FX初心者が損切りするコツは?今すぐできる方法をプロトレーダーが解説

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FX初心者が陥りやすいパターンとして、せっかく積み上げた利益を、一つ失敗で全てを失ってしまうことが挙げられます。損切りを徹底すれば対策できるものの、そもそもどうやったらいいのか分からない人は、意外に多いのではないでしょうか。

本稿では、プロトレーダーの筆者が、損切りラインやエントリーポイントの見極め方を解説します。損切を忘れずに行える、ノックアウトオプションについても紹介するので、是非参考にしてみてください。

※本記事は2024年5月15日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。


目次

  1. 一つのトレードにこだわる必要はない
  2. FX初心者でもできる損切りラインの見つけ方
  3. エントリーポイントはリスクリワードで決める
  4. ノックアウトオプションを活用して損切をスムーズに
    4-1.ノックアウトオプションとは
    4-2.デメリット
  5. まとめ

1.一つのトレードにこだわる必要はない

「FXで全財産を失ってしまった」という体験談を耳にしたことがある人は、多いのではないでしょうか。損失がどんどん拡大してしまうことを防ぐためには、エントリーの段階から損切ラインを設定しておく必要があります。

勝つために、一つのトレードにこだわる必要はありません。何度もトレードを行い、トータルで利益が出ていれば問題ないという感覚を持ちましょう。

2.FX初心者でもできる損切りラインの見つけ方

損切りラインを決める方法はいくつかありますが、まずはチャートから明確なサポートラインやレジスタンスラインを見つける方法を試してはいかがでしょうか。

豪ドル米ドルのチャート
※図はTradingView[PR]より筆者作成

AUDUSDの日足チャートを使って、損切ラインを設定してみましょう。ロングポジションを構築する場合は、2023年10月から11月にかけて、0.6300附近で何度か下げ止まっている、青色の水平線示した水準がレジスタンスラインとなります。

なお、青色の水平線示した水準では、経済指標や金融政策に原因があったわけではなく、単純に買う人が多く、買い圧力が強かったため下げ止まっています。このことはつまり、0.6300のあたりでロングポジションが多く積み上がっていることを示しています。

ロングポジションを保有している人は、どこかで売らないと利益にはならず、損切りしないと損失が拡大します。そのため、AUDUSDが下落して0.6300を割れるタイミングでは、0.6300付近でロングポジションを保有していた投資家が、「さらなる下落に備えて一旦損切りをしよう」と判断し、ロングポジションが決済された結果、短期的な売り圧力が発生しました。

3.エントリーポイントはリスクリワードで決める

リスクリワードとは損失と利益の比率です。比率に正解はないものの、まずは損失よりも2倍以上の利益の幅を目標としてトレードしてみてください。

たとえば上記のAUDUSDのチャートであれば、損切りまでの距離は約120pipsほどです。利益の幅を、損切までの幅の2倍に設定するためには、最低でも240pips以上が必要になります。

つまり、0.6780付近までの上昇が期待できるのであれば、エントリーすると判断できます。一方で、手前の高値で止まると考える場合は、もう少し価格が下がったタイミングでのエントリーしたほうがいいでしょう。

つまり、まず先に損切りラインを定めれば、リスクリワードからエントリータイミングを導き出せるということです。

  1. チャートからレジスタンスラインやサポートラインを見付け、損切ポイントを定める
  2. リスクリワードを考え、損失:利益=1:2となる水準でエントリーする

明確なサポートラインやレジスタンスラインを見つけても、焦ってすぐにエントリーせずに、利益が出る可能性が高い水準まで待ちましょう。エントリータイミングを間違えれば、相場の方向性が合っていても、利益が望めない場合があります。

4.ノックアウトオプションを活用して損切をスムーズに

4-1.ノックアウトオプションとは

損失の確定が怖く、なかなか損切ができないまま、資金を減らしてしまう、利益が出ている時はすぐに利益確定を行ってしまうなど、損切りがなかなか難しいと感じている方は、ノックアウトオプションの利用を検討してみてください。ノックアウトオプションは、エントリーと損切りがセットになっており、自動的に損切りが行えます。

興味のある方は、FX初心者が利益を出すためのポイント2つを参考にしてみてください。

ノックアウトオプションを利用しない場合、エントリー後に逆指値注文を設定し、別途損切り注文を入れる必要があるため、入れ忘れてしまうことがあります。たった一度の失念で、大損することを避けるためにも、ぜひノックアウトオプションの利用を検討してみてください。

4-2.デメリット

ノックアウトオプションのデメリットは、指値注文ができない点です。エントリーは全て成行注文になります。為替レートをリアルタイムで見ながらのエントリーとなることは知っておきましょう。

また、FXでは通常25倍までのレバレッジが、ノックアウトの水準によっては実質的に25倍以上になる場合があります。ハイレバレッジには大きな損失に繋がるリスクがあため、少額から利用を開始しましょう。

5.まとめ

本稿ではFX初心者にむけて、損切りラインの見つけ方や、リスクリワードからエントリーポイントを設定する方法を解説しました。ノックアウトオプションは、FXで損失を拡大させないために便利な商品なので、興味のある方はぜひ利用の開始を検討してみてください。

FX初心者の場合は、最初から大金を使って大きな利益を狙うのではなく、少額からスタートし、徐々に使い方のコツを掴んでみてはいかがでしょうか。

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中島 翔

一般社団法人カーボンニュートラル機構理事。学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。また一般社団法人カーボンニュートラル機構理事を務め、カーボンニュートラル関連のコンサルティングを行う。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12