仮想通貨取引所Bakktは7月23日、機関投資家向けビットコイン先物の運用テストを開始した。テストはユーザーの声をサービスに反映し、独自の取引管理機能・セキュリティ管理機能・リスク管理機能を提供することを目的としている。
Bakktでは、1日決済のビットコイン先物と1か月決済のビットコイン先物が提供される。この先物契約では、インターコンチネンタル取引所の清算機関ICE Clear USがリスク管理のための当初証拠金や変動証拠金の回収も含めて行う。このアプローチは原油・金や金利、株価指数先物にまで用いられている。
透明性と信頼性を担保した先物取引プラットフォームを目指すBakktには大きく3つの特徴がある。まず、デジタル資産を安全に保管する「カストディ機能」において、BakktはNYSEも採用する最先端のセキュリティとデジタル資産の保険を完備している。次に、30以上の国で先物取引を提供するインターコンチネンタル取引所(ICE)と提携することで、AML(マネーロンダリング対策)やKYC(顧客確認)など、CFTCに準拠してサービスを提供することも特徴だ。3つ目の特徴は、Bakktは金融およびセキュリティ監査にも参加することであらゆる業務においてコンプライアンス遵守をしていくことを掲げていることだ。
Bakktは、ICEが運営する仮想通貨取引所で、スターバックスやマイクロソフト、モルガン・クリーク・デジタルなど、大手企業が出資したことで知られる。Bakktのビットコイン先物は市場への機関投資家の参入をさらに促すファンダメンタルズとして注目されている。引き続き、同取引所の動向に注目していきたい。
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藤田 正義
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