株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)はESG(環境・社会・ガバナンス)へのさらなる取り組み強化の観点から「サステナブルファイナンス目標」を設定、5月15日に発表した。19年度から2030年度までに累計20兆円、うち環境分野で8兆円のサステナブルファイナンスの実施をめざす。また、18年5月に制定した「MUFG 環境・社会ポリシーフレームワーク」を改定、2019年7月1日より適用を開始する。
サステナブルファイナンス目標では金融サービスの提供を通じ、持続可能な社会の実現、SDGsの達成に貢献する。環境・社会ポリシーフレームワークは環境・社会課題に対応する取り組みの一環として制定、事業活動に伴う環境・社会に対するリスクを適切に把握・管理するために構築している。CSR委員会で定期的に見直し要否を審議するほか、事業活動の変化やビジネス環境の変化などに応じて、内容を随時見直す。気候変動対策への国際社会の要請や、環境・社会課題に対する様々なステークホルダーの意見、考え方も踏まえ、改定に至った。
改定は主に3点で、まず新設の石炭火力発電所へのファイナンスは、原則として実行しない。改定前よりファイナンスの検討を継続している案件については「可否を慎重に検討する」とした。次に、森林、パーム油、鉱業(石炭)の3 セクターを新たに「ファイナンスに際して特に留意する事業」に追加。これらのセクターが環境・社会へ及ぼしうる負の影響を認識し、ファイナンスを検討する際は、国際的に認められている認証の取得や、取得に係る行動計画の提出など、顧客の環境・社会配慮の実施状況を確認する。受託財産事業においても、アセットマネジメント事業に係る環境・社会課題に対する取組みについて、別途ポリシーを定め対応を進めるという。
【参考リリース】株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ『「サステナブルファイナンス目標」の設定と「MUFG 環境・社会ポリシーフレームワーク」の改定について』
HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム
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