失 | − | |
移転の記録が遅延する可能性 | – | |
プログラムの不具合によるリスクなど | ブロックチェーン上にデプロイされたコントラクトコードに脆弱性があった場合に不正に資産が盗み取られるリスクがある。 | |
過去発生したプログラムの不具合の発生状況 | – | |
価格に影響を与えた事件の履歴 | – |
※2020年3月時点の情報となります。
クアンタムに関する最新ニュース
クアンタムの5つの特徴
- ビットコインの安定性とスマートコントラクトを両立
- ライトウォレット採用によりウォレットの動作が軽快
- ノード数が多くネットワークの分散性が比較的高い
- GoogleやAmazonとのパートナーシップも締結している
ビットコインの安定性とスマートコントラクトを両立
クアンタムはビットコインとイーサリアムそれぞれの長所となる機能を採用しつつ、それぞれの課題にも対処している仮想通貨です。具体的には、ビットコインの「UTXO」という残高表示方式を採用することで、イーサリアムと比較してウォレットごとのセキュリティを向上しつつ、「AAL」という独自機能の搭載により、イーサリアムと互換性を持たせたスマートコントラクト機能の実現を図っています。
ライトウォレット採用によりウォレットの動作が軽快
また、上記の仕組みにより、クアンタムの公式ウォレットは「ライトウォレット」形式で提供されています。ライトウォレットとは、自身が必要な分だけのブロックチェーンデータだけをダウンロードするだけで足りるウォレットのことで、全てのデータをダウンロードしなければならないものと異なり、素早く取引記録をダウンロードでき、また軽快な動作とサーバー容量の削減といったメリットも実現できます。イーサリアムでスマートコントラクトを稼働するにはフルノード(全てのデータ)が必要ですが、クアンタムではこのライトウォレットのみでスマートコントラクトを利用できるため、IoTデバイスなど軽快な動作が求められるシステム上でもスマートコントラクトを実装することが容易となっています。
ノード数が多くネットワークの分散性が比較的高い
クアンタムのノードは2,818ノード(2020年3月時点)が存在しており、ビットコイン・イーサリアムに次ぐ規模となっています。そのうちの半数を韓国が占めているものの、ヨーロッパ、アジア、北米など世界中でノードが建てられているため、比較的高いネットワーク分散性が確保されています。ノードの分散は国家による規制や災害などによる悪影響をヘッジすることに繋がるため、クアンタムのネットワークには一定の安定性を認められるでしょう。
GoogleやAmazonとのパートナーシップも締結している
以上のような機能を有したクアンタムは、GoogleやAmazonといった世界的企業からも注目されています。両社とはパートナーシップを締結しており、スマートコントラクトを利用したアプリケーション(Dapps)の開発環境を同社プラットフォーム内に構築しています。
クアンタムの購入方法
クアンタムが購入できるおすすめの仮想通貨取引所は以下をご覧ください。
マネックスグループ傘下の企業が運営「コインチェック」
コインチェックは、マネックスグループ株式会社の子会社であるコインチェック株式会社が運営する暗号資産取引所です。Coincheckは17種類の暗号資産を取り扱っており、NEM(XEM)やモナコイン、EnjinやIOSTなど他取引所では取り扱いが少ないアルトコインを購入することができます。また、販売所での取引やチャット、貸仮想通貨サービスなどをスマホアプリで利用できることも特徴です。
コインチェックが提供する貸仮想通貨サービスは、17種類もの暗号資産の貸出で利益を得る事が可能なため、アルトコインを長期で保有する投資家であれば必見の取引所のひとつです。コインチェックは新しい通貨を日本初で上場させることが多く、通貨数は日本でトップの数を誇っています。
GMOインターネットのグループ会社が運営する「GMOコイン」
「GMOコイン」は、東証一部上場のGMOインターネット株式会社のグループ会社であるGMOコイン株式会社が運営する仮想通貨取引所です。GMOインターネットはグループ会社にGMOクリック証券などの金融サービスの提供実績をもっており、GMOコインにおいても金融ノウハウを活かした運営が行われていることが特徴です。また、GMOコインでは取引所形式、販売所形式、証拠金取引のそれぞれでビットコイン、イーサリアム、XRPなど複数の仮想通貨を取引可能なことが特徴です。
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