売買比率の見方と活用方法は?IG証券での使い方を解説

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FX投資において、市場がロングポジションに傾いているのかショートポジションに傾いているのか把握することは重要です。現在のトレンドがどちらに傾いているのか、そして今後どのような圧力がかかりやすいのか把握できるからです。

今回は、ポジション動向を把握する方法をIG証券を利用して説明していきます。

※本記事は2022年12月23日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. ポジション動向はトレンド予想に活用できる
  2. IG証券で行う売買比率の見方
    2-1.IG証券の概要
    2-2.IG証券のメリット・デメリット
    2-3.IG証券で売買比率を確認する方法
  3. まとめ

1.ポジション動向はトレンド予想に活用できる

最初にポジション動向を把握する必要性、重要性について説明します。

ポジション動向を把握するということは、現在のトレンドがどちらに傾いているのか、そして今後どのような圧力がかかりやすいのか把握することです。

ポジション動向をFXで把握する重要性を、例として、投資家が市場に100人いると仮定して説明します。

例)雇用統計発表

今月のアメリカの雇用統計で強い数字が出るかもしれないと予測される中、ドル円をロングポジションで保有している投資家が95人います。そして雇用統計の日を迎え、予想通りに雇用統計では強い数字が発表されました。

では、雇用統計の後にドル円をロングポジション新規でエントリーすることができる人数は何人でしょうか?

答えは5人となります。

つまり雇用統計の数字がどうなったとしても、そもそも市場ではすでに強い数字を織り込んでポジションが作られていたことにより、買いで反応できる人がいなかったということです。

残りの5人が買ったとして、相場は一瞬上昇するかもしれません。しかしすぐに上昇は止まり、すでに利益が出ている投資家が利益確定で売り始めるという動きになりやすいでしょう。

ポジション動向の重要性

上記の例は極端な数字であるものの、いい数字が出た場合やトレンドが反転する場合等、その後の買い圧力や売り圧力がどの程度継続するかをポジション動向でイメージできるのです。ポジションがあまり傾いていない場合は、いい数字に素直に反応してトレンドが続くということもあるため、色々な状況判断がポジション動向から行うことが可能です。

では実際にどのように確認すればいいのかをIG証券の売買比率で説明します。

2.IG証券で行う売買比率の見方

2-1.IG証券の概要

まずIG証券の基本的な概要を説明します。

IG証券は英国のIGグループの日本法人です。IG証券はオンライン証券で、現物取引ではなく全てデリバティブ取引で投資家に商品を提供しています。

FXの通貨ペアは100種類以上あり、日本株や外国株も取り扱っています。IG証券一つでポートフォリオはほぼ網羅できると言えるでしょう。

2-2.IG証券のメリット・デメリット

メリット

IG証券はノックアウトオプションという商品を提供しています。ノックアウトオプションとは、シンプルに説明すると、損切り注文とFXがセットになっているということです。たとえば、「ドル円130.00ロングと損切り129.50を同時に発注」というイメージです。

FX初心者は、損切タイミングの見極めが難しいため、損切りを最初から入れておける点ではメリットになります。

また、17,000銘柄以上の金融商品を取り扱っており、コモディティやFXの通貨ペアも豊富です。これまで違う証券会社を使っていたという方にとってもメリットがあります。

デメリット

IG証券は現物がないため、ポジションを保有している時には、ポジション保有コストが発生するケースが多くあります。そのため長期的なポジションを保有する場合は、保有コストの高さがデメリットになります。

スプレッドは若干広いものの、中期的なスパンでの取引では大きなデメリットにならないでしょう。

興味がある方は、IG証券ノックアウトオプションの活用方法は?も参考にしてみてください。

2-3.IG証券で売買比率を確認する方法

次にIG証券で売買比率を確認する方法について解説します。まずIG証券の以下取引画面から説明をスタートします。
IG取引画面
※図は取引画面より筆者作成

上記の画面から左のメニューより「FX」をクリックします。「FX」をクリックすると通貨ペアの一覧が表示されます。
IG画面
※図は取引画面より筆者作成

今回は「ドル円」の売買比率をみていくことにします。一番上の「USD/JPY」をクリックしてください。
売買比率
※図は取引画面より筆者作成

クリックすると右側に注文画面が現れます。注文画面の通貨ペアの名前の左側にある、横線3本のメニュータブをクリックしてください。次に、「マーケットデータ」というコマンドをクリックします。

次に現れた画面を下にスクロールすると、右側に上記の画面が現れます。これがIG証券の売買比率です。青色がロングポジションの割合を示しており、赤色がショートポジションの割合を示しています。
売買動向
※図は取引画面より筆者作成

「取引履歴」では、時間別に分けて、投資家がどのような取引を行ったのか確認することができます。上記を参考にしてみると、ここ1ヶ月程度は売り買い同等でフローが出ていたものの、足元ではドル円をショートポジションで保有している人が多いことが分かります。

IG証券の場合期間別で表示されるため、ポジションがどの程度傾いているのか把握しやすくなっています。全体のポジションの比率しか表示されないFX会社も多いため、IG証券はこの点はメリットと言えるでしょう。

3.まとめ

今回は売買比率、ポジション動向の把握の重要性や考え方を説明し、最後にIG証券の売買比率の見方を解説しました。

テクニカル分析やファンダメンタルズ分析と併用してポジション動向も確認しておくと、利益確定の位置や、損切りラインを決める際など、トレード戦略をたてやすくなります。無駄なエントリーを減らすためにも、売買比率の見方は知っておきましょう。

IG証券の口座開設は無料です。デモトレードを試すことも出来るので、利用の開始を検討してみてください。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12