【特集コラム】初心者の仮想通貨投資の始め方

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今回は、初心者が仮想通貨投資を始める前に注意するべきポイントについて、Da-🐣 氏(@otukarehitoiki1)に解説していただきました。

目次

  1. あせって変な仮想通貨を買わない
  2. 会社のトイレでチャートをみなければいけないような額は入れない
  3. DeFiはやらなくてもいい
    3-1.使っているプロジェクトにバグがあると資金が盗まれる
    3-2. 高い年利をエサに資金を集めて逃げるプロジェクトもある
    3-3.自分の操作ミスで資金がなくなることがある
  4. 情報のとり方
    4-1. 高額なサービスには入らなくてよい
    4-2. 無料の良い情報から集めよう
  5. まとめ

仮想通貨がとても値上がりしたことを受け、最近になって仮想通貨投資をはじめた人も多いと思いのではないでしょうか。この記事では、「仮想通貨をはじめようかな」と思ってる人や、仮想通貨投資をはじめたばかりの人に知っておいてほしい事をまとめました。

というのも、この業界は初心者への罠がとても多いです。私もはじめたばかりの時になにも知らずに取引して、なんと3年間も含み損のままでした。

最近の値上がりで助かりましたが、途中で退場して損したままの人も多いでしょう。また退場してなくても、変な仮想通貨を買って助からなかった人もたくさんいると思います。また困ったことに、そんな仮想通貨を買うように誘うインフルエンサー(有名人)もいます。

そんな悲しいことにならないように、また健全に仮想通貨を楽しむために、この記事では皆さんにぜひ知っておいてほしい事をまとめています。

①あせって変な仮想通貨を買わない

最近は仮想通貨が大きく値上がりしています。中でもマイナーな通貨が値上がりしており、ビットコインやイーサリアムを買ってる人は他の値上がりしている通貨を見て、「ビットコインをもってる自分は損してる…!」と、値上がりした通貨に持ち替えようと思うかもしれません。

ただ待ってください。あなたはうわさのイナゴタワーに乗ろうとしてるかもしれません。

イナゴタワーとは、値上がりする情報で草コイン(※)にむらがり更に値上がりをさせ、一気に売りぬけることで価格が上下するタワーのことです。

※草コインとは時価総額が低く価格が変わりやすい通貨のことです。ここでは時価総額が50位以下のものとします

イナゴタワーはどこまで価格が上がるのか分からず、また下がる時は一瞬で下がります。これは草コインで起こることが多いですが上位の通貨でも起こることがあり、急に値上がりしたBNBという時価総額が3位の通貨は、2月20日には一日で20%以上値下がりしました。

仮想通貨投資はゼロサムゲーム(誰かが得したら誰かが損すること)なので、誰かの損があなたの得になります。イナゴタワーに慣れてる人もいる中で、初心者のあなたがそこで勝てるとは思えません。

また、イナゴタワーでなくても草コインはリスクが高いためおすすめしません。

株ですら危ないと言われてる日本の中で、さらに怪しい仮想通貨の、草コインを買ってるわけです。もし友人が「すごく儲かるかもしれないから、仮想通貨の中でもみんな知らないやつを買ってるんだ!」って言ってたらあなたはなんとアドバイスしますか?

これは私の友人のウォレットですが、草コインで助からなかった通貨が並んでいます。左が2018年2月で、右が2021年2月の状態です。中でもSHIELDという草コインは最大800万円まで上がりましたが、今ではたった3万円と0.5%程度にまで下がっています。結局彼は、ずっとガチホしていたビットコインとイーサリアムで助かりました。

草コインで大きな儲けを狙っている人は多いかもしれません。しかし、あなたが仮想通貨に興味を持っていて、ビットコインとイーサリアムを持っている時点であなたは既にアーリーアダプター(新しい流行に敏感で、自ら情報収集を行い判断する人のこと)なのです。価格が上がっている通貨を見ても、機会損失したと思う必要はありません。

10倍の利益を目指す通貨は、価格が1/10にもなりえることを忘れないでください。個人的な意見としてはBTCとETHを半々持っていればいいと思ってます。

②会社のトイレでチャートをみなければいけないような額は入れない

これは私の経験談です。私は2017年11月に参入して、ウン万円をビットコインに入れた結果、リスクに耐えられずに会社のトイレでチャートを見ていました。こんなことをしていたら仕事にも身が入りませんし、そんな取引うまくいきません。

仮想通貨はリスクが高い投資です。あくまで投資のポートフォリオ(自分のお金のどのくらいでどの投資をするかのこと)の一部にしましょう。私も仮想通貨は資産の15%程度で、他は会社の持株会、投資信託、貯蓄などリスクを分けています。仮想通貨のような高リスク資産は、ポートフォリオの20%以下がよいと思っています。

仮想通貨をどのようにポートフォリオに入れるかについては、HEDGE GUIDEでも記事に書いてあります。

【元トレーダーが解説】ポートフォリオとしての暗号資産の利用法

ビットコインをポートフォリオ戦略に取入れる考え方。金や株との関係に基づいて元トレーダーが解説

③DeFiはやらなくてもいい

DeFiが流行っていますが、リスクが高いので初心者にはおすすめしません。

DeFiを簡単に説明すると、DeFiはDecentralized Finance(分散型金融)の略で、銀行や取引所などを会社でやるのではなく、みんなで協力して作りましょうというものです。

例えば仮想通貨を銀行のように貸し借りできるCompoundというプロジェクトや、色んな人に仮想通貨を預けてもらい、それを使って仮想通貨の取引ができるUniswapがよく知られています。

このDeFiは高いAPY(Annual Percentage Yield: 年間で得られる利益)がとても魅力的なため、やらないと損みたいな空気になっていますがとてもリスクが高いです。

以下ではこのリスクと、リスクを回避する方法を書いておきます。ここに書いてあることがわからない人は、DeFiをやらない方がよいと思います。なんだかわからないものに、あなたの貴重なお金を入れてはいけません。

3-1.使っているプロジェクトにバグがあると資金が盗まれる

実績の多いコード監査会社に検査をされていることを確認します。プロジェクトのセキュリティのページを見ると大体載っています。会社としてはQuantStamp, Certick, Pecksheildなどがあります。ただしこのような会社の検査を受けていても盗まれることはあるので、完璧なものはありません。

3-2.高い年利をエサに資金を集めて逃げるプロジェクトもある

高すぎる年利のものは使わないでください。個人的には300%を超えるものはおすすめしません。
またなぜこんな高い年利になるのか仕組みを知っておくのも大切です。これは仮想通貨をあずけることでそのプロジェクトの通貨がもらえるファーミングという仕組みによるものです。

この通貨は配られる数が決まっているため、プロジェクトに入れられた金額が少ないほど多くもらえます。高い年利はまだ金額が少ないはじまった瞬間だけが切り取られているため、すぐに下がってしまいます。

たとえばこのプロジェクトは年利1,470,000,000,000,000%と言っていますが、最初の一瞬だけですぐに年利は下がってしまいます。このように以上に高い年利を宣伝するようなプロジェクトはお金を入れないほうがよいです。

また高い年利をアピールするプロジェクトはお金集めが目的で、お金を使う検査を行っていない事が多く、お金が集まったところを攻撃されて盗まれたり、集まったあとにプロジェクトが資金を持ち逃げしたりと危ないことが多いです。

3-3.自分の操作ミスで資金がなくなることがある

DeFiの操作はむずかしいです。ウォレット(財布)やプロジェクトにお金を送る必要があるのですが、やり方を間違えるとお金がなくなるリスクがあります。

私も仮想通貨を動かす時は少ない額で毎回テストします。ただイーサリアムのDeFiはテストでも手数料が高いです。また最近はBSC(Binance Smart Chain)のDeFiがはやってますが、これはBinanceに頼り切りになるリスクがある事を知っておきましょう。

ちなみにBinanceのリスクは、マネーロンダリング(資金洗浄: 悪い人が盗んだお金をどこで盗ったか分からなくすること)で使われていると言われている事です。身分証明書を出さずとも2BTC(約1,200万円)まで使えるため、誰かわからずに資金を出し入れできます。

もしDeFiをやるなら、上記のリスクを理解した上で、UniswapかBSCのWBTCとETHのペアをおすすめします。理由は年利で30%程度は稼げて、比較的リスクが低いからです。

個人的には国内取引所かHashHubのレンディングを安全に使いながら、少額(10万円程度)をBSCで練習して、経験を積んでから額を大きくするのをおすすめします。いくら年利が高くても、初心者は事故の被害にあったり、自分のミスで資金の多くをなくすリスクの方が大きいです。

④情報のとり方

また仮想通貨をはじめる時に気をつけたいのは、どこから情報を取るかです。

というのも、有名なインフルエンサーがきちんとした情報流しているとは限らず、自分の利益のために草コインをおすすめしていたりするからです。例えばこのようなインフルエンサーが正しいと思うと、その後の投資をすべて間違えてしまう事があります。

このようなことから、最初にどこから情報をとるかはとても大切です。そこで情報を取るうえで心がけることと、初心者にはじめに読んでほしい記事や信頼できる情報元を載せておきます。

4-1. 高額なサービスには入らなくてよい

高額なサービスに入ることと、自分が稼げるようになることは全くの別問題です。高額なサービスは使うのにも知識が必要で、払ったお金の分を使うのはむずかしいです。

良くないのは、高いお金を払って努力した気になることです。高いお金を払う前に無料でよい情報がたくさんあります。

4-2. 無料の良い情報から集めよう

ここでは、私がおすすめする初心者に最初に読んでほしい記事や、情報を集めるためのコミュニティをご紹介します。どれもが初心者にも分かりやすく知っておいてほしい情報が書かれており、初心者にもやさしく良質な情報が集まるコミュニティとなっています。

⑤まとめ

今回は仮想通貨市場に入る初心者に知っておいてほしいポイントをまとめました。たくさん書きましたが、この3点だけ覚えてもらえればと思います。

  1. あせって変な仮想通貨を買わない
  2. 少額から始める
  3. ちゃんとした知識を最初に入れる

これだけで損する確率がへり、仮想通貨の世界を楽しめるようになると思います。
儲けることが前面に出る事が多く、私も儲けようと思ってこの世界に入りました。でもビットコインやイーサリアムに代表される仮想通貨は世界を変えるかもしれず、調べれば調べるほどおもしろいです。

ぜひみなさんも安全に仮想通貨をはじめ、楽しさを感じてもらえればと思います。

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Da-🐣

2017年末に暗号業界に参入し、有料サービスのToken Labで2年弱リサーチャーとして従事。本職は海外営業で、コロナの前は2ヶ月に一度は北南米へ出張し、暗号資産の状況を現地レポートなど行っていた。難しい内容を暗号資産になじみのない人でもわかりやすくすることを心がけている。