昨日は米CPI(アメリカ消費者物価指数)が公表され、マーケットが予想していた以上の数字が出てきたことを受けて短期金利が大きく上昇する動き。
米ドルも発表後は一時上昇したが、上昇する動きも限定的な動きとなった。ある程度織り込まれていたのか、長期金利が上昇しなかったためか定かではない。
CPIは40年半振りの伸び率となっており、ガソリン価格の上昇が大きく寄与した格好。その他のエネルギー価格の上昇が大きく伸びたことや、帰属家賃の上昇が大きく数字に反映されており、予想外に新車や中古車の価格が高止まりしたことも影響した数字となった。
一方でコアCPIは3月から徐々に伸び率は低下してきており、CPIの動きとコアCPIの動きに乖離が見られている。この動きの背景としてはコアCPIはエネルギー価格は反映されないことであり、アメリカのCPIが落ち着くかどうかはエネルギー価格の動きと賃貸家賃の相場動向が今後影響するだろう。
今回のCPIは6月の数字であり、現在ではコモディティ価格が落ち着いてきている動きが見られていることから、7月は今回ほどの数字は出てこないと考えている。
CPIを受けて米ドルが一時上昇したことからユーロドルは一瞬パリティである1.0000を割れる動きも見られたが、その後米ドルの上昇が止まったこともあり、再度反発する動きとなった。米国債金利も2年金利は上昇しているが10年金利は一時上昇するも、引けにかけては低下する動きとなっており、逆イールドの幅が拡大している。
7月である程度政策金利の上昇は織り込まれたと考えており、秋にかけてドル高の動きが続くというよりは、ユーロやポンド等のロングを作りつつ、米ドルを売っていくようなトレードの方がリスクリワードとしてはいいかもしれない。
中島 翔
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