Gincoが2019年1月〜3月期のブロックチェーン業界動向レポートを発表

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株式会社Ginco仮想通貨・ブロックチェーン業界動向リサーチ部門が5月4日、2019年1月から3月のブロックチェーン業界の動向についてまとめたレポート「ブロックチェーン業界動向Q1 2019」を公開した。レポートは、「市況」「ビジネス」「規制」「社会」「技術」の項目に分類し、それぞれのトレンドやニュースについて記されている。

「市況」の項目では、独自仮想通貨の発行により資金調達を行うICO・証券法に則って独自仮想通貨の販売を行うSTO・取引所が独自トークンを発行するIEOの件数推移をグラフによって表している。レポートによると、2018年第1四半期に行われた、ICOプロジェクト数は823件から2019年第1四半期のプロジェクト数は271件と3分の1近くまで減少した。一方、STOとIEOのプロジェクト件数はともに増加しており、STOは14件から47件に、IEOは0件から20件となっている。

「ビジネス」の項目では、世界各国のDapps・ステーブルコイン・セキュリティトークン・取引所・ウォレット・マイニング事情についてまとめている。Dappsのプラットフォームとして利用されたイーサリアムとEOSとTronを比較して、2019年第1四半期最もユーザー数が伸びたのはTronだとわかった。ステーブルコインについては、ステーブルコインの発行を発表した各国の政府や企業に関するニュースをまとめている。取引所やウォレットに関しては相互に連携することでシームレスな取引を可能にするという試みが引き続き行われているとした。

「規制」の項目は、日本で資金決済法・金融商品取引法の改正法案が閣議決定したことや世界で仮想通貨などの暗号資産を有価証券、ユーティリティトークン、電子マネーに区分して規制する方向性が強まっていることが報告されている。「社会」の項目では、2019年第一四半期に話題となった仮想通貨取引所QuadrigaCXの資産凍結事件が触れられている他、サイト訪問者のコンピューターリソースをマイニングに利用するCoinhiveの事件などが取り上げられている。レポートでは既存のルールや法規制と仮想通貨の現状がマッチしていない状況について指摘している。

「技術」の項目では、匿名性を担保したまま取引を行うことが可能なMimbleWimble、少額の決済をオフチェーンで解決するビットコインの技術であるライトニング・ネットワーク、イーサリアムのハードフォークについて記されている。MimbleWimbleについては、GrinとBeamの2つのプロジェクトが2019年1月にローンチして人気を博していることを報告した。ライトニング・ネットワークについては、チャネル数が順調に上昇していることがわかった。イーサリアムのハードフォークについては、4段階目のアップデートとなるコンスタンティノープルの詳細が記されている。仮想通貨業界を振り返る上でGinco Researchは必見だ。

【参照URL】ブロックチェーン業界動向 Q1 2019

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立花 佑

自身も仮想通貨を保有しているWebライターです。HEDGE GUIDEでは、仮想通貨やブロックチェーン関連の記事を担当。私自身も仮想通貨について勉強しながら記事を書いています。正しい情報を分かりやすく読者の皆様に伝えることを心がけています。