米メディアCoinDeskは、第3四半期の総括レポートを10月5日に公開した。暗号資産の時価総額全体に占めるビットコインの割合を示すドミナンスは、過去5年間で最低の42.8%まで減少している。
CoinDesk ResearchのアナリストであるGeorge Kaloudis氏およびTeddy Oosterbaan氏によると、ドミナンスの低下はビットコインの優位性が下がったわけではなく、他のネットワークが急成長したことによるものだという。また、「ビットコインの優位性が低下していることは、その他のデジタル資産に対する楽観的な見方が生じていることを示唆している」と言及した。
ビットコインのドミナンスが減少する一方で、イーサリアム(ETH)のドミナンスは増加している。加えて、Solana(SOL)やAvalanche(AVAX)といった処理速度が速く手数料が安価なチェーンの成長も著しいため、マルチチェーン化が加速しているようだ。
これらの成長は、そのネットワーク自身の通貨と分散型金融(DeFi)プロトコルにロックされている暗号資産の価値の合計値(TVL、Total Value Locked)から見て取れる。
2021年6月1日から9月30日までの4ヶ月で、TVLは約50%ほど上昇している。現在もイーサリアムが大半を占めているが、6月に比べてネットワークも多様化していることが明らかとなった。
また、第3四半期ではVisaが代表的なNFTであるCryptoPunksを購入するなど、NFTの人気が爆発的に高まった。NFTの多くはイーサリアム上で取引されており、それにより手数料が上昇したことから他のネットワークの需要に繋がったことが予想される。
NFTマーケットプレイス大手OpenSeaは、2月から8月までで36倍に、第3四半期だけでも10倍以上取引量が増加する結果となった。
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