低リスクでFXを行うメリットは?具体的な取引手法も解説

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FXと聞くと、ハイリスクでハイリターンな投資手法だと感じる方が多いのではないでしょうか?しかし、実際にはFXでもリスクを抑えながらトレードをすることが可能です。

今回は、低リスクでFXを始めるための具体的な方法やメリットなどについて解説します。

目次

  1. FXのリスクとは
    1-1.FXをはじめとした投資には元本保証がない
    1-2.レバレッジによって利益も損失も拡大する
    1-3.損切りができなければリスクは増大する
    1-4.FXが気軽に始められるというのもリスクの1つ
    1-5.FX会社の信用リスクやシステム障害リスクなども
  2. リスクを低く抑えながらFXを行うメリット
    2-1.損失を限定できる
    2-2.相場に参加し続けることができる
    2-3.トレード経験を多く積むことができる
  3. 低リスクでFXを行う方法
    3-1.レバレッジ倍率を5倍以下に抑えてFXを始める
    3-2.損切り額を決めて損失を限定する
    3-3.注文方法でリスクを管理する
    3-4.自分のトレードルールを確立して厳守する
  4. まとめ

1.FXのリスクとは

何かしらの投資活動を行う場合、必ず付いて回るのがリスクです。FXにも当然リスクが存在します。そのため、どんなリスクがあるのか、そしてそれらにどのように対応していくのか、ということを把握しておくのが非常に重要になります。

FXに関するリスクには、具体的に以下のようなものがあります。

  1. FXには元本保証がない
  2. レバレッジによって利益も損失も拡大する
  3. 損切りができなければリスクは増大する
  4. FXが気軽に始められるというのもリスクの1つ

では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1-1.FXをはじめとした投資には元本保証はない

FXは、外貨を売買してその差益を得るために行われる投資です。資金の元本が保証されることはなく、利益が発生することがあれば、同じように損失が発生する可能性もあるのです。

そのため、FXでは元本割れを起こす可能性があるということは、大前提として理解しておく必要があるでしょう。

1-2.レバレッジによって利益も損失も拡大する

FXではレバレッジによって、利益と同時に損失も拡大するというリスクがあります。

レバレッジというのは、英語で「てこ」や「てこの原理」と訳され、少額の資金をもとに、より大きな金額での取引を可能にする仕組みのことをいいます。

FXトレードを行う場合、まずFX会社に証拠金を預けます。その証拠金にレバレッジを掛ける(≒担保に入れてお金を借りる)ことにより、元手資金が少ない場合でも、より高額なトレードポジションを保有することができるわけです。

例えば、1ドル100円で1万通貨のポジションを持ちたい場合、本来であれば100万円(=100円×1万通貨)の資金が必要になります。ですが、国内のFX会社では最大25倍のレバレッジを掛けることができますので、証拠金4万円(=100万円÷25)から1万通貨を取引することができます。

しかし、先述したようにレバレッジを掛けて利益を上げるためのトレードが、大きな損失を発生させる可能性があります。

上記の例では、予測通りに1円動くと1万円が利益となりますが、予測とは逆方向に1円動くと1万円の損失となります。もし10万円の証拠金を預けている場合、元手資金の10%がなくなることになります。

そもそも、レバレッジというのは資金効率を上げてトレードを行うための仕組みですが、損失が大きくなるということを理解していなければ、資金は結果的に減りやすくなってしまいます。

レバレッジを掛ける前に、自分が許容できる損失額について考えておかないと、レバレッジによる損失で資金をすぐに失うことにもなりかねません。

1-3.損切りができなければリスクは増大する

株式やFXなどでの投資では、損切りができないと損失が膨らむ可能性があります。

相場は予測ができても、完全に予知することは不可能です。つまり、予測と逆行した値動きがあっても、その後戻ってくるとは限らないということです。

損切りというのは、含み損を抱えたポジションを決済して損失を確定させる行為です。予測と逆行した時点で損切りをしておかなければ、損失がどんどん膨らむ可能性があります。

含み損を抱えたまま塩漬けにしてしまうと、追証(追加証拠金)や強制ロスカットの憂き目にあう可能性がありますし、証拠金が足りずに次のポジションを保有するチャンスも失ってしまうこともあります。

すべての取引で利益を出すということは不可能です。そのためには、損失を受け入れることと、取引全体を通して利益を上げることが大切な考え方となります。

損切りを適切に行わないと想定外に大きな損失を抱えることになり、非常にハイリスク・ハイリターンな投資になってしまうことがあります。

1-4.FXが気軽に始められるというのもリスクの1つ

FXは少しの資金があれば基本的に誰でも気軽に始めることができる、というのは、便利な反面リスクの1つともいえます。つまり、FXトレードがどんなもので、どのようにして利益を上げるのかということを理解しないまま始められてしまうということです。

FXをはじめとしたトレードの世界では、取引のルールや相場の分析方法などが存在します。それらを知らないで始めるということは、根拠もなく資金を相場に投入しているということになります。これでは投資ではなく、ギャンブルになってしまいます。

また、FXの市場には世界中の機関投資家や個人投資家が集まっており、非常に大きな資金を動かしているケースもあります。そのようなFX相場で利益を上げるためには、最低限の仕組みやルール、分析方法などは知っておかなくてはなりません。

FXを始めるために必要なのは、口座の開設だけではありません。さまざまな情報を集めたり、勉強したりして、基本的な知識を身につけることを優先しましょう。

1-5.FX会社の信用リスクやシステム障害リスクなども

これまでに紹介した以外にも、FXではさまざまなリスクがあります。具体的には以下の通りです。

  1. 為替の変動リスク
  2. FX会社の信用リスク
  3. 通貨の流動性リスク
  4. ネット環境やシステムの障害リスク
  5. 金利変動リスク
  6. スリッページのリスク
  7. 売買注文のキャンセルリスク など

ざっと挙げるだけでもこのようなリスクが存在しています。様々なリスクがあるということを認識したうえで、それぞれにどのように対策を講じるのか考えておくことがとても重要になります。

2.リスクを低く抑えながらFXを行うメリット

「リスクがあるのはわかっているけど、その分リターンも大きいのだから気にしない」と考える方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、リスクを抑えながらFXを行うことには、いくつかのメリットがあります。具体的には以下のメリットが挙げられます。

  1. 損失を最小限に抑えることができる
  2. 相場に参加し続けることができる
  3. トレード経験を多く積むことができる
  4. FXで利益を上げやすくなる

それぞれについて見ていきましょう。

2-1.損失を限定できる

リスクを抑えながらFXを行う最大のメリットは、損失を限定できるということです。

FXで利益を安定してあげているトレーダーは、相場が大きく変動することもあらかじめ想定して、一つ一つのトレードの損失を限定し、利益が出せるときは損切りの幅よりも大きく利幅を取って利益を積み上げているケースが多いのです。

FXでは、すべてのポジションで利益を上げられるわけではなく、ある程度は損失が発生します。その損失が自分にとって大きすぎる額になってしまうと正常な判断を下すことが難しくなり、取引を継続することも難しくなります。

それを防ぐためには、損失を限定し、いざ損失が出たときにも冷静に損切りなどの判断ができるようにしておく必要があります。

2‐2.相場に参加し続けることができる

FXでリスクを抑えることができれば、相場に参加し続けることができる、というメリットがあります。

損失が大きくなってしまうと、資金が減少してしまうだけでは済まないことがあります。追証による追加入金や強制ロスカットを受けてしまう可能性があるのです。こうなると、本来は余裕資金で運用していたはずが生活資金などに手を付けなければならなくなるなどの事態に発展してしまうこともあります。

リスクを抑えてトレードを行うことで損失を余裕資金の範囲内で収めることができ、相場での取引も継続しやすくなるのです。

投資において、個人投資家が持つ最も大きな強みは「時間」です。機関投資家などは、多くの場合、期末など決まったタイミングで損益を確定させる必要がありますが、個人投資家は運用資金が底を尽きない限りは長期で通貨を保有することも可能です。

長期で運用していれば、大きく上がるときも下がるときもあるため、利益が出るタイミングを見計らうこともできます。そのためにも、相場に参加し続けることができる、ということは非常に大切なポイントになります。

2-3.トレード経験を多く積むことができる

リスクを抑えることで、トレード経験を多く積むことができます。

上記したように、リスクを抑え損失を最小限に抑えることで、相場に継続して参加できるようになります。実はこれがトレード経験を積むうえでとても大切なこととなります。

FX会社では、無料でトレードの練習ができるデモトレードサービスを提供しています。FXがどのようなものか大まかに体感できる有益なサービスといえます。

ただし、トレーダーとして経験を積むためには、やはりリアルトレードで実際の資金を投入し、利益と損失を繰り返すことが重要です。その中で相場の分析力やトレード手法が身につけることができます。

そのためにも、先ほど説明した「相場に参加し続けること」がポイントになります。経験を積むためにもリスクを抑えながら、トレードの機会にたくさん触れるようにしましょう。

3.低リスクでFXを行う方法

最後に、リスクを抑えながらFXを行う具体的な方法について紹介します。

具体的には、以下の4つの方法があります。

  1. 少額投資からFXを始める
  2. 損切り額を決めて損失を限定する
  3. 注文方法でリスクを管理する
  4. 自分のトレードルールを確立して厳守する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

3-1.FXの基本について勉強する

低リスクでFXトレードを行うためには、FXの基本について勉強することが大切です。それが理解できていないうちは、さまざまなリスクを知らないうちに背負ってしまう可能性があるからです。

まずは、FXの仕組みや基礎的な用語、取引方法、利益・損失の発生のメカニズムなど、FXに関わる基礎的な部分について勉強しましょう。必ず自分で勉強して、知識を吸収することが大切です。

3-1.レバレッジ倍率を5倍以下に抑えてFXを始める

FXでは証拠金の25倍まで取引ができますが、レバレッジが高すぎると、ちょっとした相場の変動でもロスカットや追証が発生してしまいます。

そのため、レバレッジの倍率は大きくても5倍以下におさえ、できれば最初は自己資金の範囲内で収まる1倍以下で運用を始めてみると良いでしょう。

3-2.損切り額を決めて損失を限定する

FXでリスクを抑えるためには、損切り額(どれくらい含み損が出たら損切りをするか)をあらかじめ決めてからトレードを行いましょう。こうすることで、仮に損失が発生しても最小限に限定することができるからです。

損切り額を決めることは投資における基本ともいえます。損失をコントロールできれば、利益を増やせる可能性も高くなります。損失の発生をゼロにすることはできませんので、必ず実行するようにしましょう。

3-3.注文方法でリスクを管理する

注文方法を工夫することも、FXでリスクを抑えるための方法の1つです。

特に覚えておきたいのは以下の3つです。

  1. 指値注文:現在よりも有利な価格での売買を予約する注文方法
  2. 逆指値注文:現在よりも不利な価格での売買を予約する注文方法
  3. OCO注文:ポジション保有時に利確と損切りの価格両方を注文する方法

このような「○○○円になったら決済する」という予約注文でトレード結果をあらかじめ決めておくことで、トレードで損失を限定することができます。

3-4.自分のトレードルールを確立して厳守する

FXでのリスクを抑えるためには、自分のトレードルールを確立して、それを守ることが重要です。

これまでに紹介したリスクを抑える方法や売買タイミングを実践していくことで、自分なりのコツのようなものがわかってくると思います。

もし、それらのルールを守っていると利益が安定するのであれば、それを繰り返すことで安定した利益獲得につながります。

自分でルールを作り、それを厳守するというのは思いのほか難しいことですが、投資を続けるにあたってはたいへん重要ですので、必ず覚えておいてください。

まとめ

今回は低リスクでFXを行うメリットや方法について解説しました。

リスクを抑えることはFXトレードでは特に重要になります。投資は「退場しないこと」が大原則で、続けていくほどスキルが上がって稼げる可能性を高くすることができます。そのためにリスク管理は必須ですので、本記事を参考にリスクをうまくコントロールできるようになりましょう。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。