テクニカル分析は、FXで必ず必要となる分析方法です。テクニカル分析の手法は、様々な本や記事で解説されています。
しかし時間軸の見方については、あまり解説を見かけません。
ここではプロトレーダーである筆者が、テクニカル分析をする際に、実際に行っている手順や見方を、理由を含めて解説します。
※本記事は9月26日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
- テクニカル分析とは
- テクニカル分析は長期足から短期足に確認すること
- テクニカル分析でFX初心者が行ってはいけないポイント3つ
3-1.短い時間軸のみでトレードを行わない
3-2.長期的な時間軸のみでトレードを行わない
3-3.エントリーを1回で行わない - まとめ
1.テクニカル分析とは
テクニカル分析とは、チャート呼ばれる過去の値動きをチェックしながら、将来の価格の値動きを予想する手法です。テクニカル指標と呼ばれる分析ツールが様々です。どのテクニカル指標を利用するのかは、投資家によって異なります。
短期的な視点で分析するのか、長期的な視点で分析するのかでも、選ぶ指標は異なります。買われ過ぎ、売られ過ぎを見るなど、トレンドフォローを意識した見方もあります。
また、テクニカル分析に正解はありません。自分自身のトレードスタイルや性格に合った方法を見つけることが大切です。
2.テクニカル分析は長期足から短期足に確認すること
プロトレーダーである筆者は、時間軸を分けて分析するために、長期足から短期足に順番に見るように心がけています。相場で目先の利益を追い求めれば求めるほど、損失が発生する可能性が高いという経験則からです。
具体的には、まず週足チャートから確認していきます。週足チャートは、数年スパンで表示されます。
テクニカル分析は、大局観を捉えることで大きな方向性を意識することができ、その結果トレンドフォローのトレードがしやすくなります。大きなトレンドは長い目で見た時にどちらに向いているのか、そして過去どのようなタイミングと同じ水準で推移しているのかということを確認しましょう。
テクニカル分析で使う指標としては、移動平均線やMACD、ストキャスティクス、そしてボリンジャーバンドやフィボナッチリトレースメントが挙げられます。売られ過ぎや買われ過ぎ、ダイバージェンスや戻り高値ではないか等を一つ一つチェックしてみましょう。
そして次に日足チャートに視点を移していきます。日足チャートでも、チェックする方法は同様です。
週足チャートと一緒に、移動平均線が同じ方向を向いて推移しているかをチェックしましょう。週足が上昇トレンドでも、日足が下落トレンドの場合はトレードの方向性が掴めないため見送るなど、トレード判断の一つとして利用することがあります。
日足チャートをチェックした後は、4時間足チャートをチェックします。見るべきポイントは同じです。1時間足チャートまで確認しておきましょう。全てのチャートのローソク足が同じ方向を向いている状態が、理想的です。
トレードは、トレンドフォローが基本です。短い時間足や15分足等のチャートでは、エントリー水準を探りましょう。
大きな時間軸で見るのは、トレンドの方向性を確認するためです。また推移している水準が歴史的な高値ではないか、そしてそのトレンドに過熱感が出ていないか等もチェックしましょう。
トレンドの強さを確認するという意味で、長い時間軸のチャートから短くしていきます。
3.テクニカル分析でFX初心者が行ってはいけないポイント3つ
3-1.短い時間軸のみでトレードを行わない
FX初心者は、1分足や5分足のみでトレードを行わないようにしましょう。短期間で稼ぎたいと焦っても、なかなか利益を出しにくいものです。
短期的なトレードで利用するような1分足や5分足、15分足は騙しと呼ばれる動きが頻繁に発生します。FX初心者にとっては、見極めるハードルが高いでしょう。
短期的なトレードを行う場合でも、日足以上の長期的なスパンでチャートを確認してみてください。まずは短期でも、長期的なトレンドと同じ方向でポジションを取ってみましょう。短期的トレードも、日足から順番に確認してみてください。
3-2.長期的な時間軸のみでトレードを行わない
トレードでは方向性を見極め以上に、エントリーポイントが重要です。
日足や週足のチャートを確認してから、日足チャートのみでのエントリーには注意が必要です。トレンド予想に自信があっても、安易にエントリーしないようにしましょう。
3-3.エントリーを1回で行わない
エントリーは複数回に分けましょう。機関投資家等、プロは一度に大量のポジションを保有しません。
トレンドに乗ってエントリーできている場合は、ポジションを積み増していき、利益を雪だるま式に拡大していく手法が多い傾向があります。複数回に分けてエントリーすることで、価格の水準ではなく、時間軸によるリスクの軽減が期待できます。
相場ではトレンドが時間をかけて反転し、再度動き始めることがあります。トレンドが明確に発生しているかは、最初の段階では分かりません。
複数回に分けてエントリーすれば、逆方向で推移した場合は損切りを行い、損失の幅を限定することができます。一方で予想通りのトレンドが発生した場合は、ポジションを積み増していくことで、リスクをコントロールできます。
4.まとめ
ここでは、プロトレーダーである筆者が、テクニカル分析の見方や時間軸の捉え方を解説しました。
FX初心者は、近視眼的な見方でチャートを見てしまいがちです。しかし保守的で、負けないトレードを続けることが、長期投資では大切です。
1度のトレードの利益に固執することなく、トータルで利益が出るような意識を持ってトレードしてみてください。
中島 翔
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