ドル円は上がりすぎ?損切りの目安やIG証券ノックアウトオプションの使い方を解説【2022年8月】

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2022年8月現在、ドル円が大幅に上昇しています。どこまで上昇するのか、トレンドが継続するのか不安になってきている人も多いでしょう。

今回はプロトレーダーである筆者が、実際のチャートを元にドル円相場を解説し、今後の動向の予想とトレード戦略も紹介します。

また、IG証券のノックアウトオプションについても紹介します。FX初心者にとってメリットがあるので、是非参考にしてみてください。

※本記事は8月22日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. ドル円の推移とポイント
    1-1.ファンダメンタルズのポイント2つ
    1-2.10年金利が再度上昇しなければ、ドル円の139円突破は難しい?
    1-3.原油価格がピークを迎えた後、ドル円も高値を付けている
  2. IG証券のノックアウトを利用したドル円戦略
    2-1.ノックアウトオプションを利用すれば、確実に損切できる
    2-2.プロトレーダーが考える、ドル円のFX戦略
    2-3.ドル円ショートの注意点
  3. まとめ

1.ドル円の推移とポイント

1-1.ファンダメンタルズのポイント2つ

2022年8月現在、ドル円相場には2つのポイントがあります。

1つ目は、FRBの利上げ見通しに変化が出るのかという点です。8月の良好な雇用統計を受け、9月は0.75%の利上げが行われるとの予想が増加しています。多くの市場参加者が短期的に利上げは加速すると予想した場合、米国債金利が上昇し、米ドル高で推移しやすくなります。

米ドルの動向を考える上では、長期金利を含めて金利高が継続するのかに注目しましょう。アメリカの経済が後退してインフレが抑制されるのか。もしくはリッセッションとはならずに、経済が底堅く推移して、インフレ対策のためにより利上げを早めないといけないのか。どちらの動きになりそうかを見極めましょう。

2つ目のポイントは、日銀の政策変更があるかです。現在は緩和路線を支持する中心人物の政治家がいません。岸田首相は、金融政策を方向転換しやすい状況です。緩和路線を変更する可能性があります。

世界的に政策金利が引き上げられる中で、日本は緩和路線を維持しています。消費者がインフレを体感し、政権に対応を求めるような風潮になれば、金融政策は変更される可能性があるでしょう。

1-2.10年金利が再度上昇しなければ、ドル円の139円突破は難しい?

米国債金利とドル円の推移について解説します。上記のチャートは米国債10年金利(水色)とドル円(青色)のチャートになります。

米国債金利とドル円の推移
※図はTradingViewより筆者作成

ここでチェックすべきポイントは、金利とドル円の位置関係です。チャートを見ると、10年金利とドル円が連動していることが分かります。

米国債10年金利が3.40%を超えた後に、遅れてドル円が前回つけた高値139円まで上昇しています。2022年8月現在、米国債10年金利が大幅に低下している中で、ドル円は反発しています。

金利とドル円の位置に乖離が生じていると言うことです。2年金利が上昇していても、10年金利は将来のインフレ率を加味して変動しており、将来のインフレ期待は低下していると言えます。ドル円の位置は金利を基準とすると、高い位置にいるのです。

過去の10年金利の水準では、ドル円は130円くらいで推移していたことを考えると、130円辺りまで下落する可能性があります。10年金利が再度上昇しなければ、ドル円の139円突破は難しいでしょう。

1-3.原油価格がピークを迎えた後、ドル円も高値を付けている

原油価格とドルインデックスのチャートを解説します。2022年8月現在、アメリカのインフレに寄与している大きな材料は、エネルギー価格の上昇です。原油価格の下落がインフレ抑制のポイントです。

そのため、ドルインデックスと原油価格の動きは密接に関係しているのです。アメリカが利上げを行う背景を理解すると、原油価格に注目することができます。

原油価格とドルインデックス
※図はTradingViewより筆者作成

上記のチャートは原油価格(オレンジ)とドルインデックス(青色)のチャートです。原油価格がピークをつけたタイミングの後にドルインデックスがピークとなり、ドル円も同じタイミングで高値をつけています。

その後原油価格が大幅に下落する中で、ドル円は高値を維持しました。ドルインデックスの位置と、原油価格の位置がずれたのです。ドルインデックスは、原油価格と再び連動する可能性があります。

2.IG証券のノックアウトを利用したドル円戦略

2-1.ノックアウトオプションを利用すれば、確実に損切できる

IG証券のノックアウトオプションは、「成行注文+逆指し値注文」をセットで注文する仕組みです。FXや株価指数等、色々な投資商品で提供されています。

ノックアウトオプションは、注文時に損切り価格を決めることで、FX初心者にとって確実に損切りができるメリットがあります。

2-2.プロトレーダーが考える、ドル円のFX戦略

2022年8月現在、プロトレーダーの作者は金利や原油価格から見ると、ドル円の位置は高いと予想します。ドル円をショートする戦略も選択肢の一つです。

ドル円のショート戦略をとる場合は、損切りラインは、前回の高値である139円でしょう。エントリーを複数回に分け、売り上がっていくスタンスが、保守的でリスクリワードが高まる方法だと考えています。

2-3.ドル円ショートの注意点

ドル円ショートは、スワップポイントがマイナスになることに注意してください。長期保有ほどスワップポイントを取られてしまいます。コストを把握しておきましょう。

3.まとめ

ドル円相場を整理し、FX戦略を解説しました。市況の解説は、筆者の私見であり、全てが正解というわけではありませんが、筆者の意見が、FX取引の一助となれば幸いです。

またIG証券のノックアウトオプションは、事前に価格を決めておくことで確実に損切できるため、損切りのタイミングを決めかねてしまうFXトレーダーにとってメリットとなります。スプレッドは若干広いものの、スキャルピングトレードをしない限りは気にする水準ではないと筆者は考えます。

IG証券は130以上の豊富な通貨ペアがあり、すでにFX口座を持っている方にとってもトレードの選択肢が広がります。興味のある方は、この記事も参考に利用の検討を進めてみてください。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12