FXに興味があるものの、二つの通貨の方向性を考えなければならず、難しいと感じている投資初心者の方は、意外と多いのではないでしょうか。
本稿ではドルインデックスという、ドルの強弱だけでトレードを行うことができる商品について紹介します。プロトレーダーの筆者が、今後の相場展開やトレードのポイントも解説するので、是非参考にしてみてください。
※本記事は2024年3月11日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
1.ドルインデックスの概要
ドルインデックスとは、ユーロやイギリスポンド、日本円等主要通貨に対する米ドルの強弱をインデックス化した投資商品です。簡単に言うと、ドルのみの強さを数字で表しています。
FXの場合は2国間の通貨の強弱を考えてトレードする一方で、ドルインデックスの場合はドルのみの強さを予想してするため、見るべきポイントが少ないという特徴があります。
2.ドルインデックスの動き
※図はTradingView[PR]より筆者作成
上記は、ドルインデックスの日足チャートです。ドルインデックスは、ドルが上昇すると上昇し、ドルが下落すると下落します。例えば2022年には、インフレ抑制のためにアメリカが利上げし、急激にドル高に進んだことから、ドルインデックスも上昇しています。
3.ドルインデックスと米国債金利
※図はTradingView[PR]より筆者作成
上記は米国債2年金利とドルインデックスのチャートです。金利が上昇する過程でドルインデックスが上昇しており、一方で金利が低下する場面ではドルインデックスも下落する動きとなっており、相関関係があることが分かります。ドルインデックスをトレードする際には、アメリカの金利動向もチェックしましょう。
金利のマーケットは、生損保会社・銀行・アセットマネジメントなどの、トレンドフォローかつ長期投資をするプレイヤーが多いため、長期的なトレンドが継続しやすくなります。ドルインデックスは金利につれた動きをする傾向があるため、ドルインデックスのトレンドも同様に継続しやすいと言えます。
ドルインデックスをトレードする時は、まず米金利の動きやトレンドを把握してから、同じ方向でのトレードを検討してみてください。
4.ドルインデックスはIG証券でトレードできる
IG証では、ドルインデックスが取引できるサービスを提供しています。
※取引画面より筆者作成
ドルインデックスは、FXカテゴリーの一番下に表示されています。売買方法は通常のFXと同様です。ドルインデックスが上昇すると考える場合は、「買い」で、下落すると考える場合は「売り」でエントリーします。
※取引画面より筆者作成
また、通常のFXだけでなく、IG証券ではノックアウトオプションという、エントリーと損切りがセットになっている商品も提供しています。エントリーの時点で損切りラインを設定するため、自動的に損切りが行えます。関心のある方は、「FX初心者が利益を出すためのポイント2つ IG証券のノックアウトオプションも解説」も参考にしてみてください。
5.相場のポイント
ドルインデックスは米金利に連動する傾向があるため、値動きを予想するためには、まず金利の動向を考える必要があります。
米金利を予測する際には、2つのポイントを押えておきましょう。
短期金利 | FRBの金融政策における短期的な見通しを参考にする |
長期金利 | 将来の景気も含めた金融政策の動向を参考にする |
※図はTradingView[PR]より筆者作成
ドルインデックスは2年金利に連動しやすいという特徴があります。2年金利の動きを見ると、2023年の秋口からFRBの今年の利下げの織り込みが強まったことによって、一気に金利低下が進みました。
その後、2024年の年初に利下げ織り込みが修正され、金利が上昇しました。直近では、パウエル議長から年内の利下げを示唆する発言が出てきたため、金利は低下方向で推移しています。
参照:ロイター「米国株式市場=反発、FRB議長発言受け年内の利下げ観測高まる」
※図はTradingView[PR]より筆者作成
戻り売りに徹し、ドルインデックスのショート(売り)ポジションを構築する戦略は、選択肢の一つになるでしょう。実際にトレードする際には、赤色の水平線で示した100.60付近を、ターゲットの参考にしてみてください。
6.まとめ
本稿では、ドルインデックスについて解説しました。
IG証券ではドルインデックスだけでなく、投資初心者でも損切を必ず行えるノックアウトオプションも提供しており、すでにFX口座を持っている方にとっても、投資の幅を広げられるメリットがあります。興味のある方は、利用の開始を検討してみてください。
中島 翔
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