中国マクドナルドは10月8日、中国市場参入31周年と上海に新たな本社ビルを開設したことを記念し、初のNFT発行を発表した。このNFT作品は188個限定で、従業員や消費者を対象にギフトという形で配布される。
今回発行されることになったNFT作品「巨无霸魔方(Big Mac Rubik’s Cube・ビッグマックルービックキューブ)」は、マクドナルドのブランド観と新たに建設された本社ビルをモチーフにしているという。
中国マクドナルドの最高経営責任者であるZang Jiayin氏は、「マクドナルドは、トレンドと最先端のテクノロジーに注目しているブランドであり、常に最先端技術を追い求めています。新本社ビルの開設は、中国マクドナルドの開発におけるマイルストーンであり、この特別な瞬間を、NFTを通じて従業員やお客様と共有したいと思います。」と述べている。
マクドナルドは、以前からブロックチェーン関連の取り組みに積極的だ。4月には、フランスマクドナルドにて「McDoNFT」というビッグマックやチキンナゲットなどの商品をモチーフにしたNFTを発表している。
中国では、ビットコインなどの暗号資産規制が強化される一方で、NFT市場は大きな盛り上がりを見せている。5月には、AlibabaがNFTマーケットプレイス「Blockchain Digital Copyright and Asset Trade」をオープン。Alibabaのライバル企業でもあるTencentもNFT取引プラットフォーム「Huanhe」を立ち上げていた。
また、7月には中国の人気番組「Remember me」内でも、ファン投票や出演者の販売アイテムとしてNFTが利用されている。
中国で取引されているNFTは、支払いに暗号資産ではなく法定通貨(人民元)が用いられており、プラットフォームもブロックチェーンではなくデータベースが利用されているため、NFTの二次流通は不可能だ。
今後、デジタル人民元(DCEP)が発行されるようなことになれば、中国のNFT市場はより一層活発的になっていくことが予想される。
【参照記事】麦当劳中国发布首个NFT创意作品“巨无霸魔方” | 热点更新| 麦当劳官网
株式会社techtec リサーチチーム
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