FX、エントリーポイントの見極めは?回数や儲けるためのリスク管理も

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FXトレードしていると損失を出してしまい、損切りしたら結局思った方向に推移して取り逃がすという経験は誰もが通る道でしょう。プロトレーダーである筆者も、いまだに経験します。

予想が当たっていたにもかかわらず損失が出るのは、リスクの取り方が誤っていることが原因かもしれません。

そこで今回は、トレードのエントリーに焦点を当て、エントリーの方法を解説します。

※本記事は6月20日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. FXでエントリーを行うときのポイント2つ紹介
    1-1.損切りラインと利益確定を決めておく
    1-2.エントリーを分ける回数を設定しておく
  2. エントリーを複数回に分ける意味とは?
  3. エントリーを行う上での注意点を3つ紹介
    3-1.短期トレードでは分け過ぎないように注意する
    3-2.長期トレードでは損切りラインを深くしてエントリーの水準を考える
    3-3.利益確定の位置は変更してもOK
  4. まとめ

1.FXでエントリーを行うときのポイント2つ

1-1.損切りラインと利益確定を決めておく

エントリーの時は損切りのラインと利益確定のラインを明確にしておきましょう。特に損切りのラインが明確ではないままトレードを行うと、一度の損失で資産の大半を失うという結果になりかねません。

一方で利益確定は案外定めておかなくても問題ありません。ざっくりとした利益確定の位置は決めておく必要はあるものの、利幅を伸ばすということは大切です。

チャートをみて、もう少し利益を伸ばすことができると判断した場合は、ポジションの半分を利益確定し、残りを保有し続けるという戦略もあります。

1-2.エントリーを分ける回数を設定しておくこと

ポジションを保有するときは必ずエントリーは複数回に分けてエントリーしましょう。

ロジックを考えてエントリーすることは大切であるものの、相場がすぐに予想通りの方向に動くということはありません。最低でも三回以上に分けてエントリーしましょう。

プロトレーダーである筆者の場合、5回~10回に分けてエントリーすることもあります。スパンやターゲット、損切りの位置で変化しするものの、まずは三回程度に分けてエントリーしてみましょう。

2.エントリーを複数回に分ける意味とは?

実際のチャートから、エントリーを複数回に分ける方法を解説します。

ドル円チャート
※図はTradingViewより筆者作成

上記はドル円の日足チャートです。赤色の文字が書いてあるところから見始めたと想定してください。

トレンドを見ると、2019年の大きな下髭に到達することが予想できます。一度下落した後、次に1のポイントで大きく陽線が出ています。反発する兆しが出ていることから、ロングでエントリーします。

この時の損切りラインは、2019年の安値を明確に下方ブレイクしたタイミングです。

一度反発して評価益が出ていたように見えるものの、結局下落し始め、2019年の安値あたりまで下落します。そこで2の部分で、2回目のエントリーをします。

2回目のエントリーの数量を1回目のエントリーよりも多くし、平均購入単価を下げておくということがポイントになります。1回目のエントリーポイントの2倍程度の数量でエントリーすることで、損益分岐点は1回目のエントリーポイントの33%の位置になるのです。

その後反発し、レジスタンスラインを突破したことで3回目のエントリーポイントと判断してポジションを追加します。

1回目のエントリーポイントのレートではなく、複数回に分けてエントリーし、平均購入単価を調整しましょう。

エントリーポイントは損切りラインから逆算することもできます。損切りラインから100pipsなどど設定し、平均購入単価(損益分岐点)となる位置を計算するのです。

1回目のエントリーで予想通り相場が上昇していく場合、利益の幅は減少しますが、大きく利益を出すことよりも負けないことを重視しましょう。プロトレーダーである筆者も損切りラインから考えて、リスクを取る際はどの程度の損失なら許容できるかを考えています。

エントリーは複数回に分け、一度にトレード用の資金全額を使わないように注意しましょう。

3.エントリーを行う上での注意点を3つ紹介

複数回にエントリーを分ける場合の注意点について説明します。

3-1.短期トレードでは分け過ぎないように注意する

複数回のエントリーに分けることでリスクヘッジにはなるものの、短期トレードの場合は10回も分ける必要はありません。

短期トレードの場合のエントリー回数の目安は5回です。多ければ多いほどいいわけではありません。

短期トレードの場合は勝負がつくことも早く、5回以上の複数回に分けるということは現実的には難しいでしょう。

3-2.長期トレードでは損切りラインを深くしてエントリーの水準を考える

長期トレードの場合は損切りラインを日足や週足等長い期間でのローソク足をチェックしてから考えましょう。10回以上に分けてエントリーしても問題ありません。

損失の幅からどの程度のレバレッジを利用してエントリーするか、損失をコントロールできているかがしているかどうか長期トレードのポイントです。

3-3.利益確定の位置は変更してもOK

利益が伸びてきたときに、最初に決めていた利益確定の位置まで到達した場合は、無理にポジションを全て解消する必要はありません。ポジションを3分の1や半分程度解消し、次に損切りのラインを損益分岐点あたりまで引き上げておきましょう。

相場が反転して逆方向で推移したとしても利益はある程度確保することができ、損失になることはありません。利幅がそこから伸びて行った場合は予想以上の収益を出るため、より効率的なトレードができるのです。

勝てる状態の場合はとにかく利幅を貪欲に伸ばすよう心がけましょう。

4.まとめ

ここではエントリーの分けてリスクを管理する方法ということをテーマに解説しました。

テクニカル分析といったトレードの方法論も大切であるものの、まずはリスク管理が基本です。リスク管理ができないFX投資家は、知識や経験を積んでも継続して利益を出すことは難しいでしょう。

一方でリスク管理がしっかりとできるようになれば、手法はシンプルでも淡々と利益を出し続けることができるようになるのです。まずはエントリーの方法や、稼ぐためのリスク管理方法を知っておきましょう。

リスクの取り方は人それぞれであるためどれが正解というものはありません。自分に合った方法を見つけてみてください。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12