2020年はコロナ危機を背景として急激な円高が進んだことなどが連日報道され、FXの取引量も増加しました。また、国内のFX会社も様々な特徴を打ち出しながら投資家を獲得しようとしています。ユーザーとしてはそれぞれのFX会社のメリット・デメリットや違いを理解してどこを利用するのか選択していく必要があります。
この記事では、これからFXをスタートしたいという方に向けて、国内のFX大手会社の一社である「DMM FX」のメリット、デメリットや評判・口コミ、利用時の注意点などを解説したいと思います。
目次
- DMM FXの4つのメリットとは
1-1. LINEでのカスタマーサポートを提供
1-2. 取引アプリの使いやすさ
1-3. スプレッドに競争力がある
1-4. イベント時でもスプレッドが広がりにくい - DMM FXのデメリット、注意点
2−1. トルコリラ/円(TRYJPY)が取り扱いなし
2−2. 「短時間での注文を繰り返し行う行為」は禁止
2−3. 最小取引通貨単位が10,000通貨から - DMM FXの評判は?
- まとめ
DMM FXの4つのメリットとは
DMM.com証券は80万口座突破(2020年8月31日同社調べ。DMM FXと外為ジャパンFXを合算した数値になります。)しており、多くの利用者がいるFXサービスです。親会社はDMM.com証券であり、DMMグループという大きなインターネット企業の傘下であることも特徴です。
1-1. LINEでのカスタマーサポートを提供
DMM FXはLINEでの顧客からの質問を受け付けています。LINEで友達登録を行えば、空いた時間で手軽に問い合わせができます。LINEの場合メールアドレスも、名前や個人情報も必要ではないため、手軽に質問できるというのはユーザーからすると心強いといえます。
1-2. 取引アプリの使いやすさ
DMM FXの取引ツールはユーザビリティが高いことで定評があります。DMM FXのアプリでは、アプリ内での取引、入出金・取引履歴のチェック、テクニカル分析まで網羅されています。DMM FXの取引ツールは下記の3種類があります。
DMMFX PLUS
DMMFX STANDARD
プレミアチャート
この中でも、プレミアチャートは29種類のテクニカル指標を機能として備えており、画面もカスタマイズできるような仕様でユーザビリティの高い画面となっています。プレミアチャートにはワンクリック「決済同時発注」という機能も備わっており、これは事前にストリーミングのワンクリック注文時の画面上で損切り注文をpips単位で設定しておくことで、エントリーと同時に決済注文も同時に発注できるというものです。そのため頻繁に売買するトレーダーにとってはとても役に立つものでしょう。
売買比率をチェックする画面も搭載されていることもプレミアムチャートの特徴です。
売買比率はFXでは重要な項目で、マーケットのポジション動向を頭に入れて行わないと方向性を見誤ることになります。通常FXは相対取引のため、取引相手はFX会社となります。そのため、どのような注文が顧客から入ってきているのかはわかりません。
FX会社はこの顧客のポジション動向を公開する義務はありませんが、DMM FXは重要な情報を公開しているという点で顧客を意識していることがうかがえます。
1-3. スプレッドに競争力がある
DMM FXのスプレッドは競争力があることに定評があります。下記がDMM FXのスプレッド(2024年1月時点)です。
通貨ペア | スプレッド |
米ドル/円(USD/JPY) | 0.2 |
ユーロ/ドル(EUR/USD) | 0.3 |
ユーロ/円(EUR/JPY) | 0.4 |
豪ドル/円(AUD/JPY) | 0.5 |
ポンド/円(GBP/JPY) | 0.9 |
ニュージーランドドル/円(NZD/JPY) | 0.7 |
この中でもドル円のスプレッドの0.2銭は他社対比でもトップクラスのスプレッド(※原則固定)のため、頻繁にドル円も売買するトレーダーにとってメリットがあります。スプレッドは取引コストとほぼ同様であり、スプレッドが狭いことはコストが低いと同義になります。スプレッドは可能な限り狭い会社で取引するのが良いでしょう。
1-4. イベント時でもスプレッドが広がりにくい
DMM FXのスプレッドは何かイベントがあったとしても大きく広がりにくい点に定評があります。スプレッドの広がり方は、イベント時にすぐに決済したいと思った時に手数料を抑えて取引をするために重要な要素です。
スプレッドが広がるようなイベントが起きる際には決済したいという投資家が増えるため、スプレッドが広がりにくいというのはDMM FXのメリットの一つです。
DMM FXのデメリット、注意点
2−1. トルコリラ/円(TRYJPY)が取り扱いなし
DMM FXではトルコリラ円が取り扱い通貨ペアに存在しません。日本では高金利通貨であるトルコリラ円通貨ペアをスワップポイント目的でトレードする投資家が比較的多い中、DMM FXでは取り扱っていないことはデメリットとなります。高金利通貨でスワップポイント運用をする中長期的な投資家はDMM FXが使いづらいと感じるかもしれません。
下記が2020年8月時点のDMM FXで取り扱いが可能となっている通貨ペアです。
2−2. 「短時間での注文を繰り返し行う行為」は禁止
DMM FXでは、スキャルピング(※)の投資手法は明確に禁止されてはいませんが、約款第7条1項9号の禁止事項には「短時間での注文を繰り返し行う行為」とあるので、ケースによってはこれに該当すると判断される可能性もあります。
(※)スキャルピングとは超短期売買のことで、数秒から数十分で決済しながら細かい利益を狙うトレーディング手法のことです。
2−3. 最小取引通貨単位が10,000通貨から
次のデメリットは最小取引通貨単位が10,000通貨単位からという点です。10,000通貨単位の場合ドル円でも数万円入金して初めて取引が可能となるため、ハードルが上がると感じる方もいるでしょう。
他社のFX会社では最小取引通貨単位が1,000通貨単位のところもあります。またリスク分散の観点からも1,000通貨単位で取引を行うことで、価格帯ごとに分けて取引を行うことができたりしますが、10,000通貨単位だと細かく分けて取引ができないため、デメリットと感じる投資家もいるでしょう。
DMM FXの評判は?
ここから実際にDMM FXを利用しているユーザーの声を紹介します。
- アプリが見やすく・動作も軽いので、とても使いやすい。
- 速度は他社に比べて滑らない印象。
- スプレッドが広がりにくく、スイングトレードの際に変に逆指値に引っかかることも少ない。
- スプレッドが狭いのでコストを抑えられる。早朝、重要指標時はやや広がるが、戻りが早い。
- 概ね満足だが、経済指標前後に取引できなくなる点や、スキャルピングが禁止されている点が残念
※上記はすべて個人の感想です。ご自身でもよくお調べの上、ご利用をご判断下さい。
レビューに関してあまり目立った悪い評判が見当たらないのがDMM FXの特徴となっています。
まとめ
DMM FXはユーザーからの評価もよく初心者向けのユーザビリティも備えていることから、総合的にバランスのいいFX会社と言えるでしょう。
また中上級者でもしやすくあまり悪い点が見当たらないため、メイン口座でもサブ口座としても利用しやすいFX会社です。この記事を参考にDMM FXの利用を検討してみて下さい。
中島 翔
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