香港証券取引所の上場企業Meituが、自社資産を使ってビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を購入したことを3月7日に明らかにした。約379BTCを2,210万ドルで、15,000ETHを1790万ドルでそれぞれ購入したという。
Meituは写真加工アプリなどを開発する中国の企業だ。若年層からの支持を受ける人気アプリを手がける企業ということもあり、今回の発表は多くの注目を集めている。
Meituでは、以前より暗号資産の購入を検討していたといい、上場企業がイーサリアムを購入した世界初の事例となった。購入にあてたられた資産は自社の現金準備金であるとされ、暗号資産の購入額は1億ドル未満との条件が設定されている。
中国では以前より暗号資産の取引が禁止されているが、Meituは香港証券取引所の上場企業であり、登記はケイマン諸島でありながらも本社を中国に構えていることから、中国政府の今後の対応には要注目だ。
Meituの取締役会は、「インターネットが多くのオフライン産業を変革させたのと同様、ブロックチェーンは金融その他のテクノロジー産業を変革する可能性を秘めている」と述べている。
また、上場企業として初の事例となったイーサリアムの購入については、「ブロックチェーン業界に参入するための準備としてイーサリアムへの投資を行う」と説明した。イーサリアムが分散型アプリケーションの開発基盤となっていることを高く評価しているという。
暗号資産ポータルサイトCoinGeckoの提供する「ビットコインを保有する上場企業一覧」でも、早速Meituが掲載された。保有額ランキングでは全体の8位に入っている。
「上場企業としてイーサリアムを購入」「中国に本社を持つ企業として暗号資産を購入」この2点が初の事例として、今回大きく注目を集めた理由となった。
なお、Meitu会長のCai Wendheng氏は、2018年に10,000BTCを購入するなど暗号資産擁護派の人物として知られている。
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