昨日のマーケットは株式市場が大幅反発。NYダウで1.89%、NASDAQは2.05%と久しぶりに大幅に回復する動きとなった。
背景としては現在イギリスが行おうとしている大型減税策によって市場が混乱する中、イギリスの国債が崩壊するかのように金利上昇していたが、昨日イギリス中銀が市場沈静化のために長期の国債を買い入れる方針を表明し買い支えを行った。またイギリス中銀は10月3日に予定されていた国債の売却に関しても31日まで一旦遅らせるということを明らかにしており、今回の処置は市場の機能不全を避けるための措置としてコメントを発表している。
この動きの中でイギリス国債の金利が急低下し、米国債も10年金利が4%台から一気に3.75%まで低下。金利が低下したことにより、株価は大きく反発する動きとなり、米ドルは対主要通貨に対して売られる展開が続いた。
イギリス財務省はポンドをショートにしないようにと金融業界の幹部に依頼したとの報道も出ており足元の動きを相当懸念している様子が伺える。
ドル円は144円台から一時143円台後半まで下落するも、引き続き円売りの圧力も根強く144円台前半での推移。
四半期末ということもあり、持高調整による月末のリバランスのフローもある程度入ったと考えられる。今回のイギリス中銀の措置により一旦は落ち着きを見せるかもしれないが、イギリスが大型減税策を撤回する計画はないとされており、この減税策が撤回されない限りはイギリスの上値は重くなりやすいと考えている。
EUでもロシアに対する新たな制裁案を提案しており、ロシア製品の輸入禁止や主要技術の販売を禁止するとの提案がされているようで、さらに1兆円弱の金額に影響するような制裁案を提示するようだ。またロシアの企業からEU加盟国の国民が高額報酬を受け取る役職に就くのを禁じる内容も出すようで、ドイツのシュレーダー元首相に影響を及ぶ可能性があると言われている。
今日明日で月末のリバランスが完了するため、10月には一旦反発がもしかしたら発生するかもしれないが、市場では来年のリセッションの確率が9割となっており、短期的な反発についていくというのは得策ではないかもしれないが、その短期的な動きを取りに行きたいという願望もあるため、トレーディングタッチで短期トレードも検討したいところ。
仮想通貨市場は大きな変動なく推移。NY時間株高となる中でもビットコインの上昇幅も限定的となっており、19,000ドル台半ばでの推移に。
その他も特に動きはなく、あまりトピックとして解説することもないか。
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中島 翔
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