FXで効率的に運用するための方法の一つに自動売買があります。最近は自動売買ツールも数多くあるため、どのプログラムを使えば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、国内の主要FX会社である外為オンラインが提供する「iサイクル2」を解説します。
※本記事は2023年9月26日時点の情報です。最新の情報についてはご自身でもよくお調べください。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。
目次
- 外為オンラインの自動売買「iサイクル2」とは
1-1.iサイクル2の必要資金
1-2.iサイクル2のやり方 - 外為オンラインの自動売買のメリット
2-1.少額で取引できる
2-2.初心者でも簡単にマトリクスが選べる
2-3.24時間利益チャンスが狙える
2-4.トレンドの自動追従機能を搭載している - 外為オンラインの自動売買のデメリット
3-1.1度に大きな利益は得られない
3-2.取引コストが高めに設定されている
3-3.含み損が拡大しやすい
3-4.スプレッドが比較的広い - 外為オンラインの自動売買は初心者にもメリットがある
1.外為オンラインの自動売買「iサイクル2」とは
ツール名 | iサイクル2 |
運営証券会社 | 外為オンライン |
取扱い通貨ペア数 | 26通貨 |
手数料 | miniコースの場合1,000通貨あたり20円(片道) |
売買ルール設定形式 |
|
※2023年9月26日時点
外為オンラインの独自ツールであるiサイクル2は、あらかじめ設定した値幅の中で新規注文と利確を繰り返し、コツコツと利益を重ねていくシステムです。1度に大きな利益を得ることはできないものの、上昇と下落を繰り返す為替相場の性質とマッチしています。
また、レンジが移行した際は自動で追従する機能も利便性が高く、初心者でも簡単に設定可能な手軽さもメリットです。ただし、平均スプレッドが比較的広く、1,000通貨あたり往復で40円の取引手数料が発生する点には注意してください。
1-1.iサイクル2の必要資金
iサイクル2は取引を行う際に手数料が徴収される一方、導入時に支払うコストは発生しません。最小取引単位の1,000通貨が保有できるだけの必要証拠金があれば運用可能であり、たとえばドル円が100円なら、4,000~1万円程度を準備しておけば取引は可能です。
これは最低証拠金額であり、証拠金に余裕がないという点を考えると、ある程度余裕を持って入金しておいた方が無難でしょう。
1-2.iサイクル2のやり方
ここからは、iサイクル2の具体的なやり方を順を追って確認していきます。
まず、外為オンラインの口座を開設するために、公式サイトから「口座開設」に進み、必要情報を入力して本人確認を行いましょう。参考までに、口座開設の審査には3~5営業日程度を要するため、時間に余裕をもって手続きしてください。
出典:「外為オンライン」
iサイクル2を起動するために、ブラウザツールにログインして「iサイクル2」というボタンをクリックしてください。
出典:「外為オンライン」
マトリクスは、下図のメニューからマトリクスを選択し、運用資金や値幅などの情報を登録すれば設定完了です。
出典:「外為オンライン」
外為オンラインでは以下3種類がラインナップされています。
形式 | 詳細 |
---|---|
ランキング形式 | シミュレーションの成績をベースにした形式 |
マトリクス方式 | レンジと注文値幅の表から条件を設定する方式 |
ボラティリティ方式 | 通貨ペアから運用資金、エントリー方向などのすべてを自身で決める方式 |
初心者はランキング形式が始めやすいでしょう。中上級者はマトリクスかボラティリティ方式で独自のルールを作るのも良いでしょう。簡単に設定できるため、手順を確認しながら1つずつ進めてみてください。
2.外為オンラインの自動売買のメリット
外為オンラインのiサイクル2のメリットを確認していきましょう。
2-1.少額で取引できる
外為オンラインは最小取引単位を1,000通貨に設定しているため、数千円から1万円程度あれば取引が始められます。少額投資で安全性を高めたい方にとっては、特に大きなメリットといえるでしょう。
2-2.初心者でも簡単にマトリクスが選べる
iサイクル2であれば相場知識のない初心者でも成績順にラインナップされたランキングで手早くマトリクスが選定できます。ある程度慣れていけばボラティリティ方式を活用して、オリジナルのロジックも組み立てられるため、自身のレベルや相場状況にあわせて最適な手法を試すことができます。
2-3.24時間利益が狙える
自分で運用する場合、仕事や就寝中の取引はできません。しかし、iサイクル2を用いれば、24時間常に相場の利益チャンスが狙えるでしょう。
通常の取引口座と併用することで、資金を分散したリスクヘッジにも繋がります。投資の幅を広げるためにも、柔軟な発想で活用してみましょう。
2-4.トレンドの自動追従機能を搭載している
iサイクル2は一定の値幅で注文を繰り返す仕組みです。為替相場は常に変動する性質上、まったく同じ条件のままではいずれ必ずマトリクスは通用しなくなるでしょう。
しかし、iサイクル2の追従機能を活用すれば、トレンド転換によってレンジがスライドしても自動的に条件が変更されます。相場にミスマッチな保有ポジションは決済されて、未約定の指値注文もキャンセル扱いとなるため、初心者でも適切な運用しやすいと言えます。
3.外為オンラインの自動売買のデメリット
外為オンラインのデメリットを解説します。
3-1.1度に大きな利益は得られない
iサイクル2はレンジの中でこまめに注文を重ねていくため、1度の取引で大きな利益は得られないデメリットがあります。長期的に資産を増やすスタンスの方が損失リスクの抑制に繋がりやすいため、焦らずじっくり運用しましょう。
3-2.取引コストが高めに設定されている
iサイクル2は導入コストこそかからないものの、1,000通貨あたり往復40円の手数料が発生します。最小の1,000通貨でも10回積み重ねれば400円になるため、利益が残るように試算しながら運用してみてください。
3-3.含み損が拡大しやすい
レンジ相場を活かして注文を重ねる性質上、必然的に含み損を抱えやすい仕様となっています。正常な動作の範疇であり、その後価格が回帰すれば利益に転じる一方、FX初心者は精神的にプレッシャーを感じてしまうでしょう。
慣れるまでは落ち着かない場合でも、基本的にはマトリクスに任せて静観しましょう。
3-4.スプレッドが比較的広い
iサイクル2を利用する際は、売値と買値の価格差であるスプレッドにも注意した方が良いでしょう。以下表の通り、平均より高く設定されているため、取引手数料と合わせて押さえておいてください。
通貨ペア | 基本スプレッド |
---|---|
ドル円 | 0.9銭 |
ユーロ円 | 1.9銭 |
ポンド円 | 1.0銭 |
ユーロドル | 1.4pips |
ポンドドル | 2.8pips |
※2024年6月12日時点
※スプレッド原則固定
また、スプレッドは相場の流動性によって拡大する可能性もあることから、最初はなるべくドル円やユーロドルといった幅の狭い通貨ペアを選びましょう。
4.外為オンラインの自動売買は初心者にもメリットがある
外為オンラインの自動売買ツールである、iサイクル2のやり方、メリット・デメリットについても解説してきました。
iサイクル2は、あらかじめ設定した値幅の中で注文を繰り返すため、為替相場の特徴とマッチしており、初心者でも専門性が高く効率的な運用が行えるメリットがあります。興味を持っている方は利用の開始を検討してみてください。
中島 翔
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