昨年社名変更したMeta(旧Facebook)は4月13日、同社の運営するメタバースプラットフォーム「Horizon Worlds」でのデジタル資産の販売や体験の提供に関して、クリエイターから売上高の約47.5%を手数料として徴収する方針であることが報じられた。
Metaが提供する「Horizon Worlds」とは、VRヘッドセットMeta Quest 2などを装着し、アバターを通じたデジタル空間での体験ができるメタバースサービスだ。昨年12月からアメリカとカナダで先行してサービスが開始されており、仕事や他のユーザーとの交流、ゲームで遊んだりできるなど、同社は社名を変更して以来、VRやAR技術への多額の投資を行っている。
ロイターによるとMetaは、同社のVRヘッドセットMeta Quest用のアプリやゲームを購入できるMeta Quest Storeでの販売に対するハードウェアプラットフォーム手数料として30%、Horizon Worldsの利用手数料として17.5%を徴収するという。
4月11日には、メタバース計画の根幹として、Horizon Worlds内でクリエイターによりデジタル資産や各種体験の販売ができるように新たな機能のテストを開始していた。これにより、自らが作成したバーチャルアイテムなどが販売できるという。例えば、アバター用のアクセサリーなどのファッションアイテムやHorizon Worlds内の特定のエリアへの有料アクセスの提供などが挙げられる。
MetaのCEOであるMark Zuckerberg氏はこれまで、Apple社の運営するApple Storeの手数料が30%であることに対し批判をしてきた。そのため今回の同社の方針を受けて、多くのクリエイターやNFTコミュニティの人々から反発の声があがっている。
世間による否定的な意見を受けて、Metaが50%近い手数料の見直しを行う可能性があるかどうかは明らかになっていない。しかし、同社は既にHorizon Worldsにおいて新たな動きを見せており、2022年後半にはモバイルに対応したHorizon Worldsの導入が予定されている。また、対応デバイスの一つとしてゲーム機の導入についても議論されている。
【参照記事】Meta to take nearly half of sales made by its metaverse creators as fees | Reuters
株式会社techtec リサーチチーム
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