昨日のマーケットは注目されていた米CPIが前年同月比9.1%の上昇となり、市場予想の8.8%の上昇を上回ったことを受けて、短期金利が上昇、米ドルが一時上昇するも、上昇は継続せず方向感のない展開となった。株式市場はNYダウは下落する動きとなっているが、NASDAQはCPIに反応せず底堅い動きに。
アトランタ連銀のボスティック総裁が「あらゆる行動が考慮される」というタカ派的なコメントも上値を重くする要因となったか。個人的には6月の物価上昇はしょうがない数字かと考えており、7月にかけてコモディティ関連価格が低下しているため、8月のCPIはこれ以上の物価高にはならないか。
米国債金利は2年10年の逆イールドも拡大しており、リセッション懸念が高まっている状況は変わらず。
10年金利は昨日CPI発表後に上昇する場面もあったが、引けにかけてはNYオープンの水準を下回ってきており、短期的な利上げを織り込むものの景気は悪化すると考えている投資家の心理が反映されている状況。
株式市場はここから企業決算が相次いで発表されるため、下振れリスクが指摘されていることから引き続き下落トレンドが続きやすい状況となるだろう。
仮想通貨市場は株式市場が一時急落したことを受けて19,000ドル割れの水準まで下落する場面も見られたが、予想以上に底堅く推移しており、20,000ドルを回復。
イーサリアムもCPIの下落前の水準を超えて上昇しており、株式市場よりも仮想通貨市場は底堅い推移となっていることが特徴的な動きだったのではないか。
ビットコインは一旦この水準では買いで入っていっていいと考えているため、夏場は仕込む時期と捉えて、年末から来年にかけての上昇を期待したいところ。
ファンディングレートを見ても足元はロングサイドに傾く日が多くなっており、徐々にセンチメントは上方向になりつつあるのかもしれないが、まだはっきりトレンドが出ているわけではないため、短期的なレバレッジ取引を行うのは怖いと考えている。
仮想通貨市場のニュースとしては、先日FSBがグローバルな仮想通貨の規制監督の枠組みを秋に提案するというニュースが出ていたが、国際決済銀行(BIS)もステーブルコインに対しての取引規制ガイダンスを発表した。
またSTEPNの第2四半期の利益が168億円の利益を出したことを公表しており、第1四半期の33億円から大きく上昇したことが発表された。Move to Earn系は大きくトークン価格が下落しており、一旦冬の時代になったとも言える状況だが、STEPNは立て直しを測っており、7月には3つ目の通貨であるイーサリアムがオープンする予定となっている。
ポジションは変更なし。
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中島 翔
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