米国下院議員団6名は、Facebook主導の仮想通貨プロジェクトLibraについて意見交換を行うためにFacebook子会社のCalibraが拠点を構えるスイスの連邦データ保護情報委員(FDPIC)エイドリアンロブシガー氏の元を訪問した。8月19日、Cointelegraphが報じている。
米下院議員を率いたマキシン・ウォーターズ氏は、下院金融サービス委員会の委員長を務めており、以前Libraのもたらすリスクを的確に把握するまで、Libraの開発を停止するよう要求していた。米国下院議員の目的はLibraを取り巻く規制上の問題を明らかにすることだ
EDPICの広報責任者であるHugo Wyler氏は、Facebookがスイスの規制当局にLibra登録に関する連絡をしていないとして、仮想通貨Libraの統括をするLibra associationに詳細を説明するように書面を送っている。
デービッド・マーカス氏は、7月中旬に行われた米国下院での公聴会において、Calibraの拠点を米国ではなくスイスにした理由について「仮想通貨を利用したビジネスを行う上でスイスは国際的な場所だ」と発言している。
スイスは仮想通貨やブロックチェーン、ICOについて諸国と比較しても前向きな姿勢をとる国だ。中国や韓国などはトークンによる資金調達手法ICO(Initial Coin Offering:イニシャル・コイン・オファリング)を禁止し、国際的にも厳しい規制の対象となる流れがある中、スイスはICOに関するルールを独自に策定し、認めている。
【参照記事】US Lawmakers to Visit Switzerland to Discuss Crypto, Facebook’s Libra
藤田 正義
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