イーサリアムの開発を主導するイーサリアム財団は4月18日、「ethereum foundation report」と題した年間レポートを公開した。イーサリアム財団とはどういう組織なのか、フィロソフィーの説明、2021年の財務サマリーなどに触れている。
レポートの冒頭では、イーサリアム財団でエグゼクティブディレクターを務めるAya Miyaguchi氏からのメッセージが掲載された。Miyaguchi氏は「イーサリアム財団は、イーサリアムの成長のために様々な開発者に資金を提供してきました。今後も、より分散化された資金提供のスキームがエコシステムにとって重要になると考えています」と述べている。
続いてイーサリアム財団の説明パートでは、イーサリアム財団は非営利組織でありイーサリアムエコシステムの貢献者の1人であると説明。多くの組織や個人、ファンド、プロトコルによって構成されているという。イーサリアム財団を一般的な「企業」に分類することは適切ではなく、新たな組織形態に該当するだろうとの見解を示している。
イーサリアム財団は、2022年3月末時点で約16億ドルの財源を有しているという。このうち13億ドルを暗号資産で保有しており、99.1%がETHになるようだ。これはETHの総発行量の0.3%に相当するという。なお、その他の内訳については明らかにしていない。
2021年には、資金全体の中で4,800万ドルを使用したと公表。これには、グラントとして世界中の開発者や研究者に提供した資金も含まれている。2022年に普及が期待されているセカンドレイヤーやゼロ知識証明の研究には、それぞれ全体の4%、7.5%が費やされている。
Miyaguchi氏は今回のレポートについて、より詳細な説明を4月18日から25日にかけてアムステルダムで開催の大型カンファレンスDevconnectにて行うとしている。
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【参照URL】ethereum foundation report
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