少額からFX投資ができるサービスまとめ(10,000単位未満)

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かつてFX投資は1万通貨単位からの取引が主流でしたが、最近ではより少ない単位、つまり少額から取引ができるサービスが展開されるようになっています。

そこで今回は、1万通貨単位未満でFX投資ができるサービスについてまとめてみました。これからFXを始めようとしている人や、少額投資を始めたい人はぜひ参考にしてください。

目次

  1. FXの取引通貨単位とは
    1-1.かつては1万通貨単位が主流
    1-2.現在は1万通貨単位未満でのサービスも充実している
  2. 1万通貨単位未満でのサービスを利用するメリット
    2-1.損失が拡大するリスクを軽減できる
    2-2.実践経験を積みやすい
    2-3.リスクを分散することができる
    2-4.複数の口座を持つことでFX会社の特性を見極められる
  3. 1万通貨単位未満でのサービスを利用するデメリット
    3-1.利幅が少なくなる
    3-2.取引できる通貨ペアが限られる
    3-3.レバレッジがかわるわけではない
  4. 取引通貨単位が1万通貨単位未満でFX投資が可能なサービスまとめ
  5. まとめ

1.FXの取引通貨単位とは

FXにおける取引通貨単位というのは、取引ができる通貨量の単位のことで、「通貨単位」「取引単位」とも呼ばれています。わかりやすく言い換えれば、1度の取引で最低でも売買しなければならない数量の単位ということです。

実際のFXサービスでは、「1万通貨単位」「1,000通貨単位」のいずれかを採用するものが多くなっています。

1-1.かつては1万通貨単位が主流

FX(外国為替証拠金取引)が個人投資家に開放されるようになったのは1998年のことです。日本国内において、今やFXは株式投資などと並ぶほどの一般的な投資対象となっています。そして、その当時から最近まで、各FX会社の取引通貨単位は「1万通貨」に設定されているケースがほとんどでした。

1万通貨が最低取引単位である場合、例えば1ドル100円だとすると、100万円の取引からしか参加できないということになります。

日本国内のFX会社では最大25倍のレバレッジを掛けることができるので、実際には4万円の証拠金があれば取引することはできます。ただしレバレッジ倍率を高くする分、大きな損失を出す可能性は高まるため、いずれにせよ投資初心者にとって「いきなり100万円レベルの取引をする」というのはハードルが高いという側面がありました。

1-2.現在は1万通貨単位未満でのサービスも充実している

ですが、最近では1万通貨単位未満で取引ができるサービスが多く提供されています。なかでも多いのが「1,000通貨単位」で取引できるサービスです。

このような少ない通貨単位(つまり資金)で取引をするメリットについて詳しくは後述しますが、1万通貨の10分の1で取引に参加できるので、それだけFX投資を始めるハードルが低くなったといえます。

2.1万通貨単位未満でのサービスを利用するメリット

増加傾向にある1万通貨単位未満でFXができるサービスですが、これらを利用するメリットには以下のような点が挙げられます。

  • 損失が拡大するリスクを軽減できる
  • 実践経験を積みやすい
  • リスクを分配することができる
  • 複数の口座を持つことでFX会社の特性を見極められる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1.損失が拡大するリスクを軽減できる

1万通貨単位未満の少額でFXを行なう最大のメリットは、損失が拡大するリスクを軽減できるということです。

例えば1ドル100円の米ドル円相場にレバレッジ25倍で参加するとします。1万通貨で取引する場合は1万ドルを、1,000通貨で取引する場合は1,000ドルを売買することになります。

1ドルが99円になった場合の損失はどうなるでしょうか?

  • 1万通貨の場合:(99円-100円)×1万ドル=1万円の損失
  • 1,000通貨の場合:(99円-100円)×1,000ドル=1,000円の損失

たった1円の値動きで損失は10倍違うことになります。このように、取引する通貨単位が小さいほど、損失が拡大するリスクを軽減することができるのです。

2-2.実践経験を積みやすい

また少額で投資を行なうと、実践経験を積みやすくなるというメリットもあります。

1,000通貨単位でFXを行う場合、1万通貨単位の取引で発生する損失の10分の1に抑えることができます。つまり、仮に損失が発生しても、資金的な負担が少なくなるので、次の取引に臨みやすくなるのです。

また、FXでは「取引に慣れる」ということが重要になります。取引の経験値が高いからといって確実に成功できるわけではありませんが、売買の判断やトレンドを読む力が付くことを考えると、やはりプラスに働くことは多いといえます。

少額投資ならより多くの実践経験を積むことができるので、トレーダーとして成長できる可能性が高いといえるでしょう。

2-3.リスクを分散することができる

1,000通貨単位でFX投資ができれば、取引中にリスクを分散することがより簡単になります。

例えば、1万通貨を取引する場合、「1万通貨単位」が最小取引単位、すなわち1lot(ロット)とする場合には、決済時にも1万通貨すべてを決済する必要があります。

一方、「1,000通貨単位」が最低ロットとなる口座で1万通貨を取引する場合は、10lotでの取引になります。つまり、レバレッジなしでも10,000通貨単位の時と比べて最大10倍のポジションを保有できるということです。そのため、「利益確定のためにポジションの一部だけを決済し、他のポジションは継続して保有する」といった判断を下すことも可能です。

同じ量の通貨を取引する場合でも、取引通貨単位が違うだけで、取れる選択肢の数が増えるというわけです。そのため、リスクを分散しながら取引を進めることがより簡単にできるのです。

2-4.複数の口座を持つことでFX会社の特性を見極められる

少額投資ができるサービスを利用すれば、資金を複数の口座(FX会社)に分散しやすくもなります。

仮に1,000通貨単位で米ドル/日本円(1ドル100円とする)を取引する場合、レバレッジを掛けることで最低約4,000円あれば取引を始めることができるようになります(実際にはレバレッジを最大の25倍にするのはリスクが高すぎるため、推奨しません)。投資金額が少なくて済む分、複数の口座に資金を分散するのも簡単になります。

複数の口座を利用することで、各FX会社の強みやサービス、取引ツールの違いを実際に体験することができ、自分に合ったサービスを判断しやすくなるのです。

通貨単位が小さいサービスをそれぞれ利用することで、複数の口座を持ちやすくなるというのは、後々のFXでの成績に関わる可能性もあるのでメリットといえるでしょう。

3.1万通貨単位未満でのサービスを利用するデメリット

1万通貨単位未満での取引ができるサービスを利用する場合のデメリットは、以下となります。

3-1.利幅が少なくなる

まず、取引量が10分の1以下になることで、利益の幅も10分の1となります。1000通貨の場合、1円の値動きで得られる利益は1000円となり、利幅も小さくなります。

3-2.取引できる通貨ペアが限られる

通常のFXと比べて、1万通貨単位未満になると取引できる通貨ペアが限られるのもデメリットです。ドル円などは取引できますが、証券会社によっては取引したい通貨で取引ができないということもありえます。

3-3.レバレッジ倍率がかわるわけではない

1万通貨単位未満での取引だからといっても、証拠金に対するレバレッジ倍率が変わるわけではないので、ハイレバレッジな取引をしていると追い証やロスカット(強制決済)などに至るケースもあります。

最初は余力を十分に確保した上で、取引を進めていくことが大切です。

4.取引通貨単位が1万通貨単位未満でFX投資が可能なサービス

それでは、取引通貨単位が1万通貨未満のFXサービスについて大手ネット証券などを中心にご紹介したいと思います(2020年5月時点)。

会社名 サービス名 通貨単位
SBIネオモバイル証券 ネオモバFX 1通貨
SBI証券 SBI FXミニ 1,000通貨
楽天証券 MARKET SPEED FX
iSPEED FX
Meta Trader 4
1,000通貨
LINE証券 LINE FX 1,000通貨
マネックス証券 FX PLUS 1,000通貨
松井証券 1,000通貨
auカブコム証券 シストレFX 1,000通貨
岡三オンライン 店頭FX(アクティブFX) 1,000通貨
外為オンライン 1,000通貨

※銀行・証券会社により取り扱い通貨ペアや1,000通貨で取引可能な通貨ペアは異なる。

注釈にもあるように、すべての通貨ペアで1万通貨未満の取引ができるわけではありません。各銀行・FX会社によって提供しているサービス内容に違いがありますので、必ずホームページ等で確認するようにしてください。

まとめ

今回は、1万通貨単位未満で利用できるFXサービスについて紹介しました。小さい単位で取引ができれば、それだけ取引の幅が広がるため、リスクを抑えた取引や細かな売買が可能になるメリットがあります。

本記事を参考に、少額でFXができるサービスを探してみてはいかがでしょうか。

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山本 将弘

フリーランスWebライター。主に株式投資や投資信託の記事を執筆。それぞれのテーマに対して、できるだけわかりやすく解説することをモットーとしている。将来に備えとリスクヘッジのために、株式・不動産など「投資」に関する知識や情報の収集、実践に奮闘中。