能登半島沖地震でドル円が上昇した理由は?2024年の相場のポイントも解説【2024年1月】

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2024年1月現在、能登半島沖地震を受け、ドル円は140円台でスタートし、その後144円台後半まで上昇しました。

本稿ではプロトレーダーの筆者が、能登半島沖地震によってドル円が上昇した理由や、2024年のドル円相場のポイントも解説します。是非参考にしてみてください。

※2024年1月5日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定のサービス・金融商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。


目次

  1. 年初のドル円の動き
  2. 2024年のドル円のポイントと戦略
    2-1.ドル円のチャート
    2-2.日銀の動向
    2-3.日本の状況
  3. まとめ

1.年初のドル円の動き

まずは、2024年の年初までのドル円の動きを確認しましょう。

2023年からのドル円チャート
※図はTradingView[PR]より筆者作成

上記は、ドル円の4時間足チャートです。2024年の年初は、ドル円は140円台でスタートし、その後144円台後半まで上昇しました。

ドル円の上昇には、2024年1月2日に起きた能登半島沖地震が影響しています。これまで、日銀の緩和政策の脱却が意識されていましたが、能登半島沖地震によって金融政策の正常化が遅れる可能性が出てきました。

元々市場では、2024年1月の日銀政策会合でマイナス金利脱却のヒントを出すことが期待されていました。また一部の投資家は、2024年1月にマイナス金利の脱却が行われることを予想していました。

しかし能登半島沖地震の発生により、金融政策の正常化よりも、まずは日本全体が一丸となって復興に力を入れることが優先されるべきとの見方が広がり、日銀のマイナス金利脱却への期待が後退しました。日銀のマイナス金利脱却への期待が後退したことにより、2023年の年末までに構築したドル円のショートポジションが解消され、短期的な上昇に繋がりました。

また2023年12月には、パウエル議長による利下げを意識した発言をきっかけに、一気にポジションがドルショートに傾いたものの、予想を見直す動きが出ており、米金利が上昇し、ドルショートの買い戻しが発生しました。この動きも、ドル円上昇に寄与したと言えるでしょう。

2.2024年のドル円のポイントと戦略

2-1.ドル円のチャート

ドル円の週足チャート
※図はTradingView[PR]より筆者作成

ドル円のポイントを、週足チャートから確認してみましょう。2023年に年1年間続いていた上昇トレンドは、年末の下落によって腰を折られる格好となりました。今後更に調整した場合、2023年の安値である127円付近まで下落する可能性があります。ただし、プロトレーダーの筆者としては、120円台までの下落は予想しておらず、130円台前半はドル円のロングポジションを構築するチャンスであると考えています。

4時間足
ドル円を4時間足のチャートで見てみましょう。

戻り高値を考えた場合の位置を、フィボナッチリトレースメントを利用して判断すると、半値戻しの位置が146円付近に存在します。そのため、仮に上昇したとしても高値は146円付近に留まる可能性があり、ショートポジションの構築を検討している方にとっては、エントリーポイントの目安となるでしょう。

2-2.日銀の動向

日銀は、2024年1月現在では緩和政策を継続しており、いつマイナス金利を脱却するかに注目が集まりそうです。

日本国内でもインフレが消費者に与えるインパクトが強まっており、そろそろインフレ対策を行う必要があります。一方で、日本ではこれまでインフレが発生しなかったことを考慮し、インフレを根付かせるために悪いインフレがある程度許容されています。

2%の物価上昇が安定して見通せるようになると政策変更が行われるため、春闘で賃上げが行われると、日銀の金融政策が変更される可能性が高まります。

能登半島地震が発生する前には、2024年1月にマイナス金利解除に向けたヒントが市場に提供され、3月にマイナス金利解除されることが予想されていましたが、この見通しに変化を加える必要が出てきました。ドル円がここから再度上昇トレンドに入る可能性は低いものの、今後はドル円の下落スピードが緩やかになるでしょう。震災の復興が見通せるようになれば、再度日銀の金融政策変更に焦点が当たるため、日本円の買い圧力は高まると想定されます。

海外からは、日銀が政策金利を1%まで引き上げる可能性も議論されていますが、日銀は景気を意識しており、マイナス金利を脱却したからと言って、継続的な利上げとはならないでしょう。

マイナス金利脱却となれば、日米金利差の縮小が発生するため、ドル円は下落するでしょう。しかし金利差の縮小は進まず、ドル円が大きく下落する展開にはならないと予想しています。

2-3.日本の状況

日本の国力が低下する中で、インバウンドなど、外資の力は大きくなります。輸出企業の収益も日本を支える力になっており、インバウンドと輸出企業との2点を考えると、円高で推移するメリットは小さいと言えます。

日本の国力が低下すると日本円も売られやすくなっており、日本円が今後強くなる可能性は低下しています。ドル円の大幅な調整安を、押し目買いの好機として捉える戦略は、選択肢の一つでしょう。

3.まとめ

本稿では、2024年のドル円のポイントを解説しました。

FXを資産形成に活用する際には、レバレッジを低く設定し長期的な目線をもって取り組みましょう。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12